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2015年07月26日00:22

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ボランティアの旅 2015.07.25

今年14回目の南相馬小高でのお手伝い。

相馬地域に千年以上の永きに渡って継承されている祭事、相馬野馬追。
今日はその初日にあたる日で、街の雰囲気もいつもとは異なり、どこか神々しい。

この日のニーズは依頼主宅から家財道具の搬出。
現地に到着すると依頼主のご主人がいらっしゃり、作業内容の詳細を確認です。
庭には盛大に草が生い茂っていましたが、除染作業が入る予定のことで、搬出作業のスペース分だけ刈ることにして作業を割り振り、それぞれの作業をスタートです。

ご主人が既に仕分けした分以外は全て処分するという指示でしたが、僕らが作業していると写真、手紙、日記帳といった思い出の品が。
それら、”宝物”は残しますよね、と確認しながら進めていきます。

途中、除染作業の業者さんが訪ねてきて、今後始まる作業の説明をご主人にしていました。
ただ、話しはまとまらず、その作業内容では除染とは言えないのでは、との意見を業者さんに投げかけます。

業者さんは環境省が定めたメニューの範囲でしか対応できない。
納得できないなら環境省に問い合わせてほしい旨を伝えるのみ。

僕は第三者の立場で話しを見守っていましたが、双方の言い分とも至極です。
また環境省にしても、除染作業に一定の線引きは必要でしょうし。

感じたのは、今もなおこうした問題を抱え続けて、思い悩み、理不尽な思いに苛まれている人がいるということを身を以て再認識したこと。
現場に即しない政策は歪みを生んでしまうということ。

そんなことが午前中にありましたが、お昼頃には作業の進捗が終盤を迎えつつあることが伝わったのか、ご主人の表情が明るかったのは印象に残りました。
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作業終了時には、この土地の由来、海も山も近い小高での思い出などを話してくださいました。
この街への愛着と、この街を離れざるを得なくなった嘆きが感じられるお話しを。

無事に作業が終了して、お風呂を挟んで向かった先はJR小高駅前。
駅前ではアンテナショップ”希来”さんが営業していますが、店員さんからチームリーダーにBBQのお誘いがあったので、今回の夕食はBBQとなりました。
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普段の1日便ではお手伝い後はすぐ小高の街を後にしていました。
比べてこの日はいつもより長く、日中も含めて現地の人とも交流できた日になりました。

***

少し特別な便となりましたが、どの場面も忘れ難い中で印象深かったのはBBQ中に見た夕焼けでしょうか。

彫刻のような、油絵のような。
おそらく、この日から三日間続く相馬野馬追の歴史がこの景色を見せてくれたように思います。

こんな日が増えると小高の街が好き過ぎてしまい、婚期が遅れてしまいそうで怖いです。
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