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2015年09月15日09:23

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【NEWS】天災と人災の境界 その1

■決壊場所の特定に手間取り…常総市、18分後に避難指示
(朝日新聞デジタル - 09月14日 17:44)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3615606

もし、台風の時に川の中州でテントを張っていて流されたら、
誰も「天災」とはいわないだろう。

つまり、問題となるのは、回避可能レベルなのであって、
それが「たやすい」ものであれば、
ほぼ100%人災であり、
回避不可能と思われる割合が高ければ、「大部分は天災による」となる。

では、その「回避可能レベル」をどう考えるか?

福島第一の電源喪失→メルトダウンという全世界的な恥さらし事故は、
「充分に回避可能だった」
少なくとも、東電やいわゆる有識者は「危険であることに気づいていた」

しかし、そのことをひた隠しにして「先送り」し続けたために、
事故は起こった。
そして、ありえないくらい巨額の負債を「日本そのもの」に押し付けている。

薬害エイズ問題もそうだが、仮に『あるところで問題に気づいた』としても、
バカは持論を撤回できずに、ウソを言い続けるのである。
日本の政治家やら有識者やらは、ほぼみんなそうだ。
なんとまあ器の小さいこと考えてる顔

しかし当事者は、どんなことがあっても「自己の正当性」を主張し、
事故責任を認めない。

回避可能だったかどうかは、
常に第三者による客観的判断が必要となるが、
それすらも、「人によってさじ加減が違う」という微妙なものだ。

      霧雨霧雨霧雨霧雨霧雨

記録的な豪雨。

まあその通りではあるんですが、
この程度の雨を「気象学的に」想定できるか出来ないか?といったら、
「普通に起こりうる程度」ですよ。

ただそれが、何年に一回レベルなのか?は、なんともいえない。

2つの台風によって生じた「線状降水帯」を気象庁情報でずっと眺めていたので、
「こんなに大きくて」「同じ位置で」「長時間存在する」のは、
珍しいなと。

台風自体はそんなに珍しいものではないし、
それによって生じる「降水量」も普通。
ただちょっと違っていたのが、
「同じ所に」「集中的に」「大量に」「長時間」降った。

それが今回の災害の、最大のポイントです。
まあ「天災」の部類に入るだろうね。

しかし、氾濫した河川や、浸水した地域を考えると、
「歴史的に見ても、ないことじゃない」場所だった。
つまり、水害が発生してもおかしくない土地だったのだから、
それについての、対応の悪さは「人災」と呼べるのではないか?ということだよね。

これについては、「兵庫県南部地震」による被害の大半が、
実は人災ってことと同じような言い方ができる。

地震そのものは、「いつかは起こる想定内の出来事」だったのに、
違法建築やら、手抜き工事やら、
耐震補強をしないとか、防災設備を設置しないとか、
都市計画をきちんとやっていないとか、
「被害の半分以上は、怠慢によるもの」だ。

しかしだね、それを言うと、
東京でもそうだが「自分が死ぬまでは平気なんじゃないか?」という、
根拠の無い淡い期待の中で生きている人間が大半なんで、なんとも言えない。

この間の津波の被害がまさにそうで、
何度来てもわかっていても逃げ遅れて「やられてしまう」のは、
財産や家族やその他いろいろ捨てて逃げるということができない人間の性だ。

広島の土石流災害でも、地盤液状化でも、
「可能性のある土地」なのは、ちょっと地形や地質を学べば分かる程度のこと。
  *知らないというのは、ただの怠慢。
しかし、大丈夫かもしれない。
安く買える土地だし。

私は現在、
「東京の下町側」たっぷりシルトの堆積したプルプル地盤に立っているボロ屋に、
なんとか居住しているので、関東大震災級が来たらほぼ「倒壊します」
しかし、わかっていても暮らしてしまう。
そのかわり、そのことで文句言ったりはしないけどね。


     湯のみ電車いい気分(温泉)ビール芽

さて、今回の水害の話。

東北の方は置いといて、常総市。

まずこの地域は、鬼怒川と小貝川にはさまれた狭い地域であって、
そもそもが「これらの河川の氾濫原」として成立している平地なので、

  「水が出て当たり前」

の立地です。

オレがガキの頃は、しょっちゅうこのあたりで水害が起こっていたし、
小貝川の氾濫は「珍しいことじゃなかった」
江戸時代からの話で言うと鬼怒川は氾濫するのが当たり前だったしね。
だからこその、知恵と工夫と「あきらめによる備え」があったわけだ。

でも現代社会では、「災害前提の備え」ってしないでしょ?
せいぜい、家の土台を周辺より50cm位盛る程度。
大規模な災害への備えは「しなくてもいい」ように、
行政が何とかしてくれると「信じている」「信じようとしている」
そして、電気ガス水道といったインフラが「いつも守られている」と思う。

でも、実はそれほど「行政はちゃんとはしていない」
自分でも備えなきゃいけないのに、「何もしない」
これが、まあ人災の部分だね。
火災保険だって、「水害はオプション契約」だから、
こういう地域に住む以上「絶対かけるべき」なんだけど、
いつ来るかわからない災害に「無駄なカネを使う」のが嫌な人は多く、
「地震特約」同様やっぱり見送る人が多い。
これも、「人災」

    芽もみじクローバー富士山スキー電話

鬼怒川の氾濫は防げたか?

防げたでしょうね。
行政がちゃんとしていればね。

事業仕分けの件で「ミンスがミンスが」というバカがいるけれど、
鬼怒川はスーパー堤防計画に入ってないし。

鬼怒川は、いい加減な自然堤防が多く埋積土砂によって河床が上昇していたから、
それなりな河川改修は絶対に必要だった。
しかし、今回もそうだけど、自然堤防部分の大半が民有地だったりするから、
「なかなかすすまない」と言い訳をする。
スーパー堤防で江戸川区の地上げするより楽だし、急務じゃないのかよ?
と突っ込みたいところだが、
例によって行政は、「ほんとうに必要な工事はしない」という鉄則を守っている。

普通にものを見る目があったら、
「いつかこういう事態は必然的に起こる」
のはわかっていたのに、「河川改修が間に合わなかった」

   「必要な工事を先送りにしていた」

これは、人災といえるだろうね。

(その2へ続く)
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