一部書店では先行発売がなされたり、ネット通販は数日前から行われていたが、拙著『思想としてのファシズム・「大東亜戦争」と１９６８』（彩流社）は、本日から、全国の書店で発売されることになる。
本書の目次は、
まえがき
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中野正剛と東方会━━日本ファシズムの源流とファシスト民主主義
内田良平と黒龍会━━アジア主義の革命と戦争
世界革命としての八紘一宇━━保守と右翼の相克
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一九六八年の戦争と可能性━━新左翼、アナキズム、ファシズム
連合赤軍の倫理とその時代━━「軍」と「戦争」の主張
蓮田善明・三島由紀夫と現在の系譜━━戦後日本と保守革命
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ロングインタビュー／二一世紀の革命戦争━━ファシズム・ホロコースト
あとがき
となっている。近年に書き、雑誌に発表したものの中から、まず基本ラインというようなものを選んだ。タイトルにある「１９６８」とは、1960年代後半の学生運動や新左翼の党派的運動のことであり、思想的には左翼的であり、共産党的な旧左翼に対する新左翼的な運動だが、「大東亜戦争」の、政治的無意識（Ｆ・ジェイムソン）としてのファシズム的な継続性を持っていたのではないかということである。その意味で、1968年闘争は、その当時の政治的、社会的な運動にとどまるのではなく、運動当事者や批判者たちの意識を越えて、その後の現在に対しても重層的な関係を持ち、「大東亜戦争」と現在を繋ぐ媒体ともなっている。
冒頭の中野正剛論は書き下ろしであり、その他は、雑誌に発表したもの。市民社会的な現実や諸般の社会的な活動や認識からは見えにくかったり、理解し難い事象や問題、歴史の構造的な重層性をとりあげ、それらに対して、これまでの通念的な把握や理解とは異なる見方を提示している。それゆえ本書の趣旨としては、まえがきにも書いたように、内容については「同意される方と反発される方に分かれるかもしれないが、いずれにせよ、単に、よくあるような問題の再確認や通説的納得ではなく、思考を再起動する刺激になればと考えている。」
本書の根底にあるのはグローバリズム、地球の民営化への批判的な問いでもある。
http://www.sairyusha.co.jp/bd/isbn978-4-7791-2143-2.html
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