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2015年09月20日22:20

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英国ロイヤルオペラ ドン・ジョヴァンニ

2015/9/17木 18:30- NHKホール

W.A.モーツァルト作曲
Wolfgang A. Mozart

「ドン・ジョヴァンニ」
Don Giovanni

全2幕 
台本: ロレンツォ・ダ・ポンテ
Opera Buffa in Two Acts
Libretto: Lorenzo Da Ponte

指揮 アントニオ・パッパーノ
Conductor Antonio Pappano
演出 カスパー・ホルテン
Director Kasper Holten
演出助手 エイミー・レーン
Assistant Director Amy Lane

装置 エス・デヴリン
Set designs Es Devlin
ビデオ・デザイン ルーク・ホールズ
Video designs Luke Halls
衣裳 アニャ・ヴァン・クラフ
Costume designs Anja Vang Kragh
照明 ブルーノ・ポエト
Lighting design Bruno Poet
振付 シーニュ・ファブリチウス
Choreographer Signe Fabricius
殺陣 ケイト・ウォーターズ
Fight Director Kate Waters
合唱監督 レナート・バルサドンナ
Chorus Director Renato Balsadonna
コンサートマスター ヴァスコ・ヴァシレフ
Concert Master Vasko Vassilev


レポレロ アレックス・エスポージト
Leporello Alex Esposito
ドンナ・アンナ アルビナ・シャギムラトヴァ
Donna Anna Albina Shagimuratova
ドン・ジョヴァンニ イルデブランド・ダルカンジェロ
Don Giovanni Ildebrando D'Arcangelo
騎士長(ドンナ・アンナの父) ライモンド・アチェト
The Commendatore (Donna Anna's father) Raymond Aceto
ドン・オッターヴィオ(ドンナ・アンナの婚約者) ローランド・ヴィラゾン
Don Ottavio (Donna Anna's fiancé) Rolando Villazón
ドンナ・エルヴィーラ ジョイス・ディドナート
Donna Elvira Joyce DiDonato
ツェルリーナ ユリア・レージネヴァ
Zerlina Julia Lezhneva
マゼット(ツェルリーナの夫) マシュー・ローズ
Masetto (Zerlina's Husband) Matthew Rose
ドンナ・エルヴィーラの侍女 チャーリー・ブラックウッド
Donna Elvira's maid Charlie Blackwood

フォルテピアノ アントニオ・パッパーノ
Fortepiano continuo Antonio Pappano

ロイヤル・オペラ合唱団 / ロイヤル・オペラハウス管弦楽団
Royal Opera Chorus (Wedding guests, Party guests, Musicians) / Orchestra of the Royal Opera House


◆上演時間

第1幕 Act 1
18:30 - 20:10

休憩 30分

第2幕 Act 2
20:40 -22:05


英国ロイヤルオペラの来日公演、ドン・ジョヴァンニはE席ということでNHKホールの天井桟敷みたいな席で観てまいりました。予習ゼロ、生も録画も含めて初めて観たのですが、面白かったー!モーツァルト、普段オーケストラで聴くとどうしても気持ちよくなって寝てしまうのですが(アルファ派が出てるのを実感します)、オペラは、ほんと楽しい。

NHKホールということで、正直音は残念な感じだったのですが、それを補って余りある粒ぞろいの歌手と、そしてパッパーノの軽快な指揮。パッパーノ、フォルテ・ピアノを弾きながらの指揮ですが、このピアノと歌手の間合いが絶妙で、会話してるみたい。さすがマエストロ!

ダルカンジェロ、すっごい素敵でしたー♪フェロモン大発散、でもどこか可愛いドン・ジョヴァンニ。この役、かなりの悪役ですが、彼のはチャーミングでなんか憎めない。コミカルでとぼけた味がいいレポレロ役のエスポージトと彼の、友情があるんだかないんだかわからない怪しいやりとり、貴腐人な私にはとっても美味しかったです。うふふ。レポレロがドン・ジョヴァンニの声音を真似するとことか、超よかったなー。あ、もちろん二人とも、演技だけじゃなくて歌も文句のつけようありませんでした!

男性陣ではヴィラゾンが不調のようでした。開演前に喉の調子が悪いけど歌います、というアナウンスがあり、その割には歌えてるなあとは思ったけど、喉を潰しちゃったら大変とちょっとハラハラしました。でもヴィラゾン、役にははまってますね。ひたすら一途で真っ直ぐなオッターヴィオ。頭なでなでしたくなりました。

女性陣もみんなすごかった。ディドナート、安定感と貫禄のある声で、他の歌手との格の違いを感じました。そして、印象的だったのはツェルリーナ役のレージネヴァ。最初の方で若干不安定なところがあったものの、何とも言えないきれいな響きのある魅力的な声の持ち主。今後の活躍に期待しちゃいます。アンナ役のシャギムラトヴァ、二人に比べるとちょっと地味でしたが、最後のアリアは感情たっぷりで聴かせてくれました。

あと、この作品、舞台演出もよかったな。オペラ初心者の私だけどカスパー・ホルテンってどこかで聞いたことあるな・・・と思ったら、新国で観た「死の都」の演出の方ですね。ドン・ジョヴァンニの舞台装置は、真ん中に立方体上の回転する大きな装置があり、ある面はほとんど壁、ある面は2階建ての部屋の中が見えるようになっている。狭い部屋、広い部屋が壁で仕切られていて、そこにプロジェクション・マッピングでいろいろな画像を映し出し、画面を作っていくという演出です。この、映し出される映像がすっごくよく計算されていて、歌手の皆さんの演技や歌をサポートしていました。

プロジェクション・マッピング、最近、舞台芸術でよく取り入れられている手法ですけど、映像技術はまだまだ進化の余地があるでしょうし、無限の可能性を秘めているのではと思わされます。私はまだ、バレエ作品でこれを効果的に使っているものを生で観る機会がありません。ダンスではシェルカウイ作品で観たことありますが。うまく使っているもの、日本で上演してくれないかなあ。
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