ライダー＆ゴレンジャー動画　新兵器登場。

全くの余談ながら、この回の放送日はかのハイセイコーのデビュー戦と同じだそうで。

前回書いたとおり、藤岡弘さんほかの番組とのトラブルになって出演せず、さらには劇場版の撮影も重なっての難事だったため、スタッフは苦労して撮影をしております。
ライダーの声は市川治さんが吹き替え、前回は映画の怪人を先行して登場させるなどなど・・・

今回の怪人は、もともと死神博士の正体の予定だったキリザメス。
ショッカー首領の名がちらつくのもその影響かな。
でも主役俳優不在でそういうわけにいかず、彼は一般怪人に降格となりました。ベルトの金色がその名残。

今回の監督は塚田正煕さん。
助監督からの昇格で、ご実家はお医者さん一家だったとか。
そこから飛び出して映画人を目指し、はれてこのライダーの終盤の実質メイン監督に。最終回の監督さんもこの人でした。
当時のスタッフの彼への印象は「物静かな人」だったとか。
V3の宮内洋さんは「（ライダーの出番を減らして変身前のやられるところを強調するという)僕のこだわりに最も理解を示してくれた監督さんでした」と語っています。

皮肉にもこの人の命を奪ったのは癌でした。
いったん医者一族から飛び出して一代をなした身としては、身内を頼ることなどプライドが許さなかったのかな・・・
結局2000年に彼は死去。皆と連絡を絶っていて、葬儀に訪れたスタッフは、当時の照明さん一人だったといいます。
死後、昔のライダーがまた集まるという、彼の手による草稿が発見されたとか。


次回はいよいよ藤岡さん復帰に死神博士の最期と、盛りだくさんの内容。







ゴレンジャー終盤になって、新兵器バリキキューンが登場。
たぶんおもちゃの売り上げが下がってきてメーカーからの要請があったんやろな〜。
登場時期がこんなんなので、あまり活躍の場はなかったと記憶しております。
バリキキューンの乗り込みシーンは実物大のセットが組まれました。CGの無い時代は、こうやって役者が身を張るしかなかった。

ゴレンジャーの登場兵器は、敵と見方ではっきり区別されてました。
ゴレンジャー含むイーグル側は、当時の最新兵器もしくはヒーローのイメージに沿ったデザインで、黒十字軍側はなんとなくレトロチック・ミリタリー調に統一。
鉄人仮面のときなんかそれが顕著でした。

パイナップル仮面、放映当時はまだパイナップルは高級品で、缶詰でしか食えないシロモノでした。
パイナップル仮面は上官のゴールデン仮面大将軍に反感を持ってて、いずれ取って代わろうと野心を抱くという設定でした。
ゴールデン仮面は歴代仮面将軍の中でも特に高い地位にあったんですが、そのためワンマン的な立場で反感を買うことが多かった。

仮面将軍は合計4人登場したんですけど、残念ながらこの大将軍は影が薄かった。なにせ前任三人がインパクト強すぎたもんな〜。
見せ場があったのは最終回だけ。
脇には鉄人仮面と同じく、親衛隊と呼んでもいい側近二名を従えてます。(劇中では近衛兵と呼んでたようです）



深追いしたキがつかまってしまい、レーダーに引っかからないバリキキューンが出動となります。
最期はパインカッターでとどめ。確かに旨そうやな〜。








ヴァンアレン帯・・・ガッチャマンのネタぱくりやがって(笑）

この番組の特徴は、正義側も積極的にスパイを送り込んで敵の動向を探ること。
００１７の命がけの働きにより、敵の作戦が筒抜けになったというね。
キがバイクを運転する珍しいシーンが見れますね。
彼がなぞなぞに答えるシーン、上原正三さんによれば「柔道一直線」のパターンを踏襲してるんだとか。

ゴレンジャーのゲストキャラ、やたらと「博士」とつく人が多いです。
これは黒十字軍が最新の技術やら古代の発掘兵器やらを横取りすることが多かった関係上こうなったんですけど、こんだけゲストに博士とつく人が多いのは古今東西の特撮番組を見てもこのゴレンジャーだけでは？

この時期、江戸川総司令は全く出演せず、変わりに００７が大活躍。
総司令役の高原駿雄さんは舞台での活躍が主で、テレビに出るときは一話限りのゲストが多かった。
レギュラー役はこの江戸川総司令が唯一だったのでは？
そんなわけで、部隊のほうを優先してこっちは控えめにしてたのかな・・・でも最終回近くでいきなり復帰します。

バリタンクの手先がまたハサミに戻ってます。こういう細かいところは気にしないのが東映初期戦隊の醍醐味(笑）
最期は空気を入れてパンクしてタイヤ仮面ＴＨＥ　ＥＮＤ(笑）


これも余談ですが、本放映時には撮影の日数を稼ぐため、前の話の再放送がよく挿入されてました。
いきなり墜落したはずのバリブルーンが出てきてびっくりした覚えがありますな〜。今じゃこんなこと許されんやろな。