ちょっと気になった記事から

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151026-00003861-bengocom-soci

米国ハワイ在住の海軍大佐が「娘を返せ」と日本政府に訴えている、と言う記事である。

記事を読んでいくと日本人妻と結婚後子供が生まれたが、その後夫婦仲が破綻、娘は親権を得た妻に引き取られ、その離婚の翌年自殺した。残された娘は祖母に引き取られたが、その娘を再婚した大佐が「ハワイで一緒に住もう」と言っている、とこんな事情である。

離婚すると当然子供の親権をめぐって争いになる事はあるが、まあ日本の場合大抵は母親が勝つ。母子家庭でも生きて行けるだけの社会福祉も充実しているし、生活保護も単身者と違い子供アリだと生活には困らない。少し差別だと思えるほどである。パートで働くくらいなら生活保護のほうがずっと良い生活が送れるのも皮肉である（笑）。

その母親が翌年自殺、これは幼子を抱えての生活苦なのか事情は全くわからないが、祖母に引き取られて現在が幸せであるならばそれに越したことはない。はっきり言って「何を今更」である。大佐は見苦しい。この記事によると娘は「会いたくない」だそうで、日本としては「返す必要はない」ときっぱり突っぱねるべきだ。

そもそもこの子にして見ればもう中学２年生、今更ノコノコ出て来て「引取りたい」とか、「ふざけるな！」という心情だろう。母親に対する愛情が深ければ深いほど、その母親を捨てた父親に対しては愛情など欠片もなく憎しみしかないだろう。ましてや離婚直後に自殺しているのである。娘にして見れば「母親を殺したのはこの男（父親）」と憎しみの情念に駆られていても不思議ではない。

その父親と再婚した妻と共にハワイで生活？それは自分が同じ立場だったら、拷問に近い境遇だと感じるだろう。この大佐は自己中心的で身勝手な男である。こんな男に娘を引き渡せばどうなるかわかったものではない。継母である妻と上手く行くかもわからないし、アメリカ人（白人）はよく家庭内強姦やネグレクト（虐待）をする。この娘が被害者にならない保証はない。人道的立場から見ても引き渡す事は断固反対である。