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2015年10月04日00:50

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ハンブルクバレエ2016来日公演について(3) 真夏の夜の夢

ハンブルクバレエの来日公演の全幕2演目目は、真夏の夜の夢。もちろん、有名なシェイクスピアのあの話です。公式サイトの作品紹介はこちら。 http://www.hamburgballett.de/e/rep/sommer.htm

これは、ノイマイヤー作品の中で私が好きなもののうちの一つ!苦悩する男系の作品が好きな私ではありますが、この作品の持つ底抜けに明るくてエンターテイメント性抜群なノリはまた違った意味で大好き。話もシェイクスピアでよく知られていますし、リリオム同様、バレエ初心者でも楽しめる作品だと思います。

また、初演が1977年とかなり昔でノイマイヤーが若い頃の作品だけあって、全編ダンサーが踊りまくりです。今回の公演ではプリンシパル級がたくさん登場するのも楽しみの一つ。

さらによくできてるなーと思うのが、人間界と妖精界を行き来する物語の表現方法。人間界の出来事は、あの有名なメンデルスゾーンの音楽に載せて演じられ、踊りも衣装も古典的。対して、妖精界はリゲティの現代音楽に載せて演じられ、踊りも現代的で衣装も金属的に輝き、まるでSFのような世界です。いやーこの二つの世界の切り替えが、本当によくできていて、初めて観たときは若きノイマイヤーの才能に感嘆いたしました。

というわけで、「真夏の夜の夢」は、結婚式のシーンだけ、日本でも最近のガラ公演で上演されるのをご覧になった方がいらっしゃると思いますが、全編を通しての印象はあれとは全く違います。ぜひその辺も、全幕で確かめていただきたい!

この作品で重要な役は、まずはパック。シェイクスピアの原作どおり、狂言回しとして、また、人間界と妖精界の両方をつなぐ存在として、登場が一番多く、よく踊り、作品を引っ張っていく役です。日本公演詳細ではパック役のキャスティングが発表されていなくて残念。若手プリンシパルのAlexandr Trush (http://www.hamburgballett.de/e/bio/trusch.htm) あたりがやるのかなーと勝手に推測しておりますが・・・。この役、大好きなサーシャ・リアブコで観たことがあるのですが、可愛くてお茶目で、サービス精神たっぷりの演技が本当に楽しかった。かなり体力必要な役なのでさすがに今の年齢でやることはないと思いますが、叶うことならもう一度観てみたいなぁ。

オベロンとタイターニアは、ガラでよく演じられる結婚式のシーンを踊る役。が、前述したように彼ら妖精界の住人は、実はSFっぽい輝く衣装で現代的な動きをするシーンが大半。手足の長いエレーヌ・ブシェの威厳あるタイターニアは、一見の価値があると思います。

彼らと同様に重要なのがパックのミスで四角関係になってしまう2組のカップル達。特にヘレナとディミトリアスは重要な役です。実は私、サーシャ・リアブコが演じるディミトリアスがとっても好き!彼のあのキレある動きが素晴らしく生きるし、実はお得意なコミカルな演技も堪能できるし♪書いてるだけで楽しみになってきました。

追記として、過去にこの作品を観たときの私の感想を。これまで二回観てるようです。

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1748445292&owner_id=2438654

http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1855551517&owner_id=2438654

明日は、ガラで予定されている作品についてちょっと書こうと思います。
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