結局、Ｇ�気郎�花賞のみとなってしまいましたが、調教師や馬主、フジテレビに潰された馬という印象が真っ先に思い浮かびます。悲しい事ですね。
競馬ファンなら、同馬に対して様々な意見があると思います。やれ調教師が悪いだ、やれ騎手が悪いだ、やれフジテレビが悪いだ…と。
私個人は、誰が悪いというより、ハープスター自身の運の無さが成績に直結したように思います。
まず、土が付いた阪神ＪＦですが、これは完全にクビの上げ下げの問題。ゴール前の数完歩の所では、間違いなくハープが頭一つ出てましたし、調教師の言うように、大外を回したらそれこそ馬券圏外でした。
そうならないように騎乗するべきだったと言われればそれまでですが、レースは生き物で、騎乗馬が２歳牝馬である以上、あの時のハープの最善の策が馬群を縫うという選択肢だったのだと思います。
それがクビの上げ下げで負けたので、負けて強しの内容。批判したいのは山々ですが、これも競馬です。
しかし、その批判を一身に受けたのが鞍上の川田騎手であり、調教師が須貝調教師よろしく公然と騎乗振りを批判するもんで、ある意味開き直ってしまった。
【ハープの競馬は後ろから大外を回ってぶっこ抜く。これで負けたら馬のせい。】
こうなると、追い込み馬特有の展開に左右される、つまり運も味方につけないと勝ち負けにならない馬に成り下がってしまうのです。
続くチューリップ賞と桜花賞は、大外一気でぶった切りました。しかしこれは、相手関係が楽だったトライアルと本番での話。
簡単に言うと、大外一気で不利があっても力差で何とかなるトライアルと、うまくハマった本番での話なのです。
これで勘違いというか、ハープスターの走りを父親に重ねた人間に、同馬の走りとはこれだと決められたので、その後のレースは直線一気が続きます。
上記でも指摘したとおり、追い込み馬は展開等に左右されるものなのは仕方ない所。その点がすぐに次戦のオークスで表れます。
レース中の落鉄により、一番力を発揮したい所で力を発揮できずじまい。それに加え、東京コースの追い込み馬は内外の差も考慮しなければいけません。
ここまでくれば、いくらハープといえども負けるのは当然でしょう。勝つ方がおかしいのですから。
このオークスでは、建前上であったとしても公平でなければならない競馬中継番組でもハープが勝つのが当たり前という放送をし、
レース中もハープに関する情報を入れ続ける代わりに名前を呼ばれない馬が続出させ、
ＪＲＡの公式レース動画でも、直線でハープスターのみを写すという暴挙が行われた、
まさに汚点とも言えるレースだった事からも、いかにハープが過剰人気で祭り上げられたかが分かります。
その後、ハープの力を過信したのか、どうか分かりませんが凱旋門賞に向かう事が決まり、札幌記念に出走。ここで現役最強の呼び声高く、同じく凱旋門賞に向かうゴールドシップとの対戦しました。
ご存知の通り、札幌競馬場は直線が300ｍに満たない小回りの競馬場ですので、いつものように４角からゴーサインを出していては届かないので、３角から気合をつけて、押し切る競馬を見せました。
結果、勝ちはしましたが、52キロという軽ハンデに加え、対抗すべき相手は稀代のムラ馬ですので、評価はできるものの、ハープスターがとんでもなく強い馬という無理がありました。
もうね、恋は盲目という言葉がぴったり当てはまりますね。
で、結局、凱旋門賞でも日本と同じく後方一気で大勢決した後に飛び込んできて６着。現地で人気にもなっていた同馬は、エライ批判されていましたね。当然です。だって、勝負に参加してないんだから。
サッカーの日本代表の【自分たちのサッカーをする】と同じです。【ハープスターの競馬をする】で、負けたら仕方が無い。
ここまでくると一種の八百長と一緒です。レースに勝つため出走させるはずの競走馬に、じぶんらしく走れば勝ち負けは二の次だと言ってるんですから。
まぁエルコンでもディープでもオルフェでも勝てなかった凱旋門賞なので、日本の３歳牝馬がそうそう勝てるはずもないんですが、６着という結果と最後の伸び脚を見て、また盲目になります。
帰国初戦のジャパンカップでは、３角で故障馬に接触し、伸びきれず５着。追い込み馬の宿命ですね。展開意外にも色々なアクシデントに合うリスクを秘めているのですから。
その後、若駒で海外遠征をし、帰国戦でケガをしたのに、ろくに休養を与えず、再び海外遠征に行くために２ヵ月半後の京都記念に出走します。
こうなると既に盲目というより、宗教的な狂信さを感じます。
【ハープはこんなもんじゃない、もっとできる馬だし、世間にも認めさせたい。ジェンティルやジャスタウェイと言った名馬が引退したし、競馬界をリードしていくのはこの馬だ。】
重め残りの馬体に重い馬場に加え、さらに結果が出ない直線一気から中団に付ける競馬を試みたものの、見せ場すらない５着に敗れました。ここまで見せ場が無いのには何か原因があるもんです。
ところが、ここまで来ても、なお狂信的な人間はハープに過剰な期待を寄せます。それは海外に連れて行くだけじゃ飽き足らず、力を発揮して結果を残してきた適距離であるデューティフリーではなく、適性距離か疑問の残るシーマクラシックに出走させることで、目の当たりに出来ました。
結果は京都記念に続き、見せ場のなく大きく離された８着に終り、やっと人間は現実を見始めました。牝馬路線に戻り、適距離に戻り、もう一度やり直そう、と。
しかし、国内に戻り休養を取ったところで、酷使された同馬の脚は悲鳴を上げ、引退となりました。
運が無いと言えばそれまで。
クビの上げ下げ然り、落鉄然り、故障馬に接触したこと然り、自分の競馬を決められた事然り、酷な遠征を繰り返した事然り。
その全てがハープの運の無さとは言わないし、人間が潰したと言っても過言じゃなく、むしろ正しい。
馬主も調教師も騎手もＪＲＡもフジテレビも、ハープに関わる関係者は、【その才能を見せていたにも関わらず、人間が潰した例】として、警鐘を鳴らされたと反省しなければならない。
しかし、それでも、同馬は強かった。それだけは間違いない。
ベガから続く系譜が長く続いていってほしいと願う。
ハープスター引退 名牝ベガの血、今季交配も
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=8&from=diary&id=3406458
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