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2015年06月07日20:33

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【文字起こし】2015.6.7ラジオ・フォーラム第126回 小出裕章ジャーナル【伊方原発3号機「適合」の問題】

伊方原発は地図で分かるように、佐田岬半島の付け根にあります。
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ですから、伊方原発で事故が起きた場合、半島に住む住民は文字通り逃げ道を失うのです。
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ところが原子力規制委員会の田中俊一委員長ときたら・・・
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(画像・記事は全て2015年5月21日の東京新聞より)

「5キロ県内は屋内退避が基本」
「事故時には様子を見る」
要するに、事故が起きたら住民は家に閉じ込めて見捨てるということですかむかっ(怒り)

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伊方原発3号機の審査書案に関するパブリックコメントは、6月19日(金)締め切りです。
みんなでパブコメを書いて、何としても再稼動を阻止しましょう手(グー)
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198272001&Mode=0
(四国電力株式会社伊方発電所3号炉の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書案に対する科学的・技術的意見の募集について)



ラジオ・フォーラム第126回
http://www.rafjp.org/program/126/

小出裕章(京大助教)非公式まとめ
http://hiroakikoide.wordpress.com/

京都大学原子炉実験所 原子力安全研究グループ(小出氏が所属)
http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/index.html

小出裕章氏講演会情報
http://healing-goods.info/koide/


【内容文字起こし】

パーソナリティ:湯浅誠(社会活動家)

湯浅:小出さんよろしくお願いします。

小出:こちらこそよろしくお願いします。

湯浅:今日はですね、「伊方原発3号機の適合問題」ということなんですけれども、

小出:はい。

湯浅:えー、5月20日に、原子力規制委員会が、伊方原発3号機が新規制基準を満たしていると、いう審査案を了承したと。九州電力の、川内原発1・2号機、そして、関西電力の高浜原発3・4号機に続いて、3例目ということなんですが、今回の伊方原発が、抱えているまあ、何と言うか独自の問題点というかですね、というのはどういうところにあるんでしょうか?

小出:はい。まあ、原子力発電所というのは、みんな問題を抱えているわけですけれども、

湯浅:はい(笑)。

小出:それぞれに、まあかなり特色のある問題を抱えています。例えば伊方原子力発電所の場合には、愛媛県に佐田岬という、まあ細長い半島があってですね、四国から九州に向かって伸びているのですが、一番太いところでも6キロ程度だろうと思います。で・・・長さで言えば40キロもあるというようにですね、え・・・細長く九州に向かって伸びているのです。それの付け根の所に、伊方原子力発電所が立地しています。もし、原子力発電所で事故が起きた場合に、岬の先のほうにいる人たちは一体どうやって逃げることができるのだろうかと、私は昔から思っていましたし、福島原子力発電所の事故が事実として起きた今、もう到底、岬の先端の人たちは逃げることができないだろうと、私は思うようになりました。この、佐多岬という半島には、伊方町のですね、まあたぶん5000人を超えるぐらいの人が、住んでいるはずで、その人たちがもし逃げるとすれば、何か船に乗って九州に逃げるという、そんなやり方しかたぶんないだろうと思います。

湯浅:うーん。そういう避難計画っていうのは、愛媛県ないし伊方町は、作ってんですかね?

小出:(笑)、これから要するに作ることになるのでしょうけれども、一番初めに新規制基準に適合されたと、認められた川内原子力発電所の場合も、もう到底、逃げることなんかできないよと、いうことで、鹿児島県の知事自身がそのことを認めてしまうと、いう状態になったわけです。でも、伊方の場合にはもっと厳しく、逃げることができないだろうと思います。

湯浅:うーん。あのー、まあ鹿児島県知事は、だいぶ、あの・・・原発再稼動に前向きだった人でしたけども、

小出:はい。

湯浅:愛媛県は、中村知事ですかね?

