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2015年07月05日22:44

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【文字起こし】2015.7.4ラジオ・フォーラム第130回「小出裕章ジャーナル」【世界一の地震国日本で地層処分に適した土地があるという国の主張は馬鹿げている】

地元住民:「この土地が核の最終処分場に適しているという根拠を教えろ」
国:「特定秘密です(キリッ」

こうなるのは目に見えている。
これも民主主義を守るための闘いなんだと、つくづく思います。



ラジオ・フォーラム第130回
http://www.rafjp.org/program/130/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【内容文字起こし】

パーソナリティ:湯浅誠(社会活動家)

湯浅:
 小出さんよろしくお願いします。

小出:
 こちらこそよろしくお願いします。

湯浅:
 今日はですね、核のゴミ、最終処分場についてということなんですが、

小出:
 はい。

湯浅:
 えー、政府は、原発から出る核のゴミの最終処分について、政府自身が適当な場所を選んで、受け入れを働きかける新方針に改めました。

小出:
 はい。

湯浅:
 手挙げ方式は限界に来たということなんでしょうね。

小出:
 はい。

湯浅:
 まずですね、えー・・・ちょっとおさらいをお願いしたいんですが(笑)、

小出:
 (笑)・・・はい。

湯浅:
 まずあの、最終処分場とはどのようなものでしたかね?

小出:
 はい。えー、まあ皆さんもう、お分かりくださってるかと思いますが、原子力発電所というものを動かせば、ウランを核分裂させるわけで、核分裂生成物、いわゆる「死の灰」というものを生み出してしまいます。で・・・今日標準になった100万kwという原子力発電所が、1年運転するごとに、広島原爆千発分の、核分裂生成物を生み出してしまうという、そういう機械なのです。原子力発電所というのは。え・・・そんなことをしたら大変なことになるということは、原子炉を作った当初から、みんなが知っていた、のです。でも、科学が進歩すれば、いつか何とかなるだろう、放射能が消せるだろうと、いうふうに期待してきたのですが、結局、現在に至っても消せないのです。

 そうなれば、原子力発電をやって生み出してしまった、その核分裂生成物。放射性物質ですが、それを何とか、生命環境から隔離しなければいけない、ということになったわけです。どこに隔離するかということでさまざまな案がこれまで出てきました。宇宙にロケットで飛ばして捨ててしまえとか、深い海の底に埋めたらどうだとか、南極はどうだとか、色んな案が出たのですけれども、技術的に難しい、あるいは、国際的な、国の関係で難しいというようなことがあって、現在はとにかくどこか陸地に、深い穴を掘って、そこに埋め捨てにしてしまおうという案が、ほぼ唯一の案として残ってしまっているわけです。

 日本の場合には、核分裂生成物は使用済み燃料という形で出てくるのですが、それを再処理工場というところに送って、使用済みの燃料の中から、プルトニウムという物質だけは取り除いて、残ったものは全てガラスに固めて埋めてしまうということが、既に法律で定められてしまっているのです。それをやろうとしているわけですが、もう膨大な危険物ですので、どこも引き受けてくれる場所がないということで今日に至っています。

湯浅:
 そういう最終処分場に、まあ手を手を挙げてくれる自治体を求め、かつて調査だけは、手を挙げてくれたところがあったんですね?

小出:
 はい(笑)。まあ要するに、原子力発電所もそうでしたけれども、地方で財政が困窮した自治体に、まあ押し付けるということでやってきたわけです。しかし、この、え・・・核のゴミというものは、原子力発電所に比べてもはるかに膨大な放射性物質の塊になってしまうわけで、それを10万年、あるいは100万年にわたって、保管を続けなければいけないという途方もない話なのです。そのため、本当に財政が困窮した市町村が、もう仕方がないからと言って受け入れかけたところはあるのですけれども、どこもみんな嫌だということで、未だに決まっていないのです。高知県の東洋町(※)というところだけが、一度手を挙げかけたのですけれども、町長がリコールされて、結局白紙に戻ってしまうということで、未だにどこも、調査さえ受け入れてくれないという状態になっています。
(※東京新聞 2007年2月1日付http://www.asyura2.com/07/genpatu4/msg/102.html

湯浅:
 うーん。まあそれで、業を煮やしてということになるんですかねえ?国の方が決めて。まあとは言え、自治体が「うん」と言わなければ、作れないわけで。

小出:
 まあ、そうですけれども、これまでは、まあ奇麗事と言うんでしょうか、自治体の方から、誘致をするというような形に持っていきたいと、たぶん国の方は思っていたのですが、さすがにそれがいくらやってもダメということで、今度は強権的に、国の力で「お前のところだ」と言って、指名してそこに押し付けるという、そういう形に出てきたことになります。

湯浅:
 あの・・・理屈としては、科学的有望地というものを選定して、そして、そこに作る。候補地にすると。

小出:
 はい。

湯浅:
 で・・・、政府が言うには国土の7割、かなりの自治体が、科学的に有望だと、いう話のようなんですが、どうなんですかね?

小出:
 全く馬鹿げていると私は思います。日本というのは世界一の地震国であるわけですし、火山も山ほどあってですね、地震の予知も、火山の予知も、これまでできた例がない。どんなに科学的な調査を行ったところで、思わぬ時に火山が爆発してしまうということは、御嶽山もそうでしたし、え・・・先日の、口永良部もそうでした。地震だって、本当に予期もしないような地震が、2011年3月11日に起きたわけですし、科学的に有望だなんていうことを現在は言えないという、そういう状況だということを、きちっと知らなければいけないと思います。

湯浅:
 まあ構図は、原発の立地と、基本は同じですよね。

小出:
 そうです。

湯浅:
 経済的に厳しい、過疎に苦しむ、まあそういう所に持って行くと。

小出:
 そうです。

湯浅:
 ただまあ原発の立地とは違って先ほどおっしゃったように、「十万年後の未来」でしたっけ?映画見ましたけども、

小出:
 はい。

湯浅:
 ああいうタイムスパンということになると、まあ実際にはかなり、強権的なことをやらなければならないだろうな、というのは割と容易に予測されるんですけれども、

小出:
 そうです。科学的に保証できるような時間の長さではないわけですから、日本には学術会議という、学者の集まりの組織があります。「学者の国会」と言われているような組織なのですけれども、その学術会議すらが、確か二年ほど前だったと思いますけれども、現在日本の政府がやろうとしているような、核のゴミの埋め捨てというのは、科学的に正しくないから、もうゼロに戻って考え直せという、そういう答申を出しているくらいなのです。
フォト

 本来であれば日本の政府も、学者の国会である学術会議の答申を受けて、考え直さなければいけないはずなのですけれども、今の日本の政府は全然考え直すつもりもなくて、むしろ強権的に突破しようという、そういう動きに出てきたわけです。まあ世界中同じような状況になっているわけで、世界の英知を集めてやはり考え直すしかないと思いますし、まず一番大切なことは、これ以上こんな毒物を作らないと、いうことだろうと私は思います。

湯浅:
 そうですよね・・・、はい。今日もありがとうございました。

小出:
 こちらこそありがとうございました。

【文字起こし終了】


■放射能プールに潜らされる作業員、死亡事故の隠蔽、ボヤの放置...原発労働の悲惨な実態
(リテラ - 07月05日 12:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=209&from=diary&id=3500679
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