mixiユーザー(id:1482391)

2015年07月17日23:45

184 view

えいが、みてきました

さて今日七月一七日って言うと、「ファンタジーゾーン」(サン電子のファミコン版)が発売された日ですね。
昭和六二年(一九八七年)ですから、はや二八年前になりました。
我ながら、良く覚えてるなあとか感心します。
当時、任天堂のゲームであるファミコンで、ライバル「だった」セガのゲームソフトを楽しむことが出来るなんて思いませんでした。
ですから、とてもうれしかったんでしょうね。

さて話を変えて、七月一二日に観に行った映画のことを書いてみます。
先に書いた通りこの日は、「バケモノの子」を観てきました。

これまで「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」を手がけてきた細田守監督の最新作になります。
で、私が細田守監督の名を意識したのは、だいたいの方と同じく「おジャ魔女どれみ ドッカ〜ン!」の第四〇話「どれみと魔女をやめた魔女」でした。

なんだかんだで、この作品も一二年前になったんですね、早いもんです。
どれみちゃんが、魔女になるかならないかを決める重要な時に出会った不思議な女性、未来さん。
彼女は、魔女界の生まれであり魔女でありながら、魔法を使うことなく人間の世界で暮らす道を選んでいました。

その内容に関しては、これまで山ほど考察されて分析されているので書きませんが、未来さんの声が原田知世さんで、作中に階段や影を印象的に使った大林宣彦監督みたいな演出だったことを考えると、この頃から「時をかける少女」を意識していたのかもしれません。
まあ推測ですけどね。

そして六年前に上映された「サマーウォーズ」に関しても私は、映画館で観ながら泣いていたことも書きました。
そんなわけで、今回の「バケモノの子」も期待して観に行ったんですね。

朝の六時くらいに起きて、日本橋の映画館で一回目に上映される時を見計らって向かいました。
ただ気合を入れすぎまして、上映の一時間前に現地に着いてましたが。

すぐにチケットを買いましたが、さすがに暇だったので先にパンフレット買ったり、朝食を摂ったりして時間をつぶしていました。
日本橋の映画館は、銀座線の三越前駅がもっとも近いんですけど、交通費をケチった私は、東京駅からだいたい一〇分くらい歩くことが多いです。
しかしこの日は、かなり暑くて大変でした。

館内では、他に上映されていた「ターミネーター」などを観るため集まった方も多くいらしていました。
そういや、ジェラシックシリーズの新作「ジェラシックワールド」の宣伝映像も、映画館のモニターで流れていました。
作中で、巨大な肉食獣が上を飛んでいる翼竜にかぶりつく場面があったんですが、映像の撮り方や角度が、もろにエメリッヒ監督の「ゴジラ(ああ、マグロ食ってるやつです。個人的にあの映画は、ジャン・レノがカッコ良かったのが救いですね)」みたいでした。

世界各国で「ジェラシックワールド」が上映されて高い興行収入を得ている中、「ラブライブ!」映画版がダントツの人気だったと海外サイトで紹介されており「さすが日本」って内容の記事も見かけましたね。
しかし個人的な意見を言わせていただくと「上映が始まってない『ジェラシックワールド』で、どうやって興行収入を得るんだよ!?」でしたが。
もっとも、いまの「ラブライブ!」の人気を観ていると、かりに「ジェラシックワールド」の上映が始まっても、「ラブライブ!」が興行収入でトップなのは、変わらん気がしますが。

映画「海街diary」が上映された時に興行収入で「ラブライブ!」に勝てなかったことを指した記事も観ましたね。
内容は、まあ読んでいて楽しくない文面ですが、これ「ラブライブ!」製作側にも「海街diary」製作側にも非礼な書かれ方じゃないかな、とか思いました。
どちらも、たくさんの方が集まってしっかり演技されたんですから、素晴らしい内容に違いありません。
私は、よほど「どーしよーもない」作品でなければ、それぞれ優劣って存在しないと思っています。

ただ、より「どっちを観たいか」だけです。
だいたいですね、手前ェで映画撮ったわけでも作ったわけでも製作に関わったわけでもない外野が、訳知り顔に上から目線で書いた内容の記事にどれだけの……止しましょう。

話がまたそれました、「バケモノの子」に戻しますね。
で、観た内容としては、「すごく良かった!」でした。
どこがどう、って言うのは、アレですから書きませんけど、役所広司さん演じる熊徹が、まあとても素晴らしく良いキャラクターなんですね。

