柊遊馬 先生が贈るファンタジー小説。第2巻は“ラウディ”の秘密を知らない元婚約者が
騎士学校を来訪する、と聞きつけて“ジュダ”がそれを守るべく奔走する様子を描きます。
(イラスト/久杉トク 先生)
【
http://dengekibunko.jp/newreleases/978-4-04-865550-7/ 】
ということで、のっぴきならない事情により“ラウディ”側から婚約破棄を伝えていた
“ソフィーニア”王女と疎遠になって幾星霜。彼女の想いは途絶えることなく、むしろ
あんなことをしでかすくらいに深い。“ラウディ”にとっては頭の痛い話となります。
既成事実を阻止した“ジュダ”が王女の戯れに付き合って触れた彼女の過去。魔法が使えず
引きこもっていた彼女が突然それを使えるようになった理由が思わぬ事件を引き起こす種
となります。その時、彼の胸に生じた矛盾と葛藤に心の変遷を感じられて印象的でした。
陰謀に巻き込まれた王女を救う鍵として秘密を打ち明けるか否かを悩む“ラウディ”が
出した結論、そして結末。黒幕は誰だったのか、など布石から綺麗に纏めてくれていて
読みやすかったです。ラストも実に良いシーンでしたし、二人の関係が羨ましい限りです。
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