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2015年08月05日00:24

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ピロリ菌は病原菌ではなく共生細菌(1)ピロリ菌を除菌すると食道がんに


ピロリ菌は病原菌ではなく共生細菌(1)ピロリ菌を除菌すると食道がんに

06/16/2015 by Chise

http://blog.sophiawoodsinstitute.com/wp/%e3%83%94%e3%83%ad%e3%83%aa%e8%8f%8c%e3%81%af%e7%97%85%e5%8e%9f%e8%8f%8c%e3%81%a7%e3%81%af%e3%81%aa%e3%81%8f%e5%85%b1%e7%94%9f%e7%b4%b0%e8%8f%8c%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%89/




ピロリ菌が発見されたのは、1979年のことです。胃潰瘍とピロリ菌の因果関係が証明され、その後、胃がんとの因果関係も証明されました。

1994年には、WHOがピロリ菌を「1級発がん性微生物(Class I Carcinogen)」に指定しています。

ピロリ菌を発見し、胃潰瘍との因果関係を証明したロビン・ワレン博士とバリー・マーシャル博士は、その功績によって2005年にノーベル賞(生理学)を受賞されています。

日本でもピロリ菌の除菌は、今や保険適用ですし、私が住んでいる目黒区では、無料で除菌してくれます。

ピロリ菌を撃退することが当たり前になっていますよね。

そんな中、昨年、母校コロラド大学ボルダー校からマイクロバイオーム(共生細菌のDNA)についての特別コースを受講する機会があり、修了証までいただいたのですが、そのコースの中で、推薦図書として挙げられていた本を、やっとで今年(2015)2月になって入手することができ、読んでみました。

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この本は、ピロリ菌と胃がんの因果関係を証明することに貢献し、その後、ピロリ菌除菌の手法確立のため、ご自身を最初の実験台にした、マーチン・ブレイザー博士のご著書『Missing Microbes(仮訳:失われた細菌)』なのですが、そこには衝撃的な告白が描かれていました。

結論から言いますと、

ピロリ菌を除菌すると、胃がんになる確率は低減できるが、食道がんになる確率を上昇させてしまう

ということです。

ご本人は、ピロリ菌と胃がんの関係を説き、除菌方法まで指南してしまった責任から、WHOや医学界に向けて、その危険性を訴え続けているそうですが、なかなか、ノーベル賞まで受賞してしまった「ピロリ菌悪玉説」や「ピロリ菌除菌の常識」を上書きしてもらえずに、苦しんでいらっしゃいます。

また、世界に先駆けて、ピロリ菌除菌をしたご本人は、今現在、逆流性食道炎に苦しんでいるとのことです。でも、

胃がんを発症させるピロリ菌が、なぜ、食道がんを抑制するのか?

ピロリ菌と胃がんの関係を発見した1990年代当時には、判らなかったことが、最近になって判明され、ブレイザー博士ご本人がご著書の中で詳しく説明してくださっています。

ここでは簡単に、お伝えしたいと思います。

ピロリ菌は、私達の免疫機能の一部

まず、食べ過ぎたり、高ストレスに晒されたりした時に起きるマイルドな胃痛や胸やけ、これは、ピロリ菌が起こしているものだそうです(注)。

でも、このマイルドな胃痛は、決して悪いサインではないとのこと。

そもそも、こうしたマイルドな胃痛を異常だと認識してきた、ご自身を含めた従来の医学が誤っていることをブレイザー博士は指摘しています。

ピロリ菌が起こすマイルドな胃痛は、私達の免疫細胞に、胃の状態が芳しくないことを伝えるメッセージだったんです。

免疫細胞は、ピロリ菌からのメッセージを受け取ることで、胃液の量を増やしたり、減らしたりして、塩酸よりも強い胃液が胃粘膜をやぶり胃壁を傷つけることを防止しているのです。

ピロリ菌が起こすマイルドな胃痛が起きた時に、私達がすべきことは、ストレスを解消し、暴飲暴食などの不摂生を止めることです。

胃薬を飲んで痛みを無理矢理に抑えてしまうことではないんです(注)。

せっかくピロリ菌が免疫細胞に送っているメッセージを、胃薬はブロックしてしまいます。

そのため、免疫細胞が正常に反応できないので、胃液がちゃんとコントロールされない状態が放置されます。

でも、胃薬飲んだら、痛くなくなるので、私達は異常事態が継続していることに気がつかないまま、暴飲暴食を続けて過ごすことになります。

ピロリ菌は、いつまで経っても胃液が調整されないどころか、今まで通りの量の食事やアルコールが胃の中に入ってくるので、マイルドな炎症を起こし続けてメッセージを送ります。

私達は、胃薬で痛みを騙しだまししながら、それでも食事やアルコールを減らさないので、マイルドだった炎症は胃潰瘍となり、それがいずれ、胃がんになって行きます。

ピロリ菌が胃潰瘍や胃がんの原因になっていることに嘘はありませんが、その理由は、私達が想像していたものとはまったく異なるものだったんです。

ピロリ菌は別に胃がんを起こしたくて起こしていたわけではなく、免疫機能に働きかけ、胃液の分泌を調整しようとしていただけなんです。

なのに、私達の無頓着さ、生活や食習慣を省みない姿勢、薬への安易な依存が、ピロリ菌に胃がんを起こさせてしまっていたわけです。

なんだか、ピロリ菌って、善い人過ぎて、濡れ衣を着せられちゃったバカ正直な人じゃないですか?

