危険球退場

和田監督怒った　上本死球に…主力ダメージ続出に
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山崎がわざとビーンボールを投げたということは有り得ない。
なぜなら３点差という、セーブを稼ぐのにはいちばん楽な場面で、わざわざ危険球退場となるような愚かなマネはしないはずだからだ。

これはベイにとっても同じことで、クローザーを引っ込めるのは得策ではないので、ベンチやキャッチャーの指示ということもないだろう。
事実、ベイは次の投手を準備してなくて、ブルペンで調整せず急遽リリーフに立った田中は制球を乱し、四球を連発して１点取られた上に一死満塁という一打同点の大ピンチを迎えた。

むしろ注目したいのは、８回裏にベイが１点取って３点差にしたことだ。
９回表、危険球退場もあって阪神は１点取って２点差に詰め寄り、さらに一死満塁と攻め立てる。

ここで代打の大和はサードにライナーを放った。
レフト前ヒットであわや同点かと思われたが、サード白崎がジャンプ一番して好捕、二死満塁となる。
続くマートンは三振に倒れ、ベイがなんとか逃げ切った。

もしベイが８回裏に１点を取っていなければ、９回表は２点差のまま。
阪神が１点取った時点で１点差となり、一死満塁で大和の打席、となっていたはずだ。

一死満塁で１点差なら、サードはホームゲッツーを狙って前進守備を取らざるを得なかっただろう。
そうなれば、大和が放った打球はサード白崎の頭上を超えて、一気に２点入って阪神が逆転していたに違いない。
でも、２点差だったから１点を恐れず普通のダブルプレイ態勢を敷くことができたので、大和の打球をサードライナーに仕留めることができた。

たった１点の差が、勝負の明暗を分ける。
だから野球は面白い。