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2015年05月27日21:25
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論理破綻の「安倍話法」に進んで騙される国民（2015.5.27東京新聞「こちら特報部」より＋おまけ）
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「愚かな国民には、愚かな政府。」
「洗脳」という言葉をキーワードに、安倍首相の論理破綻と、それでもなお支持し続ける国民を見ていきたいと思います。
安倍政権発足後、警鐘を鳴らし続けてきた人は多数いると思いますが、それでも全く目が覚めずに、この期に及んで騙され続ける人は、たぶん永久に騙され続けるんだろうなあ
以下、東京新聞の記事書き起こしです。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
日本の政治こそ「存立危機事態」〜首相と周辺の言語破綻（2015年5月27日）
http://
安全保障関連法案が二十六日、審議入りした。平和主義を守れるか否かもさることながら、そもそも議論が成り立つのか、という不安が漂う。「安全な場所で後方支援」という首相のせりふがある。安全かどうか、一体誰に聞くのか。党首討論では、政府説明が正しい根拠を「私は総理大臣だから」と言ってのけた。論理も言語も破綻している。日本の政治こそ「存立危機事態」にあるように映る。（白名正和、三沢典丈）
【首相説明矛盾だらけ 後方支援「安全確保」奇妙な理屈】
「一般には海外派兵は認められていない」。20日の衆議院の党首討論で、民主党の岡田克也代表から安保法制が成立した場合の自衛隊の行動を問われ、安倍首相はこう断言した。さらに「外国の領土に上陸していって、戦闘行為を行うことを目的に武力行使を行うことはない」と続けた。
さが、首相はペルシャ湾で想定される機雷除去いついては「『一般』の外」とし、可能との認識を示した。国際法では、機雷除去は武力行使に相当する。
前日の19日、政府は閣議で、1991〜92年の宮沢喜一首相（当時）の国会答弁を変更した。宮沢答弁は、海外での武力行使が「許されない」という内容だった。変更の翌日、正反対の見解を言い放った。
安保関連法案を閣議決定した14日の記者会見で、首相は自衛隊の人道復興委支援や国連平和維持活動（PKO)などについて、「いずれの活動においても、武力の行使は決して行いません」と断言した。
しかし、法案では武器の使用条件を大幅に緩和。PKO協力法改正案では「駆けつけ警護」などでの使用を可能にした。国際平和支援法案での人質などの「捜索救助活動」でも同様だ。これらは武力行使だ。
米軍などへの後方支援（兵たん活動）について、首相は党首討論で「しっかりと安全が確保されている」場所で実施すると語った。だが、戦争で相手側の兵たん部門を担うのは常という手段だ。安全か否か、「敵」に聞くのだろうか。
戦火が及んで危なくなったので、兵たんを中止して逃げると、現場で前線に通告できるはずもない。
安保法制によって「抑止力が高まり、戦争に巻き込まれなくなる」も、奇妙な理屈だ。自らの戦力は「戦争をしない」張り子のトラだと宣言すれば、抑止力になりようがない。
その点を譲っても、抑止力向上は疑問だ。ストックホルム国際平和研究所の調べでは、2014年の軍事費は米軍がトップで、全世界の34.3％を占める。日本は2.6％だ。
米軍が日米安保条約の枠組みで、日本の抑止力になっていることは分かる。しかし、日本が米国と集団的自衛権を行使できるようになって、どう抑止力が高まることになるのか。
5月の記者会見で、首相は米国の戦争に巻き込まれることは「絶対にあり得ない」と強調した。だが、かつて朝鮮戦争やベトナム戦争では、沖縄の米軍基地が出撃拠点となった。アフガニスタン戦争でも、海上自衛隊の補給艦などがインド洋で給油活動をした。自衛隊は戦闘行為に加わらなかっただけではないか。
