mixiユーザー(id:23621043)

2015年10月28日23:08

578 view

【文字起こし】2015.10.24ラジオ・フォーラム第146回「小出裕章ジャーナル」【原発における台風など自然災害、水との闘いについて】

次の日曜日、函館で行われる小出裕章さんの講演会に行ってきます!
フォト

◎「小出裕章さんのおはなし会 大間原発のない未来」
http://healing-goods.info/koide/wp-content/uploads/2015/10/20151101.pdf
月日 : 2015年11月1日(日)15:00〜17:00(開場14:40)
場所 :カトリック宮前教会(函館市宮前町26−3) 駐車場あり

小出さんの講演会に行くのもかれこれ6回目です。
新著『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』にサインを貰えるといいな〜わーい(嬉しい顔)
フォト

毎日新聞出版 『原発と戦争を推し進める愚かな国、日本』(小出裕章 著)
http://mainichibooks.com/books/social/post-98.html



ラジオ・フォーラム第146回
http://www.rafjp.org/program-archive/146-3/

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/

小出裕章(元京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が在職中に所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html


【内容文字起こし】

パーソナリティ:石井彰(放送作家)

石井:今年は、台風や大雨によって、各地に記録的な被害がもたらされました。今週は、原発における水との闘いについて、小出裕章さんに伺います。小出さん、よろしくお願いします。

小出:はい。こちらこそよろしくお願いします。

石井:まずあの、9月9日の台風18号では、原子炉建屋周辺の、雨水などを集める排水溝のですね、汚染水が、海へ流れ出しました。

小出:はい。

石井:実は2013年にも、2つの台風が福島を通ったためにですね、「台風対策を講じる」と言ってたんですけれども、こうした大雨についての対策っていうのはどうなっているんでしょうか?まとまった雨が降るたびにですね、汚染水がどんどん出て行くっていう可能性は、今後も続くんでしょうか?

小出:はい。もちろん今後も続きますし、まず基本的なことから聞いていただきたいのですが、

石井:はい。

小出:えー、福島第一原子力発電所の原子炉、1号機・2号機・3号機のものが、溶けてしまいまして、今どこにあるか分からないわけです。で・・・仕方がないのでとにかく、水をかけて冷やそうということをして、原子炉の中、つまり原子炉建屋の中にある、原子炉の中に水を送り込んでいるのですが、原子炉建屋そのものが、既に、2011年3月11日の巨大な地震で、あちこちにもうひび割れが入っているのです。そのため地下水も、原子炉建屋の中に流れ込んでしまって、人為的に注入している水ともう渾然一体となって汚染水が膨れ上がってきている、のです。

石井:はい。

小出:その一部は、回収しながら、浄化をしていると、まあ東京電力は言っているわけですが、え・・・浄化の程度も、きちっとはできていませんし、地下水が流れ込んでくる分だけはどんどんどんどん増えてしまって、今地上にタンクを作って貯めているという状態なのです。

石井:はい。

小出:で、実はそれだけでは済みませんで、原子炉建屋がひび割れているということは、流入している分もあるし、流れ出て行ってしまっている分もあるわけです。そのため、福島第一原子力発電所の敷地の中の、いわゆる屋外の井戸ですけれども、そういう井戸の中の水も、猛烈に汚染してしまっているという場所があるのです。え・・・つまり私自身は、福島第一原子力発電所の敷地全体が、濃い薄いはありますけれども、放射能の沼のような状態になってしまっていると、思いますしそう発言してきています。そして、福島第一原子力発電所の敷地の中に流れ込んでくる地下水は、先ほども聞いていただいたように一部は、原子炉建屋の中に流れ込んできているのですが、そうではなくて直接海へ流れ出してしまっているものも大量に、毎日600トンぐらいはあると思います。

