■もんじゅ運営変更勧告へ 規制委「原子力機構は不適当」
(朝日新聞デジタル - 11月04日 16:38)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3696348
>>>>>
原子力規制委員会は４日の定例会で、機器の点検不備が相次ぐ高速増殖原型炉「もんじゅ」（福井県）について、日本原子力研究開発機構に代わる運営主体を明示するよう、所管する馳浩文部科学相に対して勧告する方針を決めた。原子力機構にもんじゅの運転をまかせるのは不適当で、新たな運営主体を明示できなければ、もんじゅのあり方自体を抜本的に見直すよう求める考えで一致した。
勧告は規制委設置法で認められた権限で、行使されるのは発足後初めて。強制力はないが、関係行政機関の長に勧告に基づく対策の報告を求めることができる。原子力規制当局による勧告は、２００２年に旧原子力安全委員会が東京電力のトラブル隠しを受けて経済産業相に再発防止を求めた例があるだけで、極めて異例。
もんじゅでは１２年に約１万点の機器の点検漏れが発覚。規制委は１３年、原子炉等規制法に基づいて運転再開準備を禁じる命令を出したが、保守管理の不備が一向に改善されず、これまでの組織改編や電力会社からの支援などでは改善が見込めないと判断した。来週の定例会で勧告の内容を正式に決める。
>>>>>
現場には入ったことも見たこともないのだけれど、「約１万点の機器の点検漏れ」という時点で、もう人間には無理だろうと思われる。
製造時の部品数としては、
車の部品が約4000種類3万個
(
http://www.jama.or.jp/children/encyclopedia/encyclopedia1.html)。
航空機が約６００万個
(
http://airplanefunz.com/index/50buhin.html) 。
実験棟「きぼう」で約200万点、H-��Aロケットで100万点
(
http://aerospacebiz.jaxa.jp/jp/spaceindustry/products.html)。
もんじゅの部品数も、300万点以上だそうである（詳細不明）。
これは組み立て時には点検しているだろうけど、それぞれの納入メーカーによるチェックも考慮すると、それに必要なのべ人数は莫大であろう。
こうしてみると部品数がべらぼうという感じはしない。
だけれども、チェックリスト１万点漏れといううことは、それ以上の莫大な数があるという話だ。
例えばWindowsなんかはどれくらいのテストを実施しているだろうか、と言えば、１０万じゃきかないんじゃないかな、って気はする。あれ、でも待てよ。
ソフトウェア検査項目数の妥当性って通常は分岐数だから、基本的にはソースステップ数と比例する。ところが、マルチで動く場合、それらは組み合わせになるから、あっと言う間に、項目数は増える。１０と１０の試験を組み合わせれば１００である。
だからもう自動化しなければ人間には不可能なのだけれど、さて、実際のテスト項目数ってどれくらいなのだろうかね。ちょっと疑問。
では運用時のチェックとなるとどうかといえば、
航空機はとにかくチェックが頻繁。
飛行間点検、定時整備、重整備とあって、数週間に渡ってばらして再組立てしているようだ。ネジの一本ごとまで調べているかも知れない。
（
http://skyshipz.com/bmaintenance/f091.htm）l
空を飛ぶ飛行機やロケットは整備のノウハウが蓄積されているようだ。でだいたい整備がおろそかになるのは理由が決まってる。予算削減にともなう人員減。それがスケジュールの圧迫と、納期の達成。そこから得られる答えは整備の省略しかありえない。それ以外は通常、置きえない。
つまり、このような不手際に至るためには何十ものチェックがされ、堅牢なシステムとしての整備体制がなく、ほとんどバイト雇って、これやっといて、と書類わたして、それではい、やりました。ＯＫ，ごくろうさん、という仕事の仕方じゃないか、という話。
つまり、圧倒的に整備、点検にかける予算が不足しているんじゃないか、という話。一体、１万個の点検にどれくらいの日数と人数をかけるつもりだったのかを聞いてみたい気もする。
恐らく、それがないとは話が始まらない。
ま、辞め時だと思う。研究そのものは必要と思うけれど、全然違うアプローチを取るべきだろう。体制も機構も、そして実験炉も。
ログインしてコメントを確認・投稿する