記号論・キツネ三角タヌキまる

佐藤かよ、春麗コスプレで美脚披露……ファン「むちゃくちゃセクシー」「本物みたい」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=17&from=diary&id=3538519

別に佐藤かよも春麗もどうでも良いんだが、
「人は人を見る時、人を見ずに『記号』だけを見ている」もので
「記号さえ押さえておけば中身はどうでも良い」と言える。

巨乳の子が「オッパイばっかり見られて私のことを見てくれない」と嘆くのも、
金持ちが「所詮女どもは俺の金が目当てなだけだ」とボヤくのも、
人間は人間を「記号」としてしか見ていない、中身など見ていないという証拠。

男は特に記号しか見ていない気がする。
巨乳・貧乳・メガネっ娘・ニーハイ・ネコ耳・メイド・アニメ声・ブルマ・スク水・絶対領域…記号を揃えるだけで男は喜ぶ。
そして記号にしか反応出来なくなり、そのコピーにばかり飛びつくようになる。
延々とコピーは繰り返され、どんどん現実の女から遠ざかっていく。
繰り返されるコピーは伝言ゲームのように徐々に姿を変え、原型を留めなくなる。
現実の女はもう目に入らない。

道路標識で言えばこんな形だ。




どんどん現実を離れ原型を留めなくなる。

近頃は「二次元は俺の嫁」という男も多いが、つまりそれが記号化が招いた結果であり、大袈裟に言うなら少子化の一因でもある。
記号しか目に入らなくなり、現実を見ようとしない。
アニメやゲームだけの話では無い。
「単純化されたイメージに囚われて実像を見なくなる」という危うさだ。

４歳くらいの女の子が退屈しのぎに描いていたウサギさんの絵を見て愕然としたことがある。
こんな感じだ。

コレは「ウサギの絵」ではなく「ウサギの絵の絵」である。
こんな小さな子ですら、既に記号化を覚え始め、現実のウサギからかけ離れだしている。
知能の高い子であればあるほど「思考の固定化」は早く起こるのかも知れない。
キツネを描かせれば三角の顔、タヌキを描かせれば丸い顔を描くようになるだろう。
「事実をありのまま観察する」という要素が抜け落ちている。
ここは注意しておいた方が良いと思うのだが。

「現実のありのままを観察する」という訓練をしておかなければ、それは絵だけでなく、
あらゆるものを単純化して見てしまう恐れがある。
現実からかけ離れた単純化された記号に落とし込んでしまう。
正しい事実認識の妨げになってしまう。

あの人は善人、こいつは悪人、この国は友好的、あの国は敵対的。
単純化し過ぎて現実をつぶさに見ようとしない「記号化」が、余りにも広まりすぎているという懸念がずっとあって。
記号化とは、多くのモノを見落とす事であり、誤解を膨れ上がらせる怖さを持つ。

今、小学校の図画工作の時間でさえ、校外に写生に出る機会を減らす傾向にあるそうだが、それは益々現実を忠実に観察する力を養う訓練の機会を失うことである。
http://sanachan.doorblog.jp/archives/37360019.html
その結果が出るのは１０年２０年後のことだろうが、記号化が進まないことを祈るばかりである。


コスプレ関係なくなってスマン(´・ω・｀)　


くるり - 言葉はさんかく こころは四角