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2015年06月10日12:02

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仲間が困ったとき自分は・・・

映画は視ていないけど、あらすじから興味をそそられるのは、投票する同僚たちの考えること。

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突然の職場解雇に立ち向かうヒロイン、さあどうする? 逆境に立ち向かう姿に胸アツになる社会派映画『サンドラの週末』【最新シネマ批評】
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=114&from=diary&id=3427529

【物語】

サンドラ(マリオン・コティヤール)は夫と二人の子供と暮らしています。体調不良で職場を休んでいた彼女。やっと復職できるようになったと思ったら、解雇を言い渡されてしまいます。彼女がいなくても仕事はできたし、ひとり解雇すれば社員にボーナスが出すことができるというのがその理由。

しかし、サンドラはマイホームを手に入れたばかりで仕事をしないと生活できません。同僚に支えられ会社と交渉したところ、サンドラの解雇に反対するか、ボーナスを得るかを投票で決めると言われ、16名のうち解雇反対が過半数になれば仕事は続けていいと言われます。サンドラは週末、「ボーナスを諦めて自分を選んでほしい」と社員の家をまわることに……。

------------------【記事 引用終了】---------------------

 日本で非正規雇用労働者として働く自分からすると、「いいよいいよ、一緒にまた働こう。オレだって立場は同じ、解雇されるかもしれない。お互い様だ。」って、ボーナスを諦めて同僚の再雇用に賛成する。

 でも、その感覚は独身者であるからこそで、家族がいて、生活がカツカツだったらまた変わってくるだろう。解雇者分の給料がボーナスになると聞いたら解雇に賛成するかもしれない。
 また、サンドラを解雇した仕事量は他の同僚が抱え込んで、各従業員の負担は高まる。まあ残業代は出るのだろうが。微妙なところだ。

 でも、この「投票」という、経営者が設定した土俵自体に疑問を覚えもする。
 だいたい、ボーナスを出すのに人を解雇するしか方法はないのか。
 経営陣の報酬を下げたって同じ結果は得られる。
 土俵を設定した人間の恣意が垣間見える。
 映画はそっちの方向に視点を向けるのかな?

 繰り返しになるけれど、私は「期間従業員」という非正規雇用の立場にいる。
 会社が傾けば期間満了で契約更新はない。実際、2008年の「リーマンショック」後は、たしか2010年だったと思うが、1月・2月に満了を迎えた期間社員が雇い止め(契約不更新)にあった。※幸いにも私はその頃は温泉宿で働いていたので影響はなかった。

 雇い止めに対して不満を言った期間社員はいなかったようだ。「自分たちは景気の調整弁だ」と諦めていたのだろう。会社側も説明は丁寧にしていたと聴く。
 私も会社側の立場は理解できるし、契約上は当然だと思った。

 満了時の報奨金がけっこう高いのと、失業給付金が出ることもあった。
 また、景気はまた盛り上がるという楽観的な見通しもあったのだろう。さほど深刻な事態に陥った期間社員の話は聞かない。

 見通し通り、半年後には雇入れを再開したので、雇い止めで「お休み」していた人々は多くが会社に戻ってきたという。ここ富士市の健康な人に限ってみると、そう深刻な問題にはなっていなかったようだ。幸いなことだ。


 この映画のモチーフは労働問題だけど、視点を会社から国家に広げれば福祉の問題でもある。構成員同士が「相互扶助」の気持ちを持てるか、という問題に広がるかもしれない。 

 日本ではまだシビアな問題設定になっていないが、それは戦後70年の日本人たちが積み重ねた資金や企業の力に負うところが多い。

 でも、問題は見えていないだけかもしれない。
 いずれ、私たち一人一人に問題が突きつけられる時は来るように思う。
 
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