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2015年07月02日05:01

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彼の心で燃えていたものは何か

■所持品に現金なし=自殺の男、生活苦動機か―新幹線放火・神奈川県警
(時事通信社 - 07月01日 20:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3495011

■新幹線放火 巻き添えで窒息死
(毎日新聞 - 07月01日 19:07)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3494935

■新幹線放火容疑者、前日にタンク持つ姿 「GS行く」
(朝日新聞デジタル - 07月01日 12:19)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3494183

 放火犯兼自殺者(何と呼べばいいのかようわからん)の名前が「林崎春生」であると分かった途端に、「在日ではないか」という呟きがネットに充満している。
 確かに「林」という姓は中国圏には多いのだろうが、中国だけじゃなく、日本にも林は至る所にあるのだから、地名に肖った「林」の付く姓はそこいらにごろごろしている。林、林田、林原、林部、林家、林山、林谷、大林、小林、中林、松林、竹林、梅林、富田林、平林はひらばやしかたいらりんかひらりんか、etc.etc.etc. 
 在日在日と騒いでる連中は、林性がみんな在日だとでも言いたいのかね。全国の林関係者は、こういうデマをさらっと流してる阿呆どもに対しては本気で怒った方がいいと思うぞ。

 実のところ、放火犯の名前が分かる以前から、すなわち事件発生直後から、「在日の仕業だ」「サヨクのテロだ」という書き込みは同時多発していたのである。世間には何か事件が起きるたびに、自分が気に食わないと思っている相手に濡れ衣を着せたがっている連中がかなりの数存在していて、しかしながら一昔前までは、そういう阿呆な輩は、居酒屋でクダをまいて鬱憤を晴らすくらいが関の山だったのである。ネット社会がこいつらを図に乗らしてしまったのは間違いない。居酒屋に十人客がいたら、そのうちバカは一人くらいしかいないから、つるみようがなかったのだが、ネットだとそのバカが連携できてしまうのである。バカ・ソサエティがあちこちにできる。こうなるともう、誰にも窘められない。
 既に事件の真実などはどうでもよくなっていて、常に「犯人は在日」というデマを垂れ流すことが彼らのデフォルト、自動書記的にそれを呟くのが習慣化してしまっているのである。マイミクさんにもデマを簡単に信じて拡散しちゃう人がいたので、時々窘めていたら、そのうち全く返事をしなくなってしまった。今はデマ仲間と親密になっているようであるが、「人は自分の信じたいことしか信じない」とはよく言ったものである。

 林崎容疑者の素性よりも気になるのは、彼の人となりであり、なぜこのような事件を起こしたのかということだが、今後、たいした報道は出ないような気がする。
 前後の言動から、彼が常軌を逸していたことは間違いないように思われる。「そういう人」に対するマスコミの取材の矛先は、どうしても鈍りがちになるからね。何らかの「診断」が下されたら、情報がパタッと途絶えてしまうのは。これまでの事件でも往々にして見られた。
 今年2月に起きた、和歌山県の小学校5年の森田都史君殺害事件の犯人・中村桜洲(あの逮捕時にふくれっ面したおかしなやつ)がどうなったか、逮捕後の続報は全く流れていない。起訴されたかどうかも分からないのだ。精神鑑定の結果、起訴は無理と判断されたとしても、どこかの施設には収容されたはずである。ところが情報は一切遮断されている。
 昨年9月、埼玉県立特別支援学校「塙保己一学園高等部の全盲の女子生徒が、足を蹴られて、けがをした事件では、暴行に及んだ犯人が実は知的障碍のある男性だと判明した途端、報道は完全に沈黙した。

 本当に我々が欲している情報は、そのような犯人であっても、果たして更生は可能であるのか、そのための措置が適切に取られることになったのかどうかということだと思うが、マスコミは何一つ報道しようとはしない。これではかえって憶測や邪推をしてくださいと言っているようなものである。
 今回の犯人はもう死んでしまった。本人にその罪を問いただすことはできない。しかし、彼がなぜあのような異常な行動を取ったのか、それが本人の先天的な疾患によるものなのか、何か彼の精神に作用した特別な事情、環境的な素因、そういうものがなかったのか、それらを調査、分析することによって、何が再発防止のための方策として考えられるか、その手がかりを見つけることは可能であろうと思う。
 ただ感情的になって「巻き添えで人を殺すな、死ぬなら一人で死ね」と絶叫したって、それで何が判明してどんな方策が立てられるかというと、何もないのである。

 しばらくは、マスコミは彼の「過去」を掘り返すだろう。しかし、ある程度調査が済んで、彼の「病歴」でも判明した日には、これまで同様、情報は全く流れなくなってしまう、そういう可能性を私は危惧するのである。
 周囲に彼を注意して見る家族なり、施設なり、病院なりはなかったのか。このような「凶行」(と言っていいだろう)に及ばなければならなかった理由は、本当に生活苦だけだったのか。誰かが彼の「異常」に気がついて、何とかしようと関われなかったのか。
 これも昨年に起きた佐世保女子高生殺害事件と同じである。凶行を止めるチャンスは数多くあった。ところが親も、医者も、施設も、彼女に関わった全ての人々が、みすみすその機会を見逃した。
 今回の犯人は、年金を支給されていた老人である。彼と同様の環境にいる老人も数多くいる。何らかの救済があれば、彼もこのような事件を起こさなかったかもしれないし、彼と同じ立場にいる老人たちにも、残りの人生に希望を持たせられるかもしれない。そのためには、やはり犯人についての綿密な調査と、その情報提示が行われなければならないと思うのである。
 これだけの大事件で、また報道がシャットダウンされるようになったら、本当に世も末だ。そうした場合、情報が途切れないように、ネットも常に湧き立つような感じで、炎上を続けていた方がいいのかもしれない。もちろん、デマを流されたら困るんだけどね。
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