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人形の供養

富士祭典では各セレモニーホールでの施設見学会のとき、処分したい人形を引取り供養させていただく人形供養の受付をしております。

受付をはじめた頃は数体の人形でしたが、今では1日に200体を超える人形が届けられることもあり、数の多さに驚いております。

お越しになる方々は口々に「人形は捨てるに捨てられない・・・」「愛着はあるけど置く場所が無くて・・・」と、おっしゃります。

確かに捨てたい、置く場所が無いというお気持ちは理解できます。でも、それは人形を購入される際にわかっていること・・・。

人間は感情の生き物と言われております。「あっ、この人形かわいい！」「このぬいぐるみ、私のベッドに置きたい！」等、ほしいという感情があって購入されるのだと思います。

しかし年月が経過して「別な人形のほうがいいな・・・」「ぬいぐるみだらけで困ったわ」等、いらないという感情があって処分を検討されるのだと思います。

ほしい、と、いらない、の繰り返しで人間は生活しているのかもしれません。でも、いらない、という感情は暮らしの豊かさからくる感情ではないでしょうか。

日本では戦後、貧しい時代があり、落ちているものを拾ってきて生活をしていた頃があったと聞いています。いらない、という感情は現在より少なかったはずです。

暮らしの豊かさからくる、いらないという感情・・・。自分の生活を今一度見直してみようと思います。

なお、この文章は、決して人形供養にお越しになる方へのメッセージではございません。

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