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2015年07月26日23:26

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佐藤優の「分析メモ」は微分回路的認知をする。一方、「読書ノート」は積分回路的認知をする。

佐藤優 「メルマガ開始宣言!」

 国際社会のゲームのルールが帝国主義傾向を強めている。

 もっとも21世紀の新・帝国主義は、19世紀から20世紀前半の古典的な帝国主義国のように植民地獲得を求めることもなければ、主要国間の全面戦争も起きない。しかし、自国の生き残りのために外部から搾取と収奪を強めるという帝国主義の本質は、21世紀の新帝国主義においても同じである。尖閣諸島問題をめぐる中国の攻勢や米国の対応、ギリシア危機に対するEU(欧州連合)の対処も、新・帝国主義という補助線を引けば、よく見えるようになる。

 帝国主義的傾向が強まると、経済に与える政治の影響が決定的に重要になる。また、民族や宗教など、日本人があまり得意としない要因が、これまでにも増して政治と経済にとって大きな制約要因となる。これらの制約要因が、可視化が難しいカントリーリスクをつくりだしている。

 こういう事情の変化を反映してか、最近、経済関係者からロシア、中央アジア、中東、さらに沖縄と中国の関係などについて、筆者に話を聞きたいとか、講演してほしいという依頼が増えている。時間的な制約があるために、その依頼のほとんどを断っているというのが実態だ。

 筆者は、現在、月平均1200枚程度の原稿を書いている(8月は59本、9月は55本、10月は62本の新聞・雑誌原稿を書いた)。

 このメルマガでは、他の原稿と異なる切り口で発信したい。インテリジェンスの世界には、「分析メモ」と呼ばれるレポートがある。調書ほど長くはない。A4判の用紙に1〜2枚にワンテーマの情勢分析を記す。情報源は、盗み出してきた機微に触れる内部情報もあれば、新聞・雑誌、政府の公式発表のような公開情報のこともある。

 公開情報であっても、熟練したインテリジェンス専門家が解説を加えれば、そこから隠れた真実を読み解くことができる。外務省で主任分析官をつとめていた頃に、筆者もそのような「分析メモ」を作成し、その内、週2〜3通は首相官邸に届けていた。現在も筆者のところには、ロシアやイスラエルなどから機微にふれる情報が入ってくる。これらの情報を、ビジネスに関心を持つ人を念頭において「インテリジェンス・レポート」として読者にお届けしたい。

 このメルマガでは、「読書ノート」もお届けしたい。軍事情報を除けば、インテリジェンス機関が扱う秘密情報の95〜98パーセントは公開情報の中にあると言われている。筆者の経験でもその通りだ。

 あふれ出る公開情報の中から、真に必要な情報を探り当てる(ロシア語でインテリジェンスを「ラズベトカ(разведка)」というが、これは「探り当てる」という意味でもある)ためには、読書が基本になる。そのノウハウについても読者にお伝えしたい。

佐藤優(作家・元外務省主任分析官


この続きは「佐藤優直伝「インテリジェンスの教室」」でお読みいただけます。
なお、こちらのメルマガはお申込み月は無料でお試し読みができます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/33992



2012年01月22日


微分的認知回路と積分的認知回路の行方

統合失調症に絵画療法を導入した精神医 中井久夫氏が「分裂病と人類」で提起している考え方です。

微分的認知回路
話は少し遡り、人類の草創期からです。
人類(ホモ・ハビリス)は250万年前、当時熱帯雨林だったエチオピア地溝帯から、森林地域であったサバンナへと追いやられました。生息域をチンパンジーなどと棲み分けるためです。
幸い、二足歩行は四足歩行に比べ長時間の移動には有利でした。1日30kmの移動を可能にしたのです。

当時の食べ物は、死肉、肉食獣の食い残しでした。
拾ってきては、エッジのある石器で肉をそぎ取り食べていました。
極めて動物的感覚で徴候をとらえる感覚を最大限に発揮しなければ、サバンナの肉食獣、ハイエナやサーベルタイガーに食い殺されてしまいます。
これを微分的認知回路と呼んでいます。
地球上の脊椎動物のほとんどが微分的認知回路で状況を理解していると考えられます。

積分的認知回路
人類は寒冷地へとさらに棲息地を求め移動しました。
当然、植物(果実)は少なくなり、肉食の比重が多くなったはずです。
肉はタンパク質の塊ですから、劇的に脳が大きくなりました。
およそ60万年前の人類(ハイデルベルゲンシス)は脳の容量が現生人類並みとなりました。

当時はまだ狩猟採集民として移動生活(150人前後の集団)していたと思われます。
ところが2万年前から人類の一部は定住生活を始めました。
定住生活では農耕(土地の面としての利用)が必要になりました。
より耕しやすい土地を優先的に利用することを始めると、それに”境界”を設けました。
より水源に近い豊かな土地を共同体同士で争うようになりました。
9000年前のエリコには、防御用の塔を持った町が出現しました。
毎年の穀物生産量を計算し、未来へ向けて種として残す分、食物とする分を管理する必要がありました。
徴候を感じるのではなく、栽培面積を積分して生産量を割り出す必要があります。
これを積分的認知回路で状況を理解しています。
この積分的認知回路での理解とともに、人類が復活した社会性があります。
それは、二者関係です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以上転載ーー
http://iroirotsurezure.seesaa.net/article/247842709.html
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