mixiユーザー(id:48912531)

2015年09月21日04:08

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「英語」という職業はありません

先日とある若者からこういった質問を受けました。

若者A「大学の受験先で迷っているのですが、今は英語が必須だと思うし、それで食って生きたい。そこで志望校を迷っているのです。偏差値等から考えて「某大学英文科」「外語大学」「YMCAコミュニケーション」など、幾つかの学校名を挙げたのですが、どれも成績的には問題ないので選んだ、とのこと。そして合格の後海外留学もしたい、と。

結構今はこういう若者が多いのか?自分の時代は英語が必須なんて考えもしなかったので、時代の変化を感じましたね。まあそれはそれで良いのではないでしょうか?ただこの発言には疑問を持ちましたので、老婆心ながら少し諭す事にしました。

私「まず勘違いしないで欲しいのは、英語は単なる言語であってそれで飯が食えるわけではない、と言う事です。例えば通訳として生きるにしても、最低限の知識や常識は必要で、それなりの一流になるには社交マナーや歴史知識、国や文化の知識など多岐に渡って知識が必要です。英語関係と言うけど、英語は職種でもなければ職業でもありません。きつく聞こえたら申し訳ないが、社会は勉強する場ではなく、お金を稼ぐ場だという事です。お金を稼ぐ、と言う事は相手がお金を払っても良い、と思う事が出来なければならない、と言う事です。
日本は大学を単に勉強の場、あるいは遊び、社会に出るまでの時間稼ぎの場、などと思っている人が多いですが、外国の大学生はもっとずっと社会に密接しています。
アメリカの成功者の多くは大学時代に会社を立ち上げて成功していますし、卒業時には22歳、もう大金持ちになっていてもおかしくない年齢です。
英文科希望との事だけど、その後の就職も考慮して学校を選択するべきだと思いますよ。「英文科があるから」ではなく、「英語を学んで世界で通用するジャーナリストになる」とか具体的に目的を定めてはどうだろうか?」

我ながら恥ずかしいセリフがペラペラと口から出ましたが、彼の言葉には「何になりたいから英語を学びたい」と言う目的がありませんでした。自分の経験から言える事ですが、自分がやりたい事を職業に出来てご飯が食べられる人などどれだけいるものか。若い内は「俳優になりたいから劇団に入る!」と意気込んで劇団に入ります。だが劇団で飯が食えるなんて人はそれこそ10人に一人ではなく100人に一人でしょう。実際にチケットを捌くのに必死で、赤字を出しながらバイト生活の片手間に稽古、という現実に打ちひしがれて辞めてしまう人が大半です。やりたい事で飯が食える人は最早人生の勝者と言っても過言ではありません。

自分の様な人間が前途洋洋の若者に偉そうな事は言いませんが、英語はタダの言語であり、直接就職がそれだけで決まるわけではない。「外資系商社に入りたい」と言っても、英語力よりもむしろ他の教科の成績やコミュニケーション力、判断力などを採用者は見る訳で、英語はその中の一つに過ぎない、と言う事です。「留学に行きたい」と言うのも『何のために?』という目的が定まっていなければタダの箔付けにしかなりません。そんなものは後の職業にプラスになるとは思えない。それならその間に社会人として必要な知識の勉強に費やす方が有意義でしょう。


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