安保法制に関する首相の発言には、白を黒といいくるめる強引さがある。言葉が意味をなしていない。
【政治こそ「存立危機事態」 はぐらかし、言いくるめ・・・最後は「私が総理」】
こうした首相の支離滅裂ともいえる発言は、現在の安保法制に限らない。
今夏に発表予定の戦後70年談話については、4月に「歴史認識は（村山談話の）基本的な考えを引き継いでいく」と語った。
基本的な考え方とは、侵略に史実を認めることだ。だが、同時に「国策を誤り」「痛切な反省」といった侵略を前提とした文言については「お暗示言葉を入れるなら、談話を出す必要はない」と発言している。
昨年5月の記者会見で、「解釈改憲は立憲主義の否定につながる」と指摘された際には、「立憲主義にのっとって政治を行っていくのは当然だ」と、質問をはぐらかした。間もなく、解釈改憲といえる集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に踏み切った。
13年9月にアルゼンチンで開かれた国際オリンピック委員会（IOC)の総会。五輪誘致の演説で、首相は福島原発事故の汚染水について「状況はアンダーコントロールされている」と語った。猪瀬直樹東京都知事（当時）は「必ずしもアンダーコントロールではない」と指摘したが、どちらが正しかったかは周知のとおりだ。
こうした「安倍話法」ともいえる言葉の破綻は、周辺にも伝播している。
米軍の司令官が13年7月、垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの横田基地配備を示唆した際、菅義偉官房長官は「米側からの通報はない。実現性はないと思っている」と話した。
ところが今月12日、日米両政府によって横田配備が正式に発表された。菅氏は記者会見で、2年前の発言との整合性についてただされると「（当時は）正直言って、全く聞いていなかった」と弁明した。
安保法制が成立した場合の自衛隊員のリスクについても、意味不明だ。中谷元・防衛省は22日の会見で「これまでも、自衛隊員はリスクの高い任務を遂行している。安保法制で（リスクが）増大することはない」と断言している。
しかし、振り返ってみたい。昨年5月、石破茂・自民党幹事長（当時）はNHKの番組で「日本が攻撃を受けた場合、米国の若者が血を流す覚悟をしている。（米国が攻撃されて）『日本は命を懸けません』でよいのか」と、集団的自衛権の行使容認を訴えた。首相も自著で、同じ趣旨の記述をしている。これはリスク増大を覚悟すべきだと主張していたに等しい。
ただ、こうした無責任ともいえる発言が首相や周辺から発せられながらも、政権の支持率はいまだ高い。これはなぜなのか。
千葉大の小林正弥教授（政治哲学）はこうみる。「インターネットの普及で、感情やムードが世相を支配するようになった。それに伴い、政治家の問題発言を深く考える傾向が薄まっている。報道する側も優等生や官僚的な志向の人間が増え、政権側の揺さぶりに反応し、追及が甘い。これらが悪循環し、慣らされてしまっているのでは」
では、どうすべきか。
「ムードに支配されないためには、人間の理性や教養を一から立て直さないとダメだ。メディアの自覚とともに、どう生きるためにどう行動するべきか、国民一人一人が考えねば」
とはいえ、問題は眼前にある。安倍首相は党首討論で、民主党の岡田代表から「（安保関連法案の説明が）間違っている」と指摘され、こう発言した。
「何をもって間違っているというのか分からない。われわれが提出する法律（案）についての説明は全く正しいと思いますよ。私は総理大臣なんですから」
首相であることが、なぜ正しさを担保するのか。そこに理論はない。安保関連法案に出てくる「存立危機事態」は日本の政治状況にこそ当てはまりそうだ。
（デスクメモ）
「戦争は平和である」「無知は力である」「自由は屈従である」。これは英作家ジョージ・オーウェルの近未来小説「1984」（1949年刊行）で、架空の全体主義国家「オセアニア」が掲げるスローガンだ。国民は事の矛盾を感じぬよう洗脳される。想定から約30年遅れ、悪夢は現実になりつつある。（牧）
