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2015年09月20日02:38

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安保法案

迷ったけど、やっぱり書いて残しておくことも大切かなと。
あくまで個人の価値観を基に書く内容だという点をご理解下さい。



色々と問題だらけの安保法案が成立しました。


私個人は、法案そのものについては大きく反対はしません。


しかし、やり方については反対ですし、問題があると思ってます。




まず、具体的になにが問題かというと、


・自民党のマニフェストの軽さと国民軽視(国民の信を問うてない)

・審議時間を長時間取ったにもかかわらず、答弁の内容がコロコロと変化する

・今後の日本政治への障害


こんな所でしょうか。




そもそも、安保法案ってのはどれだけ重要なんでしょう?戦後の日本の安保を大きく変える内容ですよね。でなければ、あれだけの憲法学者やあれだけのデモ隊が集まるわけありませんし。


少なくとも、世論として重大な問題であると認識されている法案なんですよね。

その法案に対し、菅官房長官は、昨年末の総選挙前にこういう発言をしてます。


『自民党は既に憲法改正を国政選挙の公約にしており(信を問う)必要はない。限定容認は現行憲法の解釈の範囲だ』


ここが、昔と違って小物揃いの自民党の認識の薄さを示しています。



自民党の偉大な諸先輩方が示したものを、解釈を変えるという時の政府の独断で、180度転回した。しかも、それは憲法に密接に絡む問題である。

その問題に手をつけるのに、『国民の審判を仰ぐ必要はない』と断言している点が、自民党の【驕り】であり、国民を軽視している何よりの証拠なのです。



では、その公約を覗いてみると、安保法案に関するであろう内容は以下のとおり。


『国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」(平成26年7月1日閣議決定)に基づき、いかなる事態に対しても国民の命と平和な暮らしを守り抜くため、平時から切れ目のない対応を可能とする安全保障法制を速やかに整備します。』


これだけで国民から全権委任されたとTVのコメンテーターの方も仰っていましたが、さすがにこれだけでは無理があります。仮に、これで説明したことになるのであれば、独裁だって可能です。


そりゃそうでしょう。『年金減額しないように努力します、下がっても生活に影響ない程度にします』って公約で、年金2割3割カットだってできるんですよ。

何か言われても『選挙で説明しました。公約のこの一文です。』で通るわけですから。何でもありですわ。



官房長官は『何で信を問うのかは政権が決める。安倍晋三首相はアベノミクスが国民にとって最も大事な問題だと判断した』と仰いました。

傲慢な考えですね。選挙ごとに争点を決めて、それ以外は白紙委任をしろという事ですから。長年それをしてきた日本政治の問題点が一気に噴出してきた印象です。



この軽さが、今までの自民党政治とは違う感覚がするんですよ。かつての自民党は、傲慢でありつつ慎重に事を運ぶ政治家が多かったのに、今は慎重さが失われてしまった。それが国民軽視だというのに。





次に、答弁の内容が変わる事について。


正直、全ての答弁を見たわけではありませんが、政府の説明力が圧倒的に足りないのは確かです。

それは、理解できない人間は理解しなくていい。頭の良い、日本を動かす人間だけが分かればいいのだ。と言ってるようなもんです。


かつての小泉総理は、はちゃめちゃな言動でしたが、何とか理解してもらおうと一言こうだ、といい続けました。こんなにも政府の言葉がコロコロ変わるような事は無かった。


政府は、重要法案であればあるほど、あらゆる面から突っ込まれても交わせるように答弁を作るべきなのです。



しかし、それができなかった。詰めが甘すぎる。


『何言われても構わない。どうせ数の論理で押し切るだけ。多少、整合性が取れてなくても、答弁が変わってもいいんだ。』


そういう思惑が読み取れます。国会を見ていると、そんな印象を強く受けるのです。それも、先にも感じた国民軽視に繋がります。






そして、最も重要なのが、今後の日本政治への障害です。


先にも話しましたが、私個人は安保法案は必要だと思いますし、国益を守る為に必要だと判断すれば自衛隊の海外派兵だって構いません。


しかしですよ?


それを、たかが一政権、時の政権ごときが、解釈の変更などという苦し紛れの言い訳でやっていいのでしょうか。





曲がりなりにも、党の公約として憲法改正するって言っている上に、憲法に絡む重要な法案であるのだから、この安保法案は【憲法改正】で行うべきでした。



曖昧なままの憲法も改正せず、次期選挙での大幅な議席減を受け入れ、自民党を支えてきた地方の地盤すら危うくし、野党だけではなく国民にまでもしこりを残した。


これでは、はっきり言って政治家としては問題があると言わざるを得ません。



憲法改正の土台を整備したのだから、次は憲法改正する。当たり前の事です。時代に合わせて法律が変化するように、憲法もまた変えていく必要がある。今の日本に必要な憲法に、です。

ところが、結果的に解釈の変更で問題を先送りにしてしまった。そういう所は見習わなくていいのに。数の論理を使うなら人海戦術など、国民投票で活きる形にするべきでしたね。




強引な議事運営も、国民の目から良く映りません。過激に反対する野党はいつも通りだから票に影響はありませんが、与党はそうじゃない。だからこそ慎重に事を運ぶ必要があった。

国政選挙だけならまだしも、地方選挙にも影響が及んだらどうします?既に共産党が方向転換し、他の野党との選挙協力をするとの報道がありましたが、共産党の票がそのまま他の有力野党に流れたら大事ですよ。


昨年末の総選挙に当てはめると、東京25区だけでも8議席を失い、6議席で接戦です。22議席と14議席じゃ大きく違いますし、22議席から8議席になんてなったら、少数与党になりかねません。




さらに、野党はともかく国民に対して喧嘩売るのはもっとマズい。公述人だったシールズの方も仰っていましたが、無党派層だけでなく、選挙に興味すらなかった有権者が動く可能性がある。

こうなると選挙予測なんて全くできないし、今までの自民党政治のように選挙の時だけ甘い言葉で釣ってはい終わり、なんてまず無理でしょう。

ネットを駆使し、公約違反や問題ある言動を厳しくチェックされるんですからね。起こしちゃ行けない層を起こしたのだから自業自得ですが。



自民党の総裁としての立場から考えたら、どれも問題行動ですよ。メリットらしいメリットがないんだから。

閣僚、党が暴走したら、安倍総理が止めますが、安倍総理が暴走したのなら、それを止める人材は居たのか。小物揃いと言いましたが、やはり人材不足のような気がしてなりません。






政治家の基本は『仲良くしながら喧嘩し、喧嘩しながら仲良くする』です。


相手を激しく論破しつつ、裏表で懐柔し、そして出し抜く。それができて1流の政治家と言えます。そりゃそうでしょう。全てを敵に回しながら数の論理で政治を行うのは非常に危険ですから。


田中角栄とは言いませんが、中曽根、竹下クラスだったら当然に理解できるハズですが、今の自民党には、そういう事が分かる人はいないのでしょうか。




ともかく、成立した以上、今後に情勢を見守るしかできませんな。


合憲だと豪語するなら、国益を損なわない運用をしろ。

違憲だと騒ぐのなら最高裁まで持っていけばいい。



裁判所の関係者が言っていました。


嫌なら反対票を入れろ(野党に投票しろ)


それができれば苦労しないんですよ、日本の有権者はさ。





安保法制 今後も与野党で論戦
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3624635
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