2015/6/20土 15:00- 彩の国さいたま芸術劇場 大ホール
私の「踊り」の守備範囲割は割と狭くて、クラシックバレエ〜ネオクラシックとちょっとその周辺くらいまでなのですが、周囲の方のオススメでたまに新しいものにも挑戦。今回もそういった意味合いの鑑賞です。
音楽:エサ=ペッカ・サロネン
無伴奏ホルンのための演奏会用練習曲(2000年)
フォーリン・ボディーズ(2001年)
ヴァイオリン協奏曲(2009年)
ステージ上、客席の正面以外の三方に垂れ下がった二重のロープのセット。その中で踊る8人の結構がっしりした男性ダンサー達。ダンサーとロープとそしてライティングが同じくらいの意味を持つステージ。音楽はあの指揮者サロネンが作曲した現代音楽です。
http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/2333
8人のダンサーは出身地、ダンスのバックグラウンド、年齢もあえて違う人達を選んだそう。確かに、同じ振付を踊っていても、バレエ系出身の人と、おそらくストリートダンス出身と思われる人とでは、力の抜き方とかが全然違う。でもそういう違う人達が一緒に踊ってることで、単なるユニゾンでは考えない思考が、観ている方に湧いてくる。これはいろいろな人が生きている社会というものを表現しているのではないか、とか。
チラシなどに載っていた写真が物凄くスタイリッシュだったので北欧の近代建築みたいなシャープで澄んだものを想像してたら、全然違いました。もちろん美術はスタイリッシュだけど、動きは全体的にもっと人間臭い感じ。でも苦悩に苛まれてる感じではない。ロープに絡んでいるとき、首を吊っているように見えたりしたこともあったけど、絶望は感じないわー、男性2人が絡んで踊るときも、愛情でも喧嘩でもなくて会話してるみたい?とか思っているうちに、終わってしまいました。
うーん、こういうのを楽しめるようになるにはもっと修業が必要。。。
終演後には会場からの質問も受け付けたテロ・サーリネンのアフタートークがありました。サーリネン、とってもチャーミングでお話も上手♪彼、すごく若く見えるけど、何歳なのかしらー。トークの中で印象的だったのは、男性の中にある繊細さにこだわっていらしたこと、そして、ダンスの新しい形を見つけたいとおっしゃっていたこと。この作品は何らかの完成系ではなく、彼が新しいダンスの形を見つけるための一つの習作なのかなという感じもしました。
ちなみにこちらは、同じくテロ・サーリネン・カンパニーによる、春祭の音楽に振付けてあるHUNTという作品。こちらの方が分かりやすそう。かっこいい!(踊ってるのはサーリネンさん自身ですかね?)
https://youtu.be/l8eunLu6JgI
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