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2015年09月13日21:57

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東響×ノット マーラー交響曲第3番

2015/9/12土 18:00- サントリーホール

指揮:ジョナサン・ノット
メゾ・ソプラノ:藤村実穂子
児童合唱:東京少年少女合唱隊(合唱指揮:長谷川久恵)
女声合唱:東響コーラス(合唱指揮:冨平恭平)

2026年までの任期延長の電撃発表があったばかりのノットと東響、その関係のよさを感じられる公演でした。

ノットの指揮はとても熱くて、彼の体の動きを見ていると、彼がどういう表現をしたいと思っているか、完全ではなくとも聴衆に伝わってきます。オケも、全力で彼についていこうとしているのが分かりました。こういう関係、聴衆にとってはとても気持ちがいいです。

そのオケですが、出だし、ノットの独特の解釈に完全にはついていけておらず、ちょっとモタついている印象でした。でも進んでいくにつれ、どんどん一体感が増していった。特に、この日の演奏で思ったのは、弱音のところが本当に繊細で美しいなーということ。あと、テンポのいいところのリズム感も、とてもよかった。後はあの出だしのところ、粘って粘って、パカーンと音が響く、みたいなのが上手くはまれば、ノットの意図している音楽の全貌が見えてくるのではないでしょうか。私は土曜日だったのですが、日曜の演奏ではそのあたりがよくなっているんじゃないかな、と思いました。

全体を通じて、とてもクリアでピュアで清潔感のあるマーラーだなという印象。私は個人的には、もっとドロドロした感じが好きですが、これはこれでノットらしいというか、日本人らしいというか、個性的なのかな、と思ったり。でも最後の天に昇っていくような盛り上がりは素晴らしかった。あそこは鳥肌立ちました。

さて、藤村さん。出番は少ないけど本当に素晴らしい。迷いのない、気高いけど慈愛を感じる声。彼女とコンマスの大谷さんの掛け合いのところは、そこだけもう一度取り出して聴きたいいくらいよかったです。

ああマーラー三番って本当にいい曲!聴いてたら、ノイマイヤーのマーラー三番を観たくなりました。来年2月にシカゴ行けば観られるんだけどなあ。うーん。
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