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2015年11月21日13:46

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映画「ハンガーゲーム」観てみた結果・・・

昨晩TVで、映画の「ハンガーゲーム」が放送してたから観てみた。
いつものネタバレ日記なので、未試聴の人は回れ右、が正解かも知れない。



前情報として、邦画の「バトルロワイヤル」との類似点が指摘されていた。
いわゆるデスゲームものというジャンルで、閉鎖空間に集められた人々が殺し合う様を描く。
そうなった経緯や登場人物の緊迫したドラマ、そしてアクションやサスペンス性が売り。

観終わった感想としては、バトロワよりもアメリカ映画「バトルランナー」(原作:S・キング)の
ランニング・マンに似ていたし、コミックで言うなら「ハンター×ハンター」のハンター試験みたい、
と例えても良いだろう。

二時間ものの映画として見た場合、正直な感想として「バトル」に入るまでの導入が長すぎ、
後になって「あの演出やシーンって何だったの?」と疑問に思うシークエンスが多数存在した。
物語の中盤辺りでやっとゲームが開始されるのだが、この内容がちょっと擁護出来ない位に
酷く、もうどこから指摘して良いのか解らない。


ゲーム開始は参加者24人が円状に並んで一斉にスタート。
付近に設置された武器や物資に群がる参加者。
そこで起こる殺し合い。
で、気付いたら生き残ったのは約半数・・・。

なんじゃこりゃ?

で、お互いに殺し合っている筈なのに徒党を組む参加者数人。
でもキミたち、いずれは誰か一人しか勝者に成れないんだから、遅かれ早かれだよね?
そんなとこで馴れ合ってて良いの・・・?
てか、何時の間にそんなに仲良しになったん?

で、この映画はちょっとユニークで、参加者一人一人に対し、スポンサーが付いても良い事に
なっている。
主人公は「差し入れ」と称した物品をピンチになった時にこっそりと貰ってたり。

えー・・・。

で、動こうとしない参加者を追い立てるように、主催者(管理者)が「攻撃」で追い立てたりする。

〜ッ!

これ、参加者同士が生き残るかどうかを競ってる「ゲーム」なワケですよね?
これで致命傷負っちゃう事も有ると思うんですがそれはゲームとしてどうなの。
更には、主人公に有利な条件がゲームのルールとして追加される。
終盤に成るとまた再び。

・・・いやだから、ゲームにそこまで介入すんなって主催者。
まあその頃にはこっちの気分も萎え萎えなので気にならなくなってる。

クライマックスは省くが、ここまでゲーム自体にチャチャ入れられると、それはもうゲームでも
何でもない位に破綻する訳ですよね。最初から「みせしめの処刑」で良いじゃない。
「小さな希望を摘み取る」とか言うんなら、勝者が決まった最後にしろって。
現在進行形でルールを自分勝手にひっくり返して来る訳だから、勝者になっても、
「あ〜、今の無し無し。もっかいやるわwww」とか言われる可能性もある。
と、そこまで信頼を無くすともうそれ自体が破綻していると感じる訳で。


もうバトロワと比べてとかバトランと比べてとか、そういうレベルじゃない。
比べた先の映画に失礼だろこれ。
凄惨なバトルを余興として運営する体制側に一泡吹かすとか、「勝者」という体制側の決めた
ルールに従わずに勝って逃走するとか、そういう反骨精神さえ見当たらない。
デスゲームの世界観となるディストピアを崩壊させるカタルシスなら、80年代〜90年代の
洋画の方が多かったと思うのだが、2000年代で何故こうなった?

バトロワは、登場人物が映画開始早々に殺し合いの世界に放り込まれた。
実に小気味良いテンポで、視聴者と同時目線で非常な状況設定を理解させていた。
その時間軸の中で反目したり共闘したり、人間のドラマも巧かった。

バトランは、殺し合いがエンタメする世界観の皮肉さや、それをはけ口にしている大衆の
下衆さ、はけ口にせざるを得ない社会の圧政と窮屈さを描いていた。
主人公のシュワルツェネッガーが負けるとは思えなかったが。

「デスレース2000年」も、リメイクされた「デスレース」もエンタメ性とドラマのバランスが良く、
一本の映画としてカタルシスが有った。

基幹となったアイデア自体はそう珍しい物では無いし、既存作品を擁護するものでもないが、
要はその物語の中で突出した部分が有るのか、ドラマはしっかり描けているのか、だと思う。
他作品を引き合いに出して比べるのは間違っていると思っても、どうしてもそうなる。
原作の小説を読んで答え合わせをした訳じゃあ無いが、果たしてこれは映画化での加筆や
シーン変更等が行われた結果なのだろうか。


まあタダで観てるんだから文句はこれ位にして、やはりTV映画はテンポが悪い。
10分から15分おきに挟まれるCMは何なんだ。
やはりカネ払ってノーカット版の映画を観に行くか借りるかしろって事か・・・。
後で調べたらこの「ハンガーゲーム」、原作で三部作、映画では四作と続いているそうな。
つまり、二時間強の映画としてまとめる事は最初から考えていなかったって事?
本作は続く作品の序章的なもので・・・というワケなのだろう。
続けて二作目や三作目を視聴した場合、この「もにょる感想」は拭えるのか?



先週は「フライング・ジョーズ」なるB級パニック映画を観た。
どこからツッコんで良いのかってレベルだったし、笑えてくるモンスターパニックものって
なんなの?という感じだが、最大の疑問点は「淡水の沼でサメって生きられるの?」だろうか。
まあこの作品は、元祖「ジョーズ」をオマージュしてるというか、パロって遊んでるというか、
そういうクスッと笑えるシーンがテンコ盛りだったので後味は良かったが。
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