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2015年08月16日21:29

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虚弱生物

宇宙人はいると思う? 女子53.5%⇒「存在を信じる」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=60&from=diary&id=3568684

「生命体」は無数にいると思いますが、人類のような文明社会を形成出来る「知的」生命体というのは、限られた数しか存在しないでしょう。
また、宇宙は広さと共に「時間」という奥行きを持っています。
宇宙にとっては、100万年という時間ですら、一瞬に近い感覚です。
人類の種としての歴史は約400万年と言われています。
しかし、実際に文明社会というものを作り出したのは、400万年の中の最後の1万年のことです。
仮に、100万年前に異星人が地球を訪れたとしても、人類との交流はあり得ません。
逆に100万年後に訪れても人類が存在しているかは甚だ懐疑的です。

では、SFに出てくるような惑星系を超えた「銀河帝国」のような組織が出来ていれば、文明は単一惑星のものよりもはるかに永く維持出来るのではないか、と考えることが出来ます。
そのためには、これもSFのような瞬間移動技術(ワープ航法のような)がなければ出来ません。
宇宙空間はとてもつもなく、広大です。
1970年代に地球を飛び立ったアメリカの探査機ボイジャーはようやく太陽系の端にたどり着いたところなのです。
恒星間の移動には数百年、数千年の時間を要するので、そのような移動手段では統一的な恒星間文明を作ることは出来ません。
では、瞬間移動技術を確立出来れば、銀河帝国は可能なのでしょうか?
実は、知的生命体の発生要因からくる特性の問題から、それも無理だと考えられます。

何時の頃からか、進化の究極の目的が「知的」だと思われるようになっています。
どんな生物も進化を極めれば、知的生命体になるのだ、と思われています。
でも、本当にそうなのでしょうか?

地球が誕生してから46億年ですが、地球上に最初の生命体が生まれたのは誕生から6億年ほど経った頃だと言われています。
地球上の生命体は、40億年の歴史を持っているのです。
その永い時間の中で無数の生命体が誕生しては滅んで行きました。
ところが、その中で「知的」という方向に進んだのは唯一「人類」しかいませんでした。
恐竜類は、その誕生から大量絶滅まで約1億5千万年にわたって進化を続けてきました。
近年、種として存在していることが判明したシーラカンスにいたってはその発生は3億年前に遡ります。
人類が類人猿と分化して、400万年で文明社会を作るまでに知的進化をした、というのなら、恐竜もシーラカンスも膨大な数の文明を生み出していてもおかしくありません。
しかし、誰もそうしませんでした。
ということは、進化において「知的」というのは本流ではない、ということになります。

では、進化の目的とは何なのか?
それは、唯一「この地球上で生き残って行くこと」なのです。
だから人類以外の生物は、その生息環境により適合出来るように体の構造を変化させてきたのです。
肉食獣は、捕食行動のために鋭い牙や爪、強靱な筋肉を進化させてきました。
被捕食獣としての草食獣も肉食獣に可能な限り対抗するため、角や外皮(毛や鱗)、速く走るための足を進化させました。

人類は、こうした進化の本流から外れたところに存在した生物でした。
類人猿の頃にはあったであろう、牙も筋力も失っていました。
捕食獣にとって、かっこうの獲物であり、人類はもっと早くに淘汰されてもしかたのない存在でした。
結局、身体能力で著しく劣る彼らが生き残るためには、「知恵」を使って捕食獣の先回りをすることしかなかったのです。
その中で、獲得した能力が、自然に体を合わせるのではなく、道具を使って自然に合わせて行く、という生き方でした。
その最大の発明が「衣服」でした。
服を着る、という概念がなければ、真空の宇宙に出るという考え方は生まれませんでした。

しかし、その「身体的に弱い」という性質が「疑心暗鬼」というものを作り出してしまいました。
他の動物の場合は、争いがあっても自身の縄張りの外に追い出してしまえば、争いはそれで終わりです。
縄張りの外まで追いかけて攻撃することはありませんし、追われた側もそのことを根に持って再度攻撃を仕掛けてくる、ということもありません。
人間は、自身の肉体が弱いため、縄張りから追放しても、それが再度襲ってきたらどうしようという「疑心暗鬼」になってしまうのです。
そのため、二度と攻撃されないように、どこまでも追い詰めて命を絶つまで攻撃を続けるようになったのです。
追われた側も、縄張りの主がどこまでも自分の命を狙って追ってくるので、これも徹底的に命をかけた争いになってしまうのです。
特に直接的な危害を加えられているわけでもないのに、軍隊を作ってあれだけの長距離を攻撃するためだけに移動する生物は人間だけです。
それだけ己の弱さに対する劣等感が強すぎるのです。

つまり、知的生命体になることが出来る生物は、他のどの生物よりも劣っていて、肉体的な対抗手段を持っていない、ということが前提条件になります。
その生物が唯一の対抗手段として「知的」を用いることで生き残ろうとした結果が「知的生命体」ということになるのです。
人類は、奇跡的に生き延びましたが、大半はその過程の初期で淘汰される存在なのです。
さらに、他の生物の攻撃を排して、文明社会を形成出来ても、今度は同族が攻撃してくることに対する疑心暗鬼から、先制的に排除しようとして大規模な戦乱が常に発生するリスクを持ち続けなければならないのです。

「宇宙人」として他の惑星系の文明と接触出来るだけの時間、種を維持すること自体が困難なのです。
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