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2015年10月17日14:59

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ヴィンランド・サガ感想

プラネテスの著者・幸村誠によるヴィンランド・サガ、既巻16巻(未完結)を読み終えたので手短に感想を。

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・あらすじ
千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。
その中にあってなお、最強と謳われた伝説の戦士が息子をひとり授かった。
トルフィンと名づけられた彼は、幼くして戦場を生き場所とし、血煙の彼方に幻の大陸“ヴィンランド"を目指す!!

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この作品は、「本当の戦士とは何か」ということが大きなテーマとなっている。
これは前作のプラネテスにおける重要なテーマ「愛」とも深く関わっていると思います。(まだ原作の方は読めてないんでアレですが)
主人公であるトルフィンは最強の戦士トールズの息子として生まれるが、幼くして父を亡くしてしまう。

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トルフィンは父の仇であるアシェラッドを殺すためにアシェラッドの元につき、戦場を経験していく、その中で徐々に変わっていくといった感じです。

このアシェラッドが非常に魅力的なキャラで、知略や狡猾さは勿論、目的の為なら手段は選ばない判断力で危機を乗り越えていく。

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トルフィンにとってアシェラッドは父の仇であるわけですが、一方で幼い頃からずっと一緒にいることでお互いに情のようなものが生まれていくわけですが、この絶妙な関係がまたいいんですよ。
仇であるのは勿論ですが、父親代わりなところもあったんじゃないかと思います。

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そしてある時点を境にトルフィンはこれからどう生きていけばいいのか悩むようになり、幼い頃に見てきた父のような「本当の戦士」を目指していくようになる。
なので前半後半で雰囲気はガラリと変わってて、感想見てると前半後半で好き嫌いが分かれてることもしばしば。
ですが物語のテーマとしては序盤からブレていないので安心して見ていられます。
確かに初期の頃のように勢いのある戦闘シーンは減ったが、こういうキャラが葛藤したり考えさせられる展開も好きなので楽しめてます。
復讐しか頭になかったトルフィンの成長はこの作品の大きな魅力ですね。

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あとヴァイキング達の残虐さも含め、リアルな戦いが描かれているので引き込まれるんですよね。
絵も細部まで書き込まれているのでそれだけでも読み応えあります。
どのキャラも非常に魅力的で、ヴァイキングの気風に合った人達(漢らしい)が信念を持って行動しており、見ていて気持ち良い。


最新刊の方ではかつて共に戦ったトルフィンとクヌート、二人は別々の方法で世界をよりよい方向に導こうとするわけですが、先が非常に気になる。
戦うことを強いられるような状況になったとき、トルフィンがどういう行動をとるのか、その辺りをどう見せるかも見所ですね。

これはオススメしたい!興味が湧いたなら是非一度読んでみて欲しいです。
一気に読んじゃったから続刊待つのが辛い・・・完結してない作品をまとめ買いするとこうなっちゃうのが問題だなw
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コメント

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