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2015年06月30日18:03

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日本の在来魚種が減少した真の要因

日本の在来魚種が減少した真の要因

平成15年6月11日
財団法人日本釣振興会

 一部の漁業者やバス害魚論者は「日本の在来魚が減少した最大の要因は、オオクチバスをはじめとする外来魚によるもの」と主張しています。しかし、当会では、自然環境が刻々と変化していく中で解明されていないものも多く、ある程度認識されているものだけでもその要因は多岐に亘っていると考えております。
ここでは、日本で最も大きな湖である琵琶湖、そして霞ヶ浦の事例でその要因を考えてみたいと思います。
■滋賀県琵琶湖に見る固有種の減少した主たる6大要因

琵琶湖総合開発をはじめとした国土開発による環境破壊
約25年に及ぶ琵琶湖総合開発(1兆9055億円)をはじめとした開発による環境破壊。(直立コンクリート護岸・河川改修・道路建設・森林伐採・湖底浚渫等)
家庭雑廃水や農薬、工場廃水による水質劣化・汚濁
人口増に伴った家庭雑廃水等による水質劣化、水質汚濁。同時に、農薬散布・工場廃水・化学洗剤等の影響も大きいです。これらの要因は水道水の異臭味や、淡水赤潮・アオコ異常発生などを引き起こしていると考えらます。
在来種の産卵場所(内湖、水路、湿地、水田等)の埋立て
ニゴロブナ、ホンモロコなど固有種の主要な産卵場所であった内湖・水路・湿地・水田の減少、埋立て等によります。特に、内湖は80%以上が埋立てにより減少しました。
漁業者による乱獲
一部の漁業者が、在来種の乱獲防止目的で作られた漁船法(滋賀県漁業調整規則)を長年に亘って違反してきたことや、再生産できるだけの漁獲量を設定せずに取り続けたこと。
アシ、ヨシなどの水生植物の伐採、削減
アシ、ヨシなどの水生植物(在来弱小種の隠れ家・産卵場所等、水質浄化作用)の伐採削減
外来魚の影響、特にブルーギルの影響大
外来魚を主とする食害の影響、特にブルーギルの影響が大きいと思われます。(現在ブルーギルはオオクチバスと比較すると圧倒的に数量が多く、少なくとも数十倍と言われています。)

その他、上記6大要因に匹敵するものとして、治水・利水等による水位の低下による産卵場所及び仔稚魚生息場所の減少、カワウの急増による被害、水道水の殺菌消毒により発生するトリハロメタン、環境ホルモン・ダイオキシン等の新たな化学物質など多くの要因があります。 これは琵琶湖の事例ですが、全国各地でほぼ同様な状況が発生しております。

当振興会では、これまでも滋賀県に対して何度もお願いをして参りましたが、ぜひ公正な合同魚類調査を実施して頂きたいと願っております。加えて、多額の費用(税金)をかけて外来魚を駆除するのであれば、オオクチバスとブルーギルを合算せず区別して計上すべきではないでしょうか。事実が判明すると困るのか、その意図はわかりませんが、容易にできることですから正確に漁獲量を出して、今後の対応策を考えるべきではないでしょうか。


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