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2015年11月08日14:43

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【文字起こし】2015.11.7ラジオ・フォーラム第148回「小出裕章ジャーナル」【既に破綻している核燃料サイクル】

まあ、規制委がもんじゅを本気で廃炉にしようと考えているとは到底思えないわけですよボケーっとした顔
何しろ核燃料サイクルは、日本の悲願である核保有とは切っても切れませんからね。

そのうち「もんじゅを廃炉にして、新しい高速増殖炉を作ろう!」とか言い出すかもしれない。

安倍ぴょんが安保法制の見返りに、米国様から核保有のお許しを頂こうと考えているのであれば、十分にあり得る話です。

秋の叙勲でアーミテージに勲章を贈ったのも、その布石だったりして?ウッシッシ



ラジオ・フォーラム第148回
http://www.rafjp.org/program/148/

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/

小出裕章(元京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が在職中に所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html


【内容文字起こし】

パーソナリティ:湯浅誠(社会活動家)

湯浅:
 今日は、なぜ、政府は核燃料サイクルにこだわるのかと、いうことについて小出さんにお話を伺います。小出さんよろしくお願いします。

小出:
 はい。こちらこそよろしくお願いします。

湯浅:
 今日のテーマ、『なぜ政府は核燃料サイクルにこだわるのか』ということなんですが、まあ原発依存度を減らしていくって言うのであれば、核燃料サイクル必要ない、っていうことになるんだと思うんですが、どうなんでしょうかね?

小出:
 はい。えー、仰るとおりです。核燃料サイクルというのは、原子力発電所の中で燃え尽きた使用済み燃料の中から、プルトニウムという、長崎原爆になった材料を取り出して、それをもう一度原子炉で燃やすという、そういう構想を私たちは核燃料サイクルと呼んできました。でも、脱原発、つまりもう原子力をやらない、原子炉を動かさないということであれば、そんなプルトニウムを取り出したところで使い道もないわけですから、全く意味のない作業だと思います。

 と言うよりはむしろ、原爆材料になってしまうようなプルトニウムという物質を、使い道もないまま取り出してしまうということは、むしろ世界の安全にとって大変な脅威になるわけです。で、既に日本というこの国は、使用済み燃料を、え・・・イギリスとフランスの再処理工場というところに送りまして、プルトニウムを分離してきてもらったのですが、その量は47トン、48トンというぐらいの、量になっています。それで長崎型の原爆を作ろうとすれば、4,000発も作れてしまうというほどのプルトニウムを既にもう持ってしまっている、のです。

 でも世界から見れば、この日本という国、まあ70年前までは、アジアを侵略して、大変な犠牲を生んだ張本人の国なわけで、そういう国が、原爆4,000発分ものプルトニウムを既に持っているということ自身が脅威なわけで、日本というこの国は、使い道のないプルトニウムは保有しないという国際公約を既にさせられているのです。で、そのため、どうしようもなくなって、今この国では、有り余っているプルトニウムをプルサーマルという、え・・・これを説明しようと思うと大変なのですが、普通の原子力発電所で燃やしてしまおうというような、危険な行為をやらざるを得なくなっているのです。そんな時に、さらにプルトニウムを生み出すなんていうことは、意味がないどころか、自分で自分の墓を掘るというような、馬鹿げた行為になってしまっています。一刻も早く、核燃料サイクルなどというものは断念すべきだと思います。

湯浅:
 うーん。4,000発分っていうのは・・・なかなかちょっと想像が、及びませんけれどもね。あの、実際にまあ経済的にも技術的にも、あの・・・行き詰っている、核燃料サイクルですね。ということで、新たな対応策ということが出てきてるということなんですが、どういう方法なんでしょうか?

小出:
 核燃料サイクルの目玉は2つあります。一つは、使用済み燃料の中から、プルトニウムを分離して取り出すという「再処理」という作業です。もう一つは、取り出したプルトニウムを効率よく燃やす原子炉として、「高速増殖炉」というものを動かしたいということになっていたのです。で、その高速増殖炉の方は日本では「もんじゅ」という、まあ実験炉。少し大きめの実験炉を作ろうとしてきました。ただ、もんじゅという原子炉は、1兆円を超えるお金を既に投入しましたけれども、豆電球一つ点けていないという、実に馬鹿げた装置になってしまったのです。それでもこの日本という国では、いつかはもんじゅが動くもんじゅが動くと言って、誰も責任を取らないまま来てしまったわけです。え・・・今でもまだ日本というこの国では、もんじゅは動かすと言っているわけですけれども、実に金食い虫だし、意味のないことをやろうとしていると私は思います。

 そしてもう一つが再処理というものですが、日本はもともと、先の戦争で負けましたので、原爆をつくるような技術というのはもう持たせないと、いうことで、米国から占領中に規制を受けまして、再処理という力も全くなかったのです。そのため、先ほど聞いていただいたように、イギリスとフランスに頼んで、使用済み燃料の中からプルトニウムを取り出してもらうということをこれまでやってきたのです。しかし、もし日本という国が、独自で原爆を作りたいと思うのであれば、イギリス・フランスなどに頼らずに、自分でやはりプルトニウムを分離して取り出したいと、どうしても思うわけです。そのため、日本というこの国では、青森県六ヶ所村に、巨大な再処理工場をつくる。(強調して)どうしても諦めずにそれを造りたいと、これまでやってきたわけです。

 しかし、当初は7,600億円だったと思いますが、程度でできると思っていた再処理工場、本当であれば1997年には稼動を始めるはずだったものが、2015年になっても未だに稼動もしていませんし、既に2兆2千億円、あるいは3千億円、それを超えて、お金を使ってしまっているという、そういう状態です。今後もまだまだまともに動くはずがありませんし、仮に、まともに動いたところで、イギリスやフランスに委託して再処理をしていた時に比べれば、倍も3倍もお金がかかってしまうというような再処理工場になっていまして、やればやるだけ、経済的に損をするということになってしまっています。一刻も早くやめるというのが、私は当然の選択だと思いますし、やろうとしているのは日本原燃という、言ってみれば民間企業なのです。実質的には、日本の電力会社が共同出資して何とか持たせているわけですけれども、でも、形式的には民間なわけですし、本当に、金勘定を考えるというなら、当の昔に放棄していなければいけない工場です。


湯浅:
 ふーん、3兆円ね・・・。まあそれだけあれば、再生可能エネルギーも相当進んでいるでしょうけどね。小出さん、今日もどうもありがとうございました。

小出:
 はい。ありがとうございました。

【文字起こし終了】


■もんじゅ運営変更勧告へ 規制委「原子力機構は不適当」
(朝日新聞デジタル - 11月04日 16:38)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3696348
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