この写真は、トルコのカメラマン、オスマン・サーリ氏が撮影したものです。
シリアの難民キャンプにて、取材に訪れていたジャーナリストが、そこに生活する4歳の少女に望遠レンズのカメラを向けたら、その少女はそれを銃だと思って、両手を挙げた、
というものです。
…
国際協力やボランティアの現場やレポートではよく、
「子供達の無垢な笑顔」
という表現が使われ、
「厳しい現実の中でもこんなにも素敵な子供達の笑顔」
に、涙ぐんだりします。
そして、自分自身も、実はそんなことをよく言ってたりします。
きれいごとである前に、それもまた事実だから、
それはそれでひとつの大切な、守るべき現実であったりします。
でも、
…
この少女には、
その「無垢な笑顔」はありません。
見知らぬ外国人の機械(カメラ)を、銃だと思い、ただ無言で両手を上げたのです。
まるで「無抵抗」を表現するかのように。
子供達の無垢な笑顔を、
純粋な感情を、
困難な現実や恐怖が奪ってしまったのです。
わずか4歳の少女が、自分をとりまく厳しい現実を自覚し、
自分の命が危険に晒されていると思い、身を守る行動を取った。
まだ物心もつかないうちから、生まれた国が戦禍にまみれている、
そんな環境の中で生きていかなければならないこの少女の心には、
いったいどれほどの恐怖と混乱が渦巻いているのだろう。
…
自分には今、何ができるのだろう。
改めて考えてしまいます。
あまりにも小さな、自分の力に、途方に暮れてしまいます。
それでも、
この現実を知り、
考え、
自分なりに心に刻みつけていこうと思います。
いつか、そんな思いが、
みんなの思いが、
繋がり、大きな力となり、
世界が平和に、笑顔であふれることを祈って…
…
いつかまた、
この少女に、
安心した、心からの笑顔が戻るよう、、、
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