（書き起こし以上）
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「洗脳」というキーワードに関連して紹介しておきたいのが、東京新聞『本音のコラム』で、水曜日担当の斉藤美奈子氏のコラム。
（2015.5.27 東京新聞）
コラムの概要はこうだ。昨日26日のNHKニュースウェブにて、
�｜羚颪旅駛蒜鮟颪�南シナ海問題で米国を批判、妥協しない姿勢を明確
�∧胴餤聴�「中国のやり方は攻撃的。見過ごすことはできない」
��菅官房長官「我が国の安全保障環境が極めて厳しい中、安保法制は不可欠」
�じ擬�衛隊幹部「国民は自衛隊員が戦死した場合にどう向き合うか考えるべき」
以上のニュースを順次配信し、世論を「安保法案は必要」という方向に洗脳している、と批判している。
先に紹介した東京新聞の記事の通り、実際の国会質疑では、安倍首相の発言は支離滅裂、論理破綻をきたしており、安保法案の正当性は全く説明できていない。
にもかかわらずNHKは、斎藤氏が指摘したとおり、昨日の国会質疑を中継しなかった。
中継したら何かまずいことでもあるのだろうか？
もうひとつ、「洗脳」というキーワードで分かりやすい事例を書いておきたい。
先日、NPT会議（核拡散防止条約の再検討会議）が決裂した。
決裂の最大の原因は、アラブ諸国が求めていたイスラエルの非核化を、米国や英国などが反対したことである。
しかもNPT会議決裂の後日、イスラエルのネタニヤフ首相は米国のケリー国務長官に対し、電話で感謝を伝えていたのだ。
（2015.05.25 東京新聞）
噴飯ものである。
米国は初めからイスラエルの意を汲んで、NPTに合意する気などさらさらなかったのだ。
つまりNPT会議決裂の主犯は、米国に他ならない。
ところが日本では連日、被爆地訪問の文言を巡る中国と日本の対立ばかりを報じていた。
これではまるで「NPT会議決裂の原因は中国だ」と言わんばかりである。
これも間違いなく世論を「洗脳」する一つの事例である。
騙されてはいけない。
■安保国会、怒号・ヤジで開幕 審議後半には退席相次ぐ
(朝日新聞デジタル - 05月27日 07:06)
http://
「洗脳」という言葉をキーワードに、安倍首相の論理破綻と、それでもなお支持し続ける国民を見ていきたいと思います。
安倍政権発足後、警鐘を鳴らし続けてきた人は多数いると思いますが、それでも全く目が覚めずに、この期に及んで騙され続ける人は、たぶん永久に騙され続けるんだろうなあ
以下、東京新聞の記事書き起こしです。
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日本の政治こそ「存立危機事態」〜首相と周辺の言語破綻（2015年5月27日）
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安全保障関連法案が二十六日、審議入りした。平和主義を守れるか否かもさることながら、そもそも議論が成り立つのか、という不安が漂う。「安全な場所で後方支援」という首相のせりふがある。安全かどうか、一体誰に聞くのか。党首討論では、政府説明が正しい根拠を「私は総理大臣だから」と言ってのけた。論理も言語も破綻している。日本の政治こそ「存立危機事態」にあるように映る。（白名正和、三沢典丈）
【首相説明矛盾だらけ 後方支援「安全確保」奇妙な理屈】
「一般には海外派兵は認められていない」。20日の衆議院の党首討論で、民主党の岡田克也代表から安保法制が成立した場合の自衛隊の行動を問われ、安倍首相はこう断言した。さらに「外国の領土に上陸していって、戦闘行為を行うことを目的に武力行使を行うことはない」と続けた。
さが、首相はペルシャ湾で想定される機雷除去いついては「『一般』の外」とし、可能との認識を示した。国際法では、機雷除去は武力行使に相当する。
前日の19日、政府は閣議で、1991〜92年の宮沢喜一首相（当時）の国会答弁を変更した。宮沢答弁は、海外での武力行使が「許されない」という内容だった。変更の翌日、正反対の見解を言い放った。