役所広司さんと言うと、「Shall We ダンス?」や「金融腐蝕列島 呪縛」などの抑え目で落ち着いた演技も知られていますが、私の場合だと最初に意識して観たのが「三匹が斬る!」って時代劇だったんですね。
で、この作品だと「久慈慎之介」って言う浪人風のお侍を演じてまして、その荒っぽさとワイルドさが印象に残りました。
最初は、「久慈慎之介」でなく、どこぞの主家に仕官して「千石」の禄高を得ることを目標にしていたので「千石」って呼ばれていましたね。
ただ千石って、へたすりゃ徳川家直参の旗本だってもらえるかどうか怪しいので、よっぽどの超エリートでもないと無理じゃないかっておもいますけど。
しかも江戸時代って世襲制が厳しく残ってますから、松平とか何とかおエライ家の婿養子にでもならないと無理だよなあ、とか思いながら観てました(嫌な視聴者ですね)。

ともあれ私は、長いこと「三匹が斬る!」を観ていたので、今回の熊徹で役所さん見せてくれた演技は、うれしくもあり懐かしくもありました。
また他に良かったのが、熊徹の悪友であり親友である猿顔の多々良、豚顔の百秋坊でした。
多々良を演じているのが大泉洋さん、百秋坊を演じているのがリリー・フランキーさんでしたが、映像を観て笑いそうになるのを懸命にこらえていました。
いやもう、それぞれが、お二人そっくりな顔立ちなんですね。
しかも役割がご本人にそっくりな立ち位置で、配役の絶妙さを実感しました。

また、どちらかと言うはやし立てる役の多々良と、宥める役の百秋坊ですが、作中で一度だけ立場が逆転したことがあります。
穏やかな百秋坊が、声を荒らげて怒鳴る場面は、かなりまじめに感動しました。

また主人公である九太(この名前も、ちゃんと意味があります)は、さまざまな修行をしていくんですが、その修行先も個性豊かな面々で観ていて楽しめました。
とにかく細田守監督は、観る人を退屈にさせない作り方をするんだな、と感心させられました。

あとは、舞台である渋谷と言うところの描き方です。
私は、千葉千恵巳さんの「おジャ魔」ライブで良く渋谷に行くようになりましたが、それでもお世辞や冗談でも、かの町に「慣れた」なんて言えません。
とにかく広くて人がいっぱいいまして、移動が大変です。
わたしゃ、あんな人がたくさんいるところって、他に一つしか知りません(夏と冬の、東京都江東区にある会場ですね)。
都市とは、生き物だと誰かが言ってましたが、本当にその言葉を実感します。
また、ずいぶん前に読んだ西谷史先生の作品(「原典の」強調しますよ、「原典の」「女神転生」を書いた方であり、他にもいろいろサイコロジックな作品を手がけています)で、渋谷が舞台になっている「東京シャドウ」ってお話でも、渋谷の街で色々と不思議なことが起きるないようでした。
渋谷ってところは、ものすごい人が集まるところです。
ですから、何かしらの力と言うか想念が渦巻いていてもおかしくない気がしています。
また、うまいことに地名も「そうしたこと」を考えさせるんですね。
渋谷の「渋」って字には、よどんだり、物事がうまく進まないことを指すことがあります。
だから略字じゃない状態ですと「澁」って書きまして、ごていねいに「止まる」って字がみっつも入っています。
こりゃ先に進めんなあ、といやでも何でも実感させる字ですね。

で、さらに「谷」って字ですから、なんと言うか澱んで先に進めない、って字になっている気がするんですね。
「谷」って言う字の通り渋谷は、すりばち上になった地形の中にあり、どこに行くにも登り坂があります。

ですから、色々なものを集めやすいのかもしれません。

そんな渋谷と言う街並みを、とても精緻な映像で再現されており、その迫力に圧倒されました。
都会の雑踏って、こんな風に描写できるんだと驚かされましたね。
熊徹たちが済んでいる渋天街も、私達の見ている渋谷と少し関係があったりで(そこらへん、観てもらうのが一番と思います)、なかなかうまい作りになっていました。
また渋谷だけでなく、アフリカ北部(地中海側で、いわゆる「マグリブ」ってやつですね)の市場あたりも参考にしているそうです。

とにかくバケモノ達がみなとても個性的なので、観ていて本当に飽きませんでした。
長くなりましたが、とても良い作品であることは、間違いありません。

「サマーウォーズ」と違った形で、けっこう泣かされるところも多くありました。
ですからまあ、オススメですね。
見に行って良かった! と喜んでいます。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2015年07月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 

最近の日記

もっと見る