■高所得者の「年金減額」検討に賛否 「多く納めてるのに」VS「このままだと若者の負担地獄だ」
(キャリコネ - 05月20日 19:40)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=3426087
すでに起こった未来という感じだ。とある経済系メルマガの解説だ。
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●政府の経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)は、収入が多い高齢者の年金
を減らす仕組みを検討する。学者や財界出身の民間議員が19日の諮問会議で
提言し、6月末にまとめる政府の財政健全化計画に盛り込ませたい考えだ。
民間議員が検討している提言案によると、一定の収入を超える高齢者について
は、税金で半分が賄われている基礎年金(満額で月約6万5千円)の一部を給
付しないようにするべきだという。年金を支える国の負担を減らして、主に
税金を支払っている現役世代の将来負担を軽くする狙いだ。
朝日新聞 5月19日
●政府は19日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、6月末の策
定を目指す財政健全化計画について議論した。伊藤元重東大大学院教授ら民間
議員が、社会保障など分野ごとの論点整理を提示。歳入改革として資産課税の
見直しを提言した。
提言は、将来世代の格差固定につながらないよう、資産・遺産への課税を改め
る必要があると指摘。女性の活躍推進、子育て支援の観点から中立性・公平性
の高い所得税制の見直しも求めた。
WSJ 5月19日
★2060年までに日本の25〜40歳までの女性人口すなわち出産適正年齢
人口が55%減る。
0〜25歳までの女性は既に生まれ育っており、2040年時点では37%も
減ることが既に確定している。そして、そこまで減った女性が次の世代を生む。
有配偶者女性の出生率は過去40年間、約2.0人で変わらない。これが急変
する理由もない。変わりそうなのが、女性の生涯未婚率で、今の約10%が、
2040年には30%に上昇する見込み。
なので、2060年に出産適正年齢人口が55%減るというのも、ほぼ「既に
決まっている未来」なのだ。
このことは、日本の労働人口を大きく減らし、納税額を大きく減らす事を意味
する。一方で、高齢者が多くなり、医療介護などの公的支出がべらぼうに増え
ることも確実だ。
政府の借金が年間徴税額の20倍もあり、支払利率が1%とべらぼうに低いから
財政破綻せずにいられるというのが現状。
しかし、労働力年齢人口減と高齢人口増が着々と進むので、日本政府の財政破綻
もまた「既に決まっている未来」なのだ。
これを食い止めよう、というより先延ばしさせようとして、頭をひねっている
のが経済財政諮問会議だ。一応タテマエね。
やることは2つしかない。
1つは、政府支出を減らす事。残りは、収入を殖やす事。
減らす柱は、年金・介護・医療費だ。今後、高齢者人口が増えても、政府支出は
絶対増やさないと決めている。つまり、1人当たり支出を減らすのだ。
よって、支給開始年齢を引き上げることの他に、高収入者・高資産保持者の年金
を減らす事もしようとしている。更に、高所得者の医療費・介護費の自己負担
割合を増やすことも、併せて実施予定。
今回の会議では以下の文言の提案があった。
「マイナンバー制を活用して、担税力を適切に捕捉するため、金融及び固定資産
情報と所得情報をマッチングする等データインフラを早急に整備するとともに
税徴収の適正化を進める」
この帰結が、資産課税の強化。銀行預金税等の資産税課税や、相続税の一層の
高率化が予定される。
要は、老後にかかる医療費介護費の自己負担額がべらぼうに増える一方で、年金
収入は減少させるという事。
そして、一時的に政府債務を減らすために、銀行預金税等の資産税をマイナン
バー制でデータが揃ったどこかの時点で実施するという事。
これが、昨日の経済財政諮問会議から読み取れること。
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