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2015年10月28日10:24

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10月27日 デジレー・ランカトーレのリサイタル@武蔵野

デジレ・ランカトーレ ソプラノ・リサイタルを、武蔵野市民文化会館小ホールにて。ピアノは浅野菜生子。

ロッシーニ :「約束」
ロッシーニ:「誘い」
ヴェルディ:歌劇《オテロ》より「アヴェ・マリア」
ドニゼッティ:歌劇《アンナ・ボレーナ》より「私の生まれたあのお城へ連れて行って」
ドニゼッティ:歌劇《ドン・パスクワーレ》より「私もその不思議な力を知ってるわ」
ピアノ・ソロ  ショパン:ワルツ第7番 嬰ハ短調 Op. 64, No. 2
ドニゼッティ:歌劇《連隊の娘》より「私は出発します」
グノー:歌劇 《ロメオとジュリエット》より「私は夢に生きたい」
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マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》より「アヴェ・マリア」
ヴェルディ:歌劇《椿姫》より「さよなら、過ぎ去った日々よ」
ヴェルディ:歌劇《海賊》より「あの人はまだ帰ってこない…この暗い考えを」
ピアノ・ソロ  ヴェルディ:歌劇《椿姫》より
ヴェルディ:歌劇《椿姫》より「ああ、そはかの人か〜花から花へ」
(アンコール)
ガーシュウィン:サマータイム
ディカプア:オーソレミオ
越谷達之助:石川啄木「初恋」
シチリア民謡:まだお休みになっているあなた
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」〜私のお父さん

470席の極めて小さな箱で、イタリアの名花デジレ・ランカトーレのソロを聴けるという幸運。こういう企画があるから、私は武蔵野の会員を20年近くやめられないのである。

ランカトーレ、今回はプラハ国立歌劇場「椿姫」での来日。素晴らしいヴィオレッタでした。

明るく艶があり、色気が感じられる声であることは前から同じだが、その上に熟して重みが出てきたと思う。この日の曲目、例えばグノー「ロメオとジュリエット」などは一般的にはもう少し軽めの声の方が合っているのかもしれないが、後半の「椿姫」はまさに今の彼女にぴったりの役です。

この日のリサイタルでは手紙の場面と、一番有名な第1幕の最後を歌った。浅野菜生子さんが椿姫の第3幕や第1幕の場面をソロで演奏、これが舞台の場面を彷彿とさせる見事なものであったが、第1幕のパーティで人々が去るところからそのままランカトーレが登場して「ああ、そはかの人か〜花から花へ」を歌うという演出だった。相変わらず完璧なコロラトゥーラで、そのうえ卓越した表現力!今まで彼女の声はルチアとかエルヴィーラばかり聴いてきたので単純な比較はできないが、声に深みが増してきて、ある意味ヴィオレッタを歌う貫禄が付いてきたように思われる。

客席はまさに熱狂し、そのあまりの熱狂ぶりに感極まったのか、ランカトーレが涙ぐむほどであった。投げキッスの連続でとにかく底抜けに明るい人だ。小さなホールで、舞台と客席の距離が近いゆえ、とてもリラックスした感じであった。アンコールは次から次へと5曲。最後は会場の大半がスタンディング・オベーション!何とも贅沢な一夜となった。

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