「さて、それではiPS細胞を使って不老不死を実現できるのかどうか考えてみま
しょう。
前のs e cti o nでは、iPS細胞の部分的な移植で寿命をある程度延ばせる かもしれないと述べました。ということは'これを無限に繰り返すことで、身体全体をずっと若いまま保てるのではないか、という考えが浮かぶでしょ5。 技術的に問題となるのは、」
(升井伸治『SUPERサイエンス iPS細胞が再生医療の扉を開く』シーアンドアール研究所2009年刊、p197)
SUPERサイエンス iPS細胞が再生医療の扉を開く
「iPS細胞」は、体のどんな臓器や組織にもなることができる細胞です。iPS細胞は皮膚の細胞などから作り出すことができるので、本人のiPS細胞を培養して臓器や部位を作ることができれば、拒絶反応のない移植手術も夢ではありません。 本書では、iPS細胞が作られるまでの研究の歴史や、iPS細胞が越えなければならない今後の課題などを、図解入りで丁寧に解説しています。これからの再生医療のカギとなるであろう、iPS細胞の秘密に迫ります。
◆ISBNコード:978-4-86354-039-2
◆本のサイズ:四六判/ソフトカバー
◆著者:升井 伸治
(2009年刊)
【目次】
●Chapter.1 「再生」という夢を現実にするiPS細胞
●Chapter.2 iPS細胞を人類が手に入れるまで
●Chapter.3 細胞はどのように身体をつくるのか
●Chapter.4 iPS細胞で医療はどう変わるのか
●Chapter.5 iPS細胞が超えなければならない壁
●Chapter.6 未来でのiPS細胞の可能性
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://www.honmori.jp/SHOP/86354-039-2.html
[未来生命科学開拓部門] 升井 伸治(講師)s Shinji Masui (Lecturer) Group
研究概要
略歴
発表論文・著作物
メンバー
.
主任研究者
升井 伸治 Ph.D.
■ 升井研究室ウェブサイト
■ 連絡先
masui-g*cira.kyoto-u.ac.jp
お手数ですがメール送信の際*を@に変えてください。
研究概要
細胞の分化を操作するためには、いくつかの遺伝子をセットで作用させることが必要です。これまではそのセットを決められる方法がないため、どれを作用させればよいのかわかりませんでした。私たちは、こうした遺伝子セットを決める方法の開発を行ってきました。とくに、転写因子に注目して進めています。転写因子は、ある決まったDNAの配列があるとそこにとりつき、転写(遺伝子が働きはじめること)を開始させます。ヒトは千種類以上の転写因子をもつといわれますが、転写因子ごとにとりつくDNA配列はそれぞれ決まっています。つまり、細胞の中にどの転写因子があるかで、どの遺伝子が働くかが決まり、細胞の働きは決まります。iPS細胞は全種類の分化細胞になれる能力をもっていますが、試験管内ではなかなかできてこない種類の分化細胞も多くあります。iPS細胞がもつ可能性を最大限に引き出すために、今後は転写因子の「セット」を使って、様々な分化細胞について高効率で高品質な作出法開発を行います。これをCiRAで進行中の多くの研究と組み合わせることで、研究の加速に貢献し、iPS細胞の実用化につなげます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/masui_summary.html
略歴
1996年 北海道大学理学部 卒業
2001年 東京大学大学院理学系研究科修了・博士(理学)取得
2001年 独立行政法人理化学研究所 研究員
2006年 国立国際医療研究センター研究所 室長
2008年 独立行政法人科学技術振興機構 さきがけ研究員兼任
2011年 京都大学iPS細胞研究所 特定講師
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/j/research/masui_master.html
ログインしてコメントを確認・投稿する