mixiユーザー(id:6388208)

2015年11月16日05:07

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仙台市にて

宮城県仙台市の視聴覚教育全国大会での発表のテーマは「創造と連帯の喜び〜33年目のCM大賞〜」。文化祭で全校上映した「CM大賞」をスクリーンで上映しました。またCMと共にクラウド・コンピューティングそしてソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)についてもお話しをさせて頂きました。国内3千万人のmixi、そして世界7億人参加の「フェイス・ブック」はさらに会員を増やし続けています。「フェイス・ブック」の創業者のマーク・ザッカーバーグ氏(27歳)の資産は6千億円!ボクよりちょっと多い気がします。発表のスタートは手に持ったiPadでの「長商クイズ」。モバイル登場で聴衆の反応は想像以上でした。「つかみ」はOKです。iPadの売り上げに貢献したようなので、アップル社から青森産アップルがくるかも知れません。私が勤務している長崎市立長崎商業高校は長崎市の北部、西彼杵郡長与町との境界線上に位置し、その校地面積は長崎県営野球場の3倍、総工費62億円の校舎は、最新の教育施設設備と共に西九州で1・2を争います。高校なら2つ、小学校なら3つ建つという巨大かつ最新の校舎がなぜできたかというと、当時の市長・助役・収入役の三役が長商出身だったからです。理想の教育環境を思い浮かべながら1986年に新校舎は完成しました。130年前の1885年に創立した本校は、九州最古の公立商業高校で卒業生数26,178人。全校生徒836人、1学年7クラスで男子139人、女子697人、職員66人、長崎市唯一の市立高等学校です。卒業生の進路は就職48%、進学52%、「誠実・明朗・進取」を校訓に学習と部活に励み、特に学校行事が熱い学校です。自由な雰囲気と自治の精神は自然に発生し無言のうちに脈々と継承される長商独特の校風は、明るく我慢強い人間を輩出し就職先、進学先からの評判もいいのです。気質として思いやりが強くそれは先輩、後輩、生徒同士にとどまらず先生方とも仲がいいのです。卒業してからも毎年の長商同窓会には約700人が集まる地元に根をはった強い絆を持った高等学校です。平成23年度から本格実施された新学習指導要領では、情報教育はあらゆる教科・領域の学びを支える情報活用能力を育成するものとして重視されています。2つの柱があり、その一つはメディアを効果的な指導に活かすICT機器Information and Communication Technology :コンピュータ、インターネット、プロジェクタ、デジタルカメラ、実物投影機、ペンタブレット、イメージスキャナー、スクリーン、等の活用に関する実践研究。二つ目は、生徒が情報社会を生きていくために必要な情報活用能力、つまり「情報を評価・識別する能力」、「情報を処理する能力」や「情報を発信する能力」を育成するメディア・リテラシー(media literacy)です。メディア(インターネット、新聞、テレビ、ラジオ、映画、音楽、書籍、広告、口コミ、ブログ、芸術)の活用力の育成が国家的なプロジェクトとして始まっています。ネットワークの構築が最大の課題で、ネットワークをつくるこの事例研究発表の一つのキーワードはクラウドコンピューティング(cloud computing)。クラウドコンピューティングの「クラウド」とは雲。そう空に浮かんだ雲からデータをとるようなものです。つまり今までのコンピュータの利用は、手持ちのコンピュータのハードウェア、ソフトウェア、データなどを、自分自身で保有・管理していましたが、クラウドコンピューティングではインターネットの向こう側からサービスを受け、サービス利用料金を支払います。こちらが用意するのは最低限の接続環境、つまりパーソナルコンピュータや携帯情報端末(モバイル)、その上で動く情報をまとまった形で閲覧するためのソフトウェアのブラウザ、ネット接続環境だけ。現在、世界のブラウザのシュアはインターネット・エクスプローラーが7割、ファイヤー・フォックスが2割、その他がサファリ、クーグル・クローム、オペラです。