日本人が危険に晒される時代

前回の選挙で与党圧勝の時点でこうなることは分かっていた。
そして投票した連中はこうなることを支持していたわけだし、投票に行かなかった国民の5割はそういう連中に結果を委ねてしまった。
なので、ボクは正当に選挙で選ばれた政権そのものを批判する気は実はあまりない。
それよりもそういう政権を作り出した国民の方をこそ批判したい。

支持派は日本を守るためには必要なことだ！などと嘘ばかり言っているが、そんなクソ理屈が通用すると思っているのが馬鹿すぎる。
日本を守るのであれば集団的自衛権でなく、日本の国土防衛の法整備の方が話は先だろ。
よく中国が攻めてきた時に日本は丸裸ではいけないとかあまりにも馬鹿すぎてしょうもない発言があるけれど、集団的自衛権で日本がアメリカに付き従ってどこかの国に行くこととウヨウヨたちが言う中国が日本に攻め込んでくるという時の日本の国土防衛とどうつながるのか誰も説明しない、というか、関連がないことぐらいはさすがに分かっていて説明できないから言わないだけだろうが。
政治家の方々にはそんな馬鹿はいないので、ホルムズ海峡の問題やら在外邦人の救助など、実際には現行法でも対処可能な部分があるものの、一応、自衛隊が国外に出る場合の事例を挙げている。
そこには中国が日本に攻め込んできたらといった馬鹿な想定はない。
これほどまでに全く論理性のない形で支持ができるというのは、もはや脳に異常が生じてまともな思考回路ができない連中が日本に多くなってしまったということを示している。

日本国土の防衛のために軍事費が増大します、周辺諸国の軍事状況を鑑みて日本国内の米軍基地と自衛隊の連携を強化します、ならば、本当は軍事に金をかけたり武器をやたらと増やすのは感心しないけど、それは周辺国の問題もあるので、それならばボクは反対しない。
しかし、集団的自衛権で海外に自衛隊を出すのは反対。
支持派の馬鹿には信じられないだろうが、集団的自衛権を行使して日本が例えば中東に行ったとする、そうすれば、日本は後に確実に対象となる中東の諸勢力からの憎悪をかう。
結果的に日本人は今以上に世界的レベルでリスクを負うことになる。
ボクは中東のある国で、日本人だから憎しみの目を受けることなく済んだことがある。
その人は米欧に対する不満をボクに英語でとくと語っていた。
その人は別に危険人物ではなかったが、関われば必ず何かの反応が草の根レベルから生じてくることを端的に示している。
集団的自衛権でいかにも日本人の国際レベルでの安全が少しでも高まるという風潮があるが、実際は逆になる。
在外日本人は今よりもテロの標的になるなどのリスクを抱えることになるし（日本軍が海外に出ているという「事実性」は論理の通用しない集団にはうってつけの材料になってしまう）、日本国内でもテロなどのリスクは高まる。

それでも国際的な問題に日本として関わらざるを得ない時は仕方がないだろう。
しかし、集団的自衛権で日本が国外に軍を出して関わらざるをえない事態がどれだけあるだろうか。
たしかに、そういう事例もゼロではない。
しかし、日本の都合でそういう時にだけ自衛隊を出しますなどという自分勝手は絶対に通用しない。
脳内お花畑の支持派は現在議論されている方向であれば自衛隊は無用な紛争に首をつっこむことはないと能天気に信じ込んでいるのだろう。
国際感覚がない奴はそれだから困る。
アメリカはそんな甘い国ではない。
日本は始めは微妙に、そして徐々にアメリカ連合軍の一部とさせられることになる。
馬鹿は信じられないだろうから、屁理屈やアホな参考資料を出してきっと意味のない非難をするだろう。
まぁ待っててごらん、お前らのせいで実際にそうなっちゃうから。
実にいい迷惑だ。
というよりも脳内お花畑の考えが実は正しくて、我々慎重派の心配が杞憂に終わって欲しいもの。
むしろ、数年後に、君らが正しかったよゴメンと言わせてもらいたいもの。
歴史を学べば学ぶほど、杞憂に終わる可能性は低いことが分かるけれども。
分かりやすく言うと、杞憂に終わる可能性は宝くじが当たるぐらいの確率、で、逆に心配しているような状況に進む可能性は完全無防備で風俗に行って性病にかかる確率といった感じ。

そういう狂った連中につき合わされて、70年を経て再び日本がより悪い国になっていくのを見届けなければならないというのは実に悲しいし恐いこと。
こんな馬鹿だらけになってしまった国は見限りたいが、じゃあかつて住んでいた欧州のある国に戻るかといってもそのための金がないし（もっとも、欧州にしても当然ながら決して平和主義の国ばかりではないし、こういう法案が通れば海外に住むのはより危険な可能性も高い）、日本にいる以上の職のあても今はない。無念。


■安保法案、委員会可決へ＝あす衆院通過で攻防
(時事通信社 - 07月15日 09:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3517020