小出:はい。

湯浅:中村知事はどういう態度・・・

小出:今のところ曖昧な態度・・・ですので、まあどうなるのかは予断は許しませんけれども、基本的には原子力発電所が立地されてしまった自治体というのは、原子力発電所によってまあ、私は麻薬に、麻薬患者にされたと言ってるわけですけれども、さまざまなお金でがんじがらめにもう縛られてしまっていますので、え・・・これからも、まあ認める方向に行くんだろうなと、私は心配しています。

湯浅:伊方町長は、もう・・・

小出:そうです。

湯浅:前のめりと言うか(笑)、

小出:そうです(笑)。

湯浅:再稼動して欲しいという立場なんですね。

小出:はい。残念ながらそうです。

湯浅:周辺自治体はどうですか?

小出:えー、多分、もし意見を言えるようになれば、あれこれと意見を言い出すだろうと、思いますけれども、え・・・川内原子力発電所の場合も、立地自治体・薩摩川内市と、鹿児島県の同意だけあればいいということにされてしまったわけですし、伊方原子力発電所の場合も、伊方町と愛媛県さえうんと言えば、もうあとの自治体は放ったらかしにされるという可能性が高いと思います。

湯浅:それに加えて、伊方原発の近くには、大きな活断層がある。

小出:はい。

湯浅:で南海トラフ地震の被害を受ける可能性があると、いうことも言われているようなんですけれども。

小出:はい。昔、小松左京さんが、「日本沈没」という小説を書いたことがあるのですが、

湯浅:はい。

小出:あの小説は、日本最大の活断層に中央構造線という活断層があるのですが、中部地方からずーっと関西を横断して、四国を横断して、九州まで伸びていくという巨大な活断層なのです。その「日本沈没」では、その巨大な中央構造線の活断層が割れて、日本が太平洋に滑り落ちていくという、そういうことを書いた小説だったのですが、伊方原子力発電所の、敷地の全面に、その日本最大の活断層、中央構造線が走っているのです。もし、それが動くようなことになれば、おそらく壊滅的な被害を受けるだろうと思います。その上、伊方の場合にはそれだけでは済みませんで、日本でこれから巨大な地震が起きると、世界中の地震学者が言っていまして、東海地震、東南海地震、南海地震と呼ばれているような、中部地方から関西、四国、九州に伸びていくような地域に、巨大なやはり、地震の巣がありまして、そこで近い将来必ず大きな地震が起きると、世界中の地震学者が言っているわけですから、伊方原子力発電所というのは、中央構造線の恐れ、そして南海地震の恐れというように、南北から挟まれた形で存在います。

湯浅:うーん。非常にまあ(笑)、危ない・・・伊方原発だけじゃないですけどね。

小出:はい。

湯浅:まあ危ない所にあるということですが、まあ川内、高浜、伊方と、結構ここのところ、続々とと言うか、まあいよいよ本格的にと言うか、再稼動に向けての準備が進んでいて、まあ高浜原発は、運転延長まで申請したと、20年間のですね。

小出:はい。

湯浅:ということ・・・なんですが、まあ小出さんからしてみれば、「それはそう来るに決まってるんだよ」っていうことなんでしょうけども(笑)、

小出:ふふっ(笑)、はい。

湯浅:いかがでしょうかねえ(笑)。

小出:まあ、あまりにも愚か・・・な選択だなと、私は思います。大きな原子力発電所の事故など決して起きないと、言ってきた人たちが、事実として事故が起きているのに、いまだに目を覚ますことができない。本当に、この国の・・・・指導者たち、あるいは経済界の首脳たち、どういう人たちがやっているのかなあと、私は大変残念だし、情けなく思います。

湯浅:うーん。今日もありがとうございました。

小出:こちらこそありがとうございました。

【文字起こし終了】


■「船で避難、あり得ない」=計画に住民疑問―愛媛・伊方原発
(時事通信社 - 05月20日 15:01)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=3425513
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