石井:はい。

小出:それが、放射能の沼のような状態になっている敷地を通って海へ流れて行っているわけですから、もう元々どうしようもない状態になっているのです。今石井さんが聞いてくださった、9月9日の、え・・・台風で流れ出た汚染水というのは、原子炉建屋・・・の周辺の水を、受ける排水溝があって、それが港湾の外に直接流れ出てしまっているのですが、東京電力はそれはあまりにも、格好が悪いということで、出口のところにポンプを設置して、別の排水溝に流してきたのですけれども、ではその排水溝の水はどうなっているかと言えば、ただ港湾の内側に流れて行っているというだけであって、結局は海へ流れてしまうのです。ですから基本的なことを言えばもう、放射能汚染水問題はどうにも手の打ちようがないと、いう状態になっているわけで、え・・・私はもう以前から、抜本的に解決するには、水を注入する冷却方式は諦めなければいけない。そして、原子炉建屋周辺に、地下の遮水壁、まあ地下ダムというようなものを張り巡らせて、汚染水が外に出ないようにしなければいけないと、発言を続けてきました。その2つの対策ができない限りは、どんなことをやっても、結局はダメだということですし、その2つの対策を実施するまでには、まだまだ長い時間がかかってしまいますので、当面はもうどうにもならない状態で、放射能汚染水が海へ流れ出てしまう、ということになってしまっています。

石井:はい。汚染水の・・・流出だけでなくですね、

小出:はい。

石井:今回のことで分かったことは、東京電力福島第一原発事故の、まあ除染廃物。

小出:はい。

石井:小出さんは廃棄すべきでは無いというふうに仰るんで、

小出:(笑)・・・はい。

石井:廃棄物ではなく廃物を入れた袋がですね、大雨の影響で、福島県飯舘村のですね、川に流失した問題もありましたね。

小出:ありましたね。これも本当に厄介な問題で、あちこちにその、いわゆる私たちがフレコンバッグと呼んでいる、袋が積み上げてあったわけですけれども、大雨の影響で三百数十体・・・だったと確か思いますが、それが流れ出てしまって、破れて、中身ももう何にもないというような状態で、あちこちへ流れ出てしまったわけです。本当にその自然の力というのは、人間が及ぶようなものではないのだなと、改めて私は思いました。あの・・・集めたゴミですね、

石井:はい。

小出:フレコンバッグというのに集めたものは、たぶんもう、数百万袋、あるいはもう、一千万を超えているのかもしれないと私は思いますけれども、その量全体からすれば、まあ流れ出た量はわずかだったわけです。

石井:はい。

小出:ではその全体をどうするかというと、それすらが、どうしていいか分からないという状態になってしまっていて、まあ中間貯蔵施設であるとか、あるいはまあ、それぞれの自治体で埋め捨てにしてしまえばとかいうことを言っているわけですけれども、基本的にその問題もこれから何十年も抱えていかなければならない、という問題なのです。

石井:はい。あの、小出さんね、ずーっと続いていくというのは大変私たちにとっては、特に福島にですね、住んでらっしゃる方々、あるいは、漁業・農業をやってらっしゃる方たちには大変な被害をですね、永続的に継続的に、もたらしてしまうことになるんですが、

小出:そうです。

石井:残念ながら、あの・・・新聞や、東京のですけれども、新聞やテレビの報道がですね、とても扱いが小さかったり、あるいはほとんど報じない、伝えないという状況になってきちゃってる。つまり慣れっこになってきちゃってるんじゃないかという危機感を、私は感じているんですが、小出さんはいかがですか?

小出:はい。あの、私も同感です。2011年3月11日に、大きな地震と津波が起きて、福島第一原子力発電所が壊されてしまったわけですが、その日の夜、「原子力緊急事態宣言」というものが出されたのです。

石井:はい。

小出:その緊急事態宣言というのは、実は4年半以上経った今現在も、解除されていないのです。で、今は緊急事態だということで、従来あった被曝関連の法律も、全てがもう反故にされてしまっていて、福島原子力発電所事故に関する限りは、もう法令が守ることができないという状態が今現在も続いているのです。マスコミもきちっとそのことを国民に知らせるというのが、一番の彼らの責務だと思うのですが、政府そのものが忘れさせてしまおうとさせているし、マスコミも何かその政府のやり方に、グルになって乗っているように私は見えるのです。本当にこの国って困った国だなあと思います。

石井:はい。小出さん、ありがとうございました。

小出:はい。ありがとうございました。

【文字起こし終了】


■福島第一、海側遮水壁が完成 汚染水対策、地下水を遮断
(朝日新聞デジタル - 10月26日 20:33)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3682254
3 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する