安保関連法案を閣議決定した14日の記者会見で、首相は自衛隊の人道復興委支援や国連平和維持活動（PKO)などについて、「いずれの活動においても、武力の行使は決して行いません」と断言した。
しかし、法案では武器の使用条件を大幅に緩和。PKO協力法改正案では「駆けつけ警護」などでの使用を可能にした。国際平和支援法案での人質などの「捜索救助活動」でも同様だ。これらは武力行使だ。
米軍などへの後方支援（兵たん活動）について、首相は党首討論で「しっかりと安全が確保されている」場所で実施すると語った。だが、戦争で相手側の兵たん部門を担うのは常という手段だ。安全か否か、「敵」に聞くのだろうか。
戦火が及んで危なくなったので、兵たんを中止して逃げると、現場で前線に通告できるはずもない。
安保法制によって「抑止力が高まり、戦争に巻き込まれなくなる」も、奇妙な理屈だ。自らの戦力は「戦争をしない」張り子のトラだと宣言すれば、抑止力になりようがない。
その点を譲っても、抑止力向上は疑問だ。ストックホルム国際平和研究所の調べでは、2014年の軍事費は米軍がトップで、全世界の34.3％を占める。日本は2.6％だ。
米軍が日米安保条約の枠組みで、日本の抑止力になっていることは分かる。しかし、日本が米国と集団的自衛権を行使できるようになって、どう抑止力が高まることになるのか。
5月の記者会見で、首相は米国の戦争に巻き込まれることは「絶対にあり得ない」と強調した。だが、かつて朝鮮戦争やベトナム戦争では、沖縄の米軍基地が出撃拠点となった。アフガニスタン戦争でも、海上自衛隊の補給艦などがインド洋で給油活動をした。自衛隊は戦闘行為に加わらなかっただけではないか。
安保法制に関する首相の発言には、白を黒といいくるめる強引さがある。言葉が意味をなしていない。
【政治こそ「存立危機事態」 はぐらかし、言いくるめ・・・最後は「私が総理」】
こうした首相の支離滅裂ともいえる発言は、現在の安保法制に限らない。
今夏に発表予定の戦後70年談話については、4月に「歴史認識は（村山談話の）基本的な考えを引き継いでいく」と語った。
基本的な考え方とは、侵略に史実を認めることだ。だが、同時に「国策を誤り」「痛切な反省」といった侵略を前提とした文言については「お暗示言葉を入れるなら、談話を出す必要はない」と発言している。
昨年5月の記者会見で、「解釈改憲は立憲主義の否定につながる」と指摘された際には、「立憲主義にのっとって政治を行っていくのは当然だ」と、質問をはぐらかした。間もなく、解釈改憲といえる集団的自衛権の行使を容認する閣議決定に踏み切った。
13年9月にアルゼンチンで開かれた国際オリンピック委員会（IOC)の総会。五輪誘致の演説で、首相は福島原発事故の汚染水について「状況はアンダーコントロールされている」と語った。猪瀬直樹東京都知事（当時）は「必ずしもアンダーコントロールではない」と指摘したが、どちらが正しかったかは周知のとおりだ。
こうした「安倍話法」ともいえる言葉の破綻は、周辺にも伝播している。
米軍の司令官が13年7月、垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの横田基地配備を示唆した際、菅義偉官房長官は「米側からの通報はない。実現性はないと思っている」と話した。
ところが今月12日、日米両政府によって横田配備が正式に発表された。菅氏は記者会見で、2年前の発言との整合性についてただされると「（当時は）正直言って、全く聞いていなかった」と弁明した。
安保法制が成立した場合の自衛隊員のリスクについても、意味不明だ。中谷元・防衛省は22日の会見で「これまでも、自衛隊員はリスクの高い任務を遂行している。安保法制で（リスクが）増大することはない」と断言している。
