mixiユーザー(id:336558)

2015年07月16日09:56

800 view

意外ともらえない!就学援助

給食費未納の実態にネット上で非難の嵐
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=29&from=diary&id=3517210

そもそも日本は生活保護の捕捉率も
2割‐3割以下で、大半の要保護世帯が
行政から支援も受けられず
極貧のなかで放置されてるのが現状。

「給食費未納家庭の実態は、
みんな実は払える余裕があったくせに
払わなかったバカ親ばかりでした」

とか言って差別を煽っても、
私はダマされませんよ?

何しろ、「実は払える余裕があった」
と断定する根拠が「脅したら払うと言った」
というだけなのですから、
これはもうほとんどヤクザの論理です。

2015年07月04日過去日記で、
就学援助について詳しく書きました。

「収入」と「所得」の違いを知らず
制度そのものを理解できていなかったり、
親が心身のトラブルを抱えている、
特にメンタル疾患だったりすると
申請もれになっている可能性が高い。

行政や学校がそうした家庭の実情を踏まえて
本当に十分な広報に努めているとは言い難い。

<参照>
意外ともらえる!就学援助 〜埼玉・北本市給食費未納騒動の巻〜
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1943786570&owner_id=336558

そして、この頼りになる就学援助にも、
制度の抜け穴があります。

準要保護世帯(所得の低い世帯)として
就学援助を受けようとする場合、
審査の基準は「前年の所得」なんです。

・・・と、いうことは?

前年までは所得が高かったのに
失業や休職などで極端に収入が落ちた世帯は、
この援助は受けられないのです!!

経済学者の原田泰は
「日本はなぜ貧しい人が多いのか」
(新潮社,2009年)の中で、
都道府県別の給食費未納率と失業率の
統計的相関を調査して、
その決定係数は「0.42」である、
と言っています。

すなわち、少なくとも未納の42%は

”失業による経済的困窮という、
正当な理由によって説明できる”(同書)

のです。

保護者モラルの低下ウンヌンは、
未納の真の理由として必ずしも
著しいものとは言えないというのが
「実態」であることが、既にこの研究によって
明らかとなっています。

給食費未納率は地域格差が非常に大きいので、
市町村別、学区別などで統計を精査していけば
この「42%」という数字はもっと大きくなるでしょう。

失業者世帯や不安定就労世帯の子どもたちに、
緊急の支援が必要なのです。

「食」は命を繋ぐものです。

行政の「バカ親叩き」煽動に乗るのではなく、
いま一度、この問題を
「チルドレン・ファースト」の観点から見つめ直して
就学援助制度の改善を考えてみたいものですね。

8 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する