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2015年08月29日22:28

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今日は波紋の夜

今日は下記の演奏会を聴きました。

○オーケストラハモン 第33回定期演奏会
開演:2015年8月29日(土)14時
会場:ミューザ川崎:シンフォニーホール
曲目:
メンデルスゾーン/劇音楽「真夏の夜の夢」序曲
マーラー/交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」
管弦楽:オーケストラハモン
指揮:冨平恭平

ハモンはクラリネットがオーボエの後ろの楽団なのですが、ついうっかり左側の席を買ってしまってクラリネットがマイクに少し隠れてしまいました。また4階の最前列は手すりが少しじゃまでしたが、それ以外は言うことないよい席。

「真夏の夜の夢」と「夜の歌」とは残暑が厳しい時節を想定しての選曲の気もしたが最近は涼しくなって、むしろ曲想にぴったりの季節になりました。

メンデルスゾーン/劇音楽「真夏の夜の夢」序曲
クラリネットがオーボエの後ろと併せて弦は対向配置、オフィクレイドのかわりにチューバがクラリネットの隣で管楽器が固まっている配置。
明るい調子の音楽で仄暗い世界を描いた卓抜な演奏。まさにパックが飛翔する魑魅魍魎の世界の現出。

マーラー/交響曲第7番 ホ短調「夜の歌」
素晴らしいの一言に尽きる。
第1楽章から余計なルバートを一切排し、ひたすら微速漸進する様はじゅ。の尊敬するクレンペラーの演奏を速くしたような感じ 再現部〜コーダの小太鼓のあたりのかっこよさはすでに大野/都響をしのぐほど。通常つまらない演奏に堕しがちな第2楽章も気の利いた演奏で明るい夜といった印象。フルートの意図的な速い躓くようなパッセージが印象的。それは第3楽章でもさらに認められて弱音の打楽器と合わせて明るい魑魅魍魎の世界 パックが陽気に跳ねている 第4楽章はじゅ。の趣向と違い速い演奏(12分くらい)だがこれまでの流れからは充分肯んじられる。急緩急緩急でなく微加速でだんだん流れが急速になる印象 そんなで第5楽章は常と異なり暗→明への急転換でなく明→明で突入して初めからこうなることがわかっていたかのような展開 ヘンデル的世界の現出というか むしろ評論家受けのよい第1楽章の主題の回帰のところが暖かさに水を差す北風のようで、最後に再びヘンデル的太陽が輝いてこの乱入した北風を完全に駆逐して曲が終わる感じです
演奏は、いつもオーボエを偏愛するマーラーですが今日はクラリネットが美しく素晴らしく、第4楽章のマンドリンと絡むところとか最後の9番でも有名なファ♯ソラソとかとろけるばかり。
めずらしく7番聴いてて最後にジーンとなる演奏でした。

冨平さんの指揮は表で管弦楽振る以外のを含めたら今月3回目(秋山/東響復活合唱指揮、大野/都響ツィンマーマンレクイエム合唱指揮指導、本日)ですが、どれも素晴らしい仕事ばかり。大野/都響のマーラー7番凌駕したと感じたのもあながちご愛敬とは言えないような鋭い振り、前プロのパック=妖精をむしろ仄暗く、後プロの妖精をむしろ仄明るく演じ分けたのも眼光紙背を徹する演奏でした。
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