mixiユーザー(id:23621043)

2015年06月28日20:47

271 view

【文字起こし】2015.6.27ラジオ・フォーラム第129回「小出裕章ジャーナル」【汚染水対策が失敗すればするほど儲かるゼネコン】

「国民の健康のための措置」で日本からの禁輸を続けるという韓国政府、極めてまともじゃないですかウッシッシ

そもそも商売というのは信用が第一であって、一度失った信用を取り戻すのは至難の業。「科学的根拠ガー」と喚けば喚くほど、日本政府は放射能汚染に誠実に対応していないという悪印象を与えるだけで、そんな態度を続ければ続けるほど、国益を害する一方だということに何で気が付かないんでしょうね?

あ、韓国との断交を叫ぶネトウヨの皆さんにとってはそれでいいのかウッシッシ



ラジオ・フォーラム第129回
http://www.rafjp.org/program/129/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【内容文字起こし】

パーソナリティ:矢野宏(ジャーナリスト・新聞うずみ火代表)

矢野:小出さん?

小出:はい。

矢野:矢野です。よろしくお願いいたします。

小出:はい。よろしくお願いします。

矢野:先日はあのー、「信州で仙人になる」と仰って、

小出:ふふふ(笑)。

矢野:信州に行かれた小出さんを追いかけて、いろいろお話をお伺いさせていただきました。本当にありがとうございます。

小出:いいえ。こちらこそわざわざ遠いところまでありがとうございました。

矢野:不思議なご縁がありまして、ラジオフォーラムのパーソナリティを務めさせていただくことになりました。

小出:だそうですね。

矢野:よろしくお願いいたします。

小出:ありがとうございます。よろしくお願いします。

矢野:さて、早速なんですけれども、あのー、今福島第一原発の、現状ですけれども、

小出:はい。

矢野:核燃料・・・から出る崩壊熱ですよね。それを冷やすために、今も水をひたすら入れていると。

小出:そうです。

矢野:それが、地下水と一緒になってしまって、汚染水として、1日に400トンですか。

小出:はい。

矢野:それぐらいの汚染水が出ている。これをまず何とかしなければいけないということで、小出さんは、水ではなくて、錫とか鉛、融点の低い金属で冷やすことも可能だというふうに仰っていますが、それは可能なんですか?

小出:分かりません(笑)。えー・・・、4年以上経った現在では、崩壊熱が減っているので、必ずしも、冷やすために水でなくてもいいだろうと、思うようになりました。

矢野:なるほど。

小出:そのために水に代わる材料として、比較的低い温度で溶けてくれる金属、錫とか鉛というようなものを、送ることができるのであれば、それが液体状態になって、え・・・炉心を冷やしてくれるのではないかと、期待しています。

矢野:なるほど。

小出:でも本当にそれができるかどうかということは、初めにあの・・・お伝えしたとおり、私もよく分からないのです。でもこのままではやはり、汚染、放射能汚染水問題はますます、深刻になって手の打ちようがなくなりますので、

矢野:そうですよね・・・。

小出:いつの時点かでやはり決断してやってみるべきだと私は思っています。

矢野:なるほど。あの、金属だけではなく、場合によっては空冷、空気で冷やせるんだということを仰ってますが、

小出:はい。車・・・というものであっても、まああの・・・液体で大抵はエンジンを冷やして、ラジエーターでですね、冷やしているわけですが、でもバイクなんかは空冷なんですね。ですから、発熱の大きさによっては、水、あるいは液体でなくても、空冷ということも可能かもしれないと、思います。格納容器という巨大な容器の中に、たぶん溶けた炉心がどこかにある。あるいは一部は突き破って出ているかもしれませんけれども、格納容器という巨大な容器、かなり表面積が大きいですので、その表面を、え・・・ブロワーで冷やすということで、冷却できる可能性がかなり高いと私は思います。

矢野:うーん、分かりました。そしてもう一つなんですけれども、

小出:はい。

矢野:小出さんは、あの、石棺で、封じ込めるしかないという発言をされてますよね?

小出:そうです。

矢野:私たちは石棺というと、その・・・チェルノブイリを思い出すんですけれども、

小出:はい。

矢野:あの・・・ああいった、簡単にと言ったらちょっと語弊があるかもしれませんが、コンクリートで埋めて固めて、福島第一原発は大丈夫なんでしょうか?