実際に処理が実行されるコンピュータおよびコンピュータ間のネットワークは、サービスを提供するその企業側にあり、それらのコンピュータ本体およびネットワークの購入・管理運営費用や蓄積されるデータの管理の手間は軽減されます。そのためコンピュータも含め簡単な端末があればいつでもどこででも情報を入手できるのです。クラウドコンピューティングサービスを「クラウドサービス」、そのサービス事業者を「クラウドプロバイダー」といいます。一般向けサービスを「パブリッククラウド」、企業内のサービスを「プライベートクラウド」、両者を組み合わせたサービスを「ハイブリッドクラウド」。クラウドコンピューティングはコンピュータ処理の使用の形で、それ自体は新しい技術でも特定の技術をさす用語でもありません。美術に限らず授業に必要な映像資料・データ資料は多く、そのクラウドからそれもタイミングよく引っ張り出し提示しないと効果は半減します。知りたいときが学ぶときなのです。現在、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学ではオープン・エディケーション(公開教育)の一環として大学の講座内容を全世界に向けて無料でネット上で公開しています。また貧困にあえぐ世界中の子ども達にシンプルなパソコンを配布する官民合同の壮大な運動も展開中です。つまりウェッブは人間が生きていく上で強力な武器なのです。視聴覚教育に無限の可能性が加わりました。インターネットです。その中のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)はミクシィ社、フェイスブック社、携帯モバイル向けのグリー、モバゲータウン、マイスペースがあります。基本的には、公開日記を書きそれに対しての会話を楽しむコミュニケーションの社交場。私は日記の一部を非公開に設定し、日々の授業案を書きそれに必要な画像・動画データを貼り付けています。更新も可能なので授業案や資料の添削追加もOK。教室にはプロジェクターとスクリーン代わりの100号のキャンバスを常設していてすぐに大勢の生徒に見せることができます。1年美術3クラスでは、課題の説明、例題その他をmixiやネット画像動画と自作画像およびキーワードの画像を制作して併用、大画面とマイクで説明。その後、ギャグをいれながら1人1台のパソコン40台で、1学期は、フォトショップでポスター等の制作、2.3学期は、ムービーメーカーで動画制作を行っています。「電C」(電子コミック。女子生徒が命名)をフォトショップ、フラッシュ、ペンタブレット、ムービーメーカ等のソフトを使い班制作中です。美術部では上記に加え、作品が大きいためパソコンとプロジェクター、もう一台は実物投影機を使用します。もちろんデッサンに自信がある生徒は使用しません。ポスター制作、特にパロディに取り組む理由は二つ。一つは、パロディは似ないと致命的なところから、美術の基本「デッサン」(素描)力の涵養です。オッサンが言うので間違いあります。二つ目は、未来を担う高校生諸君に社会的な事に興味を喚起して、批判力・批評力・ユーモアを養うこと。1992年の「佐川急便事件」では、あの飛脚のマークに刺青を描き入れた作品が朝日新聞に掲載され、佐川急便の九州本部長から自宅にクレームの電話が入りました。1995年に逮捕される前のオウム真理教麻原彰晃のパロディ作品を発表し、「毒ガス」の恐怖に慄いたが逮捕後のオウム関連の作品発表は十数点におよびました。「この顔にピンときたら110番」のタイトルで金 正日を描いた作品をパロディ展のポスターとして印刷所に依頼しました。後日、その印刷所から「まずいのでは。」という連絡を受け、図柄を差し替えた事もあります。ボクの授業は、「興味を持たせる」「目標を与える」「達成感を持たせる」「楽しむ」が柱です。33年前、オープンリールの白黒カメラでスタートしたCM大賞の最初のテーマは「カップヌードル」でした。校長室で撮影した時のテーマは「使い切りカメラ」。御髪が心もとない西原英麿校長にカメラを持って頂き、「私にも写せます。ピッカリ!」。ボクは校長室から逃げ出しました。なによりも33年間のCMロケで一度も事故がなかった事に感謝します。視聴覚教育の原点にかえり「見せること」の大きな力を信じます。そして本当に大切なものは見えないことを伝えたいものです。


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