上記のとおり、ピロリ菌は、胃液の分泌量の調整に関わっているので、ピロリ菌を除菌してしまうと、マイルドな胃痛が起きない代わりに、胃液の分泌も調整されなくなってしまいます。

(注: 食後、胃にものすごい痛みを伴う胸やけ等は、胆石の可能性があるので、特に、40代以上で肥満傾向にある人は検査してもらってくださいね。)

胃液と胃粘膜とピロリ菌

私達の胃液は、塩酸よりも強い酸でできています。

その酸から胃壁を守ってくれているのが胃粘液です。若いうちは、胃粘液の層(胃粘膜)が十分厚いので、ちょっとくらい、胃液が過剰に分泌されても、マイルドな胃炎くらいですみます。

でも、胃粘膜は、加齢と共に薄くなっていくことが判っています。

そうなると、ピロリ菌は、薄くなった胃粘膜の層に合わせて、胃液の分泌を抑えるよう免疫細胞にサインを送ってくれます。

胃粘膜が薄くなり始める50代以降の人に、胃もたれや消化不良が起きやすくなるのは、そのためです。ピロリ菌が胃粘膜を守るために、せっかく胃液を少なくしてくれているのに、食べる量や飲む量が、若い時と同じだから、胃もたれが起こるのです。

せっかくピロリ菌が、胃壁を守るために、胃粘膜の厚さに合わせて、胃液を減らしてくれているのに、食事を改めることなく、「消化を助けるために」とか言って、胃液の分泌を促すような薬を飲めば、胃もたれは解消されるかもしれませんが、胃粘膜は薄くなっているのですから、胃潰瘍になる確率を高めているようなものです。

もちろん、ピロリ菌を除菌すれば、胃粘膜が薄くなっても、炎症を起こす人(ピロリ菌)がいないので、胃がんになる可能性はほぼなくなります。

そして、胃粘膜の厚さに合わせて胃液を減らす人(ピロリ菌)もいませんから、ピロリ菌除菌した50代以降の人も、若い時と同じように飲んだり食べたりしても、胃もたれは起きにくいと言えますね。

でも、胃粘膜は、確実に加齢とともに薄くなっていくのですから、(ピロリ菌がいないので)胃もたれも炎症も起きない代りに、痛みのないまま胃粘膜がやぶれ、知らない内に胃壁に穴があいていた(胃ろう)ということが起きるのです。

そして、余った胃液は、逆流して食道の方へ流れていきます。

ピロリ菌除菌した50代以降の人に、逆流性食道炎に罹る人が近年、増加しているはこのためです。逆流性食道炎が慢性的になれば、食道がんになる確率は高まります。

米国や欧州人の胃には、ピロリ菌はほぼ皆無ですが、食道がんで亡くなった米国人の約80%が逆流性食道炎を発症していた60歳以上の人だという驚愕的な数字があります。

公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計’13」によれば、胃がんに罹った人の5年平均生存率は、約70%ですが、食道がんは約40%です。

また、食道がんの5年生存率は、全種類の癌の平均よりもすべてのステージで下回っているため、食道がんの方が、胃がんよりもずっとやっかいな癌だということが判ります。

ただ、食道がんも、癌がまだ粘膜内に留まっているステージ0期の段階で治療を開始すれば、ほぼ100%完治させることができるそうです。

では、腸内細菌移植のようにピロリ菌(胃内細菌)も移植できるのでしょうか?

ブレイザー博士によれば、ピロリ菌はヒトからヒトにしか感染せず、感染は子供の時にしか起きないとのことです。

そのため、大人になってから食事やライフスタイルを変更させても、一度失ったピロリ菌を再び体内に戻すことはほぼ不可能ということです。

大人に感染させようとしても、既に私達の体内外に繁殖している共生細菌(常在菌)によって除外され体外に出て行ってしまうので、定着しないのだそうです。

まさしくブレイザー博士のご著書の題名『Missing Microbes(失われた細菌)』そのものですね。

それでも、ピロリ菌除菌しますか?



公認ホリスティック・ヘルスコーチは、食事だけでなく、あなたを取り巻く様々なこと(環境、仕事、家族、人間関係など)を考慮して、プログラムに反映させ、あなたが、なりたいあなたになれるようコーチングを提供します。

ヘルスコーチと、一度、話してみませんか?



『ピロリ菌は病原菌ではなく共生細菌(2)逆流性食道炎』

『ピロリ菌は病原菌ではなく共生細菌(3)ピロリ菌と友好的に共生する食事とライフスタイル』



原典:

“Missing Microbes – How the overuse of antibiotics is fueling our modern plagues”, Martin J. Blaser, MD, Feb. 2015

参考文献:

『国立がん研究センターがん対策情報センター』

『がん(癌)のき・ほ・ん』

参考:

『バクテリア・コミュニケーション』

『細菌がどのようにして私達を定義し、形づくり、癒してくれるのか(翻訳シリーズ)』

『ミクロフローラとプロビオティクス – ボディ・エコロジーの考え方

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