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2015年11月15日23:21

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特選!クビ/ギリ/ハヤビケBlu-ray 14:『誘拐の掟』

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・初見2015年6月3日
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1942792076&owner_id=2940502
・mackの2015年ベスト:第9位〈暫定〉


1991年、ニューヨーク。刑事マット・スカダーは、朝から酒を浴び、仕事に支障が出るほどになっていた。ある日、彼は行きつけのバーで三人組の強盗に遭遇。店外まで追跡し、銃撃戦の末三人を斃したが…

1999年。今は無免許の探偵業を営んでいるスカダーは、通っている断酒会でピーター・クリストに声をかけられた。弟のケニーが仕事を依頼したいというのだ。ケニーはブルックリンの屋敷に住む青年実業家。だがスカダーには、その雰囲気からドラッグディーラーだとピンときた。依頼は、妻キャリーを誘拐し殺害した犯人を捕まえてくれというもの。仕事柄警察に届け出ることができず、スカダーを頼ったのだ。一度は断るスカダーだが、事件の凄惨さを聞いてケニーに同情し、犯人を追うことにする。犯人は、白昼堂々キャリーをライトバンに拉致した二人組。ケニーから大金を奪った挙句、キャリーを犯して生きたまま切り刻み、何ピースにも分けて放置車のトランクに遺棄していったのだ。しかも切り刻んでいる時のキャリーの悲鳴を録音し、ケニーに送りつけるという非道さも見せている。明らかに奴らはサイコ野郎どもだ。これが最初ではないと考えたスカダーは、図書館で過去の新聞記事を検索することにした。麻薬絡みでは、つい先日、麻薬の売人と目される女マリーが誘拐されて殺害されている。バラバラ事件としては、マリー事件の直後に起きたレイラ事件がキャリーのケースに似ている。金持ちのフィアンセ宅を出たレイラが、やはり白昼バンに連れ込まれ、挙句バラバラにされグリンウッド墓地内の池に投げ込まれていたのだ。スカダーはレイラの件から調査を開始。墓地に出向き、第一発見者である管理人ルーガンに話を聞いてみる。ルーガンは滔々と死体発見の状況を語るが、その冷めた態度がスカダーには引っかかる。そこでルーガンを尾行してみると、彼の家がレイラのフィアンセ宅の向かいであることが分かった。ルーガンは事件に関与していると確信したスカダーは、彼を追及して誘拐犯の正体を聞き出した。ルーガンがヤバいビデオ屋で知り合った普通の身なりの男二人。それが「二人組」だった。彼らはDEAの資料と警察無線を持ち、捜査官のように見えたという。ルーガンがレイラに片想いしていることを話すと、彼らはいきなり誘拐を実行した…。そこまで語ると、ルーガンはスカダーの目の前で自殺してしまう。手がかりを失ったスカダーは、マリー事件に戻ってみることにする。すると、実はマリーはDEA捜査官だったことが判明した。二人組はまずマリーを殺し、彼女の持っていた資料からターゲットを選別して誘拐を行っているのだ。この件は、既にDEAが調査を開始している様子だ。警察マターになっているなら、もう自分の出る幕はない。そう考えたスカダーは、ケニーに事件から降りる旨を伝えようとするが、ケニーの同業者ランドーがたった今誘拐の被害に遭ったと聞いて考えを翻す。「二人組」が今回誘拐したのは、ランドーの妻ではなく、14歳の少女ルシアだった。8年前、三人の強盗と戦った際に7歳の少女を誤射してしまったスカダーにとって、ルシア救出は贖罪の機会、あるいは使命なのかも知れない……


『誘拐の掟』。今年観た映画で最もハードボイルドだった作品。怜悧なプロ意識と、表面に出さない深い〈情〉。これを体現する見事なキャラクターが登場してハードボイルド映画は完成するのですが、本作はさらに、影を効果的に使ったライティング、ルシアの赤いコートに代表される色使い、的確なスローモーション、墓地取引シーンのカットバック編集、メインタイトルのセンス…などなど、演出の完成度が半端ないのです。「アクションが少ない」、「ニーソンが戦うモチベーションが弱い」などと言われましたが、そういう輩は全く映画を観る目がないと言わせて頂きます。

断言しましょう、これは傑作です。

ぶっちゃけ、マッドマックスより上にしてるよ俺は!!
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(ブルーレイのみ所有ソフト:55枚目)
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