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2015年06月02日00:25

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猫も犬も寄ってこない

麻由美ちゃんといっしょにきみえおばちゃんの様子を見に行ったら、すっかり元気になってて、せっかくやからいっしょにお昼食べに行こうという。
普段はひとりやから、息子と娘代わりの甥姪といっしょにどっか行きたくてしかたないんやわ。
行くと絶対にお金を出させてくれないので、最初の頃はちょっと遠慮してたけど、最近ではそうやってふるまうのが嬉しくてしかたないんやってことが理解できるようなって、好きなもん食べさせてもらってる。

とはいえ、お昼のこっちゃからやってる店も食べられるものも限られる。
しかも、日本中の美味いもんを食べ尽くしてきてるきみえおばちゃんは味と素材に異様に厳しく容赦ない。
ところがなぜだか和食のさとはお気に入りで、あそこ行ったらなんでもあるしちゃんと食べられてあんたらお酒飲むんやったらそれもできて具合がええという。
そういえば、母ちゃんもさとならまず文句が出ることはないし、老人を含む家族客もたくさんみかけるから、あそこにはおばあさんたちを納得させられるなにかがあるんやろな。

それやのに、自分からさとに行くとは絶対に言わない。
あんたら、なんでも食べたいもんいいや。
いうたかて、きみえちゃんがあれはあかんここはあかんいうやんか。
それは聞いてから考えるさかいにいうてみ。
ほな、おりひ○行こか。

と、どう返ってくるかわかったうえでネタを振ると、見事にかかってきた。

あんなとこあかんて、ようこれで金取って出してるなていうたったことがあるくらいやし。

続けて2、3軒ほど文句言いそうな店の名前をあげたらやっぱりあかんあかんと返ってきた。
1発撃ったら百発撃ち返してくるからね。
毎回、ひとしきりこういうやりとりがあったあと、ほな、しゃあないしさとでも行こかというと、ああ、あそこならええわとなる。

行くとこが決まったとこで、着替えが始まった。
まずズボンを穿き替えてきてボクたちに聞くのよ。

どや、こんでええか、かわいいか。

ええんちゃうかと言うと、今度はセーターを出してきて、こっちの反応を聞いてから着替える。

上と下、こんでええかな。
いやあかん、上がこれならズボンは黒がええわ。

といってまたズボンを穿き替える。

どや、これやったら犬も猫も寄ってこんか。

ん、犬と猫ってなんのこっちゃねんと顔を見合わせる麻由美ちゃんとボク。

ニャーワン言われたら嫌やしな。

ひた呼吸ほど置いたところで意味がわかって、ふたり大爆笑。
この人、長生きするやろなあ。
実際、長生きして欲しいけどね。

さて、そんなわけでお昼を食べに行き、夕方にもういっぺん顔を出したところ、またもや旅行に行きたいとしきりに訴えてくる。

死ぬまでにもういっぺんでええから北海道行きたいわ。
礼文島で食べたウニとか函館の毛ガニが忘れらへん。

なんでそんなに北海道にこだわるんやろ、食べるだけならそれなりにお金出したらどないなとなるのに。
麻由美ちゃんと話してたら理由がわかった。
6年前に亡くなった旦那と出会ったのが北海道なんやて。
なるほどねえ、80になっても乙女は乙女。
こりゃひと肌脱がしてもらうしかなさそうや。
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