周防正行監督が、この作品をモチーフに社交ダンスに打ち込む中年サラリーマンを描いた『シャル・ウィー・ダンス?』を観たのは、もう随分と昔のお話。
で、元ネタとなったのが、本作のクライマックスで、シャム王と英国人家庭教師のヒロインが、大広間でワルツを踊るシーン。
前知識これくらいの状況で、観てまいりました、朝10映画。
行ってきました、TOHOシネマズららぽーと横浜。
一家3人揃って、ワルツのシーンでガン泣きさせられ、ラストシーンで唸らされてまいりました。
とにかく、ユル・ブリンナーのはまりっぷりが尋常ならざるというか、気位が高いのに、どこか憎めなくて、お茶目で根は純真なんだけど、立場上、王としての振る舞いをしなければならない一人の男という、単純なようで複雑なキャラクターを全身全霊で演じきっていてびっくり。
以前、荒野の七人で観た時とは、うってかわって、その饒舌な姿に、少々、驚いたのも最初だけ。
もう、この作品を観てしまうと、ユル・ブリンナー=シャム王以外のイメージが、入り込む余地なし。
渥美清=寅さんばりに、イメージ固着してしまいました。
ところで、有名なダンスシーンですが、お世辞にも華麗とはいえない、むしろ、大胆でラディカルなステップで踊る王様ですが、それにもちゃんと理由付けがされていて、『初めて、西欧の新しい踊りを踊る』というやんちゃ心と、『好いた相手と体を重ねて踊る』という大人の心情が相まって、【ヒャッハー】しちゃってる感じが、もう、幸せすぎて素晴らしすぎて、ブラボー、ブラビッシモ、ジローラモ。
これまで、我が息子的には、『素晴らしすぎるものを観ると、悲しくなくとも泣いてしまう』という事が、『うっそくせー』という感じだったのですが、今回、遂に、自身がその状況に陥ってしまい、終映後に放心しておりましたです。
曰く『ダンスシーンだけ、もう一回、観たい』。
いや、あんた、500円なんだから、もう一回、観にくればいいじゃん。
でもって、ポイント貯めて、テッド2をタダで見ちゃおうゼ(ぐへへ)。
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