しかし、振り返ってみたい。昨年5月、石破茂・自民党幹事長（当時）はNHKの番組で「日本が攻撃を受けた場合、米国の若者が血を流す覚悟をしている。（米国が攻撃されて）『日本は命を懸けません』でよいのか」と、集団的自衛権の行使容認を訴えた。首相も自著で、同じ趣旨の記述をしている。これはリスク増大を覚悟すべきだと主張していたに等しい。
ただ、こうした無責任ともいえる発言が首相や周辺から発せられながらも、政権の支持率はいまだ高い。これはなぜなのか。
千葉大の小林正弥教授（政治哲学）はこうみる。「インターネットの普及で、感情やムードが世相を支配するようになった。それに伴い、政治家の問題発言を深く考える傾向が薄まっている。報道する側も優等生や官僚的な志向の人間が増え、政権側の揺さぶりに反応し、追及が甘い。これらが悪循環し、慣らされてしまっているのでは」
では、どうすべきか。
「ムードに支配されないためには、人間の理性や教養を一から立て直さないとダメだ。メディアの自覚とともに、どう生きるためにどう行動するべきか、国民一人一人が考えねば」
とはいえ、問題は眼前にある。安倍首相は党首討論で、民主党の岡田代表から「（安保関連法案の説明が）間違っている」と指摘され、こう発言した。
「何をもって間違っているというのか分からない。われわれが提出する法律（案）についての説明は全く正しいと思いますよ。私は総理大臣なんですから」
首相であることが、なぜ正しさを担保するのか。そこに理論はない。安保関連法案に出てくる「存立危機事態」は日本の政治状況にこそ当てはまりそうだ。
（デスクメモ）
「戦争は平和である」「無知は力である」「自由は屈従である」。これは英作家ジョージ・オーウェルの近未来小説「1984」（1949年刊行）で、架空の全体主義国家「オセアニア」が掲げるスローガンだ。国民は事の矛盾を感じぬよう洗脳される。想定から約30年遅れ、悪夢は現実になりつつある。（牧）
（書き起こし以上）
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
「洗脳」というキーワードに関連して紹介しておきたいのが、東京新聞『本音のコラム』で、水曜日担当の斉藤美奈子氏のコラム。
（2015.5.27 東京新聞）
コラムの概要はこうだ。昨日26日のNHKニュースウェブにて、
�｜羚颪旅駛蒜鮟颪�南シナ海問題で米国を批判、妥協しない姿勢を明確
�∧胴餤聴�「中国のやり方は攻撃的。見過ごすことはできない」
��菅官房長官「我が国の安全保障環境が極めて厳しい中、安保法制は不可欠」
�じ擬�衛隊幹部「国民は自衛隊員が戦死した場合にどう向き合うか考えるべき」
以上のニュースを順次配信し、世論を「安保法案は必要」という方向に洗脳している、と批判している。
先に紹介した東京新聞の記事の通り、実際の国会質疑では、安倍首相の発言は支離滅裂、論理破綻をきたしており、安保法案の正当性は全く説明できていない。
にもかかわらずNHKは、斎藤氏が指摘したとおり、昨日の国会質疑を中継しなかった。
中継したら何かまずいことでもあるのだろうか？
もうひとつ、「洗脳」というキーワードで分かりやすい事例を書いておきたい。
先日、NPT会議（核拡散防止条約の再検討会議）が決裂した。
決裂の最大の原因は、アラブ諸国が求めていたイスラエルの非核化を、米国や英国などが反対したことである。
しかもNPT会議決裂の後日、イスラエルのネタニヤフ首相は米国のケリー国務長官に対し、電話で感謝を伝えていたのだ。
（2015.05.25 東京新聞）
噴飯ものである。
米国は初めからイスラエルの意を汲んで、NPTに合意する気などさらさらなかったのだ。
つまりNPT会議決裂の主犯は、米国に他ならない。
ところが日本では連日、被爆地訪問の文言を巡る中国と日本の対立ばかりを報じていた。
これではまるで「NPT会議決裂の原因は中国だ」と言わんばかりである。
これも間違いなく世論を「洗脳」する一つの事例である。
騙されてはいけない。
■安保国会、怒号・ヤジで開幕 審議後半には退席相次ぐ
(朝日新聞デジタル - 05月27日 07:06)
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