小出:さまざまな問題があると思います。え・・・例えばチェルノブイリ原子力発電所の事故の場合には、解け落ちた炉心が地下に流れて行ったのですが、当時のソ連政府が、地下に液体窒素などを流す、あるいはコンクリートのスラブを作るというような形で、溶け落ちた炉心が、地下に流れ・・・地面の方に流れ出て行ってしまうということは防いだのです。そして地下水が、その・・・・原子炉建屋の中に流れ込んでいくというような、現在の福島第一原子力発電所のようなこともありませんでしたので、とにかく壊れてしまった原子炉建屋、そこを、まあ地上の部分ですね。地上の部分を、さらに大きなコンクリート構造物で覆えばいいということで、ようやくにして石棺というものを作ったのです。ただその石棺も、事故から既に29年経って、ボロボロになってしまいまして、その石棺をさらに大きな、第二石棺で覆わなければいけないという状態になってしまっています。

矢野:なるほど。

小出:福島第一原子力発電所の場合には、既にもう地下の部分で、地下水と渾然一体となってしまっていますので、チェルノブイリのように簡単に、地上だけで石棺を作るということもできません。

矢野:はい。

小出:地下にもやはり、地下水との接触を断つような構造物を作らなければいけませんし、地上にもやはり、コンクリートの構造物を作る必要があると思うのですが、その前に、まずは1号機も2号機も3号機も、原子炉建屋の使用済み燃料プールという・・・プールの中に、まだ使用済みの燃料が大量に残ってしまっていますので、

矢野:そうですよね。

小出:それをとにかく外部に掴み出さなければいけないのです。でもその現場すらが、放射能で大変汚れてしまっていて、人が近づくことすらができないし、いつになったら、プールの中から使用済み燃料を掴み出すことができるのか、それすらが分からないという困難な状況にあります。でもいつの時点かでやはりやらざるを得ないのです。

矢野:なるほど。そういうことですよね。あの、今仰っていただいた、そのチェルノブイリとの違い、福島第一原発の場合には、地下水が流れ込んでいる。

小出:そうです。

矢野:で、東京電力と国は、その地下水を防ぐために、凍土壁を作ろうとしていますよね。

小出:はい。

矢野:これについてお伺いしたいんですけれども、これは現実、可能なんでしょうか?

小出:えー(笑)、まあやってみるしかないとは思いますけど、今、福島第一原子力発電所で作ろうとしている凍土壁は、深さ30メートル、長さが1.4キロから1.5キロの、凍った土の壁を作ろうとしているわけです。

矢野:はい。

小出:常時冷やし続けられなければ、その壁がまた溶けてしまって、壁の意味がなくなってしまうわけですから、まずその・・・そんな巨大な、氷の壁を作ること自身が私は難しいし、たぶんできないと思いますし、仮に一時的にできたとしても、長期間そんな壁を維持することは到底できないと思います。ですからいつの時点かで、やはり恒久的なコンクリートと鋼鉄、あるいはまあ粘土という案もありますけれども、そのような壁を作らざるを得なくなるはずだと思います。

矢野:なるほど。あのー、できないと仰いました。確かにあの、停電が起きると、その氷の壁は溶けてしまうわけですもんね。

小出:そうです。停電だけでなくてポンプが例えば故障したということであっても、冷媒が送れなくなりますので、ダメですし、何かパイプが詰まってしまったということでも、駄目なわけですし、何十年にもわたってそんなものを維持できる道理がありませんので、結局破綻すると思います。

矢野:なぜ私たちでも分かるこういったことを、国とか東京電力は進めようとしているんでしょうか?

小出:彼らは、やっていることが失敗しても全く困らないのです。

矢野:困らない?

小出:はい。えー、まあ何百億円かのお金をせしめて、ゼネコンがそれを請け負うわけです。「やはりこれは上手くいかない」ということになると、今度はまた次の壁を作ろうということになって、別のゼネコンがそれを請け負うわけです。何百億円だか何千億円だか知りませんが、それをゼネコンがせしめて、儲けていくということになるわけです。ゼネコンという組織は、原子力発電所を建設する時に儲けて、事故が起きてしまったら今は除染ということで大儲けをしているわけですし、凍土壁を作る、あるいはまた別の壁を作るという時でもまたどんどん大儲けができるという、そんな構造になってしまっているのです。

矢野:うーん。なんとも腹立たしいお話ですよねえこれは。

小出:本当にそう思います。

矢野:ゼネコンを儲けさせるために今、そちらに向かっているということなんでしょうねえ。

小出:そうです。

矢野:はい。ありがとうございました。

小出:こちらこそありがとうございました。

【文字起こし終了】


■韓国、水産物禁輸崩さず 政府間協議は平行線で終了
(朝日新聞デジタル - 06月26日 05:18)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=3485693
2 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する