今日の出来事：１５８５年−浅瀬石城の戦い、１８１４年−「フォンテーヌブロー条約」によりナポレオンがエルバ島に転封、１８６８年−江戸城無血開城、１９２８年−済南事件、１９４７年−日本国憲法施行、１９６２年−常磐線三河島駅で脱線した貨物列車に上下２本の電車が追突、死者１６０人・重軽傷３２５人（三河島事故）
今日は、浅瀬石城の戦いです。大浦為信（後の津軽為信）に津軽を奪われた南部信直は、津軽回復の為に兵を出しました。南部信直の命で津軽に侵攻した東政勝は、津軽の玄関口にある浅瀬石城を３０００の軍勢で攻撃しました。浅瀬石城主・千徳政氏は、津軽郡代・石川高信に従っていましたが、大浦為信に呼応して南部氏に反旗を翻しました。そして、千徳政氏は東政勝の軍を撃退しました。しかし、この合戦で大浦為信が援軍を出さなかった事が、後の不和の原因となりました。
次に、「フォンテーヌブロー条約」により、ナポレオンがエルバ島に転封です。「第六次対仏大同盟」は、ナポレオンによるロシア遠征の開始を契機として「ナポレオンのフランス帝国による覇権」に挑戦するため、ヨーロッパ諸国が結成した同盟です。ロシア遠征はフランス軍にとって致命的な損失を招き、兵員３７万が死亡し、２０万が捕虜となりました。「半島戦争」で傷ついたナポレオンの不敗神話はここに完全に崩れ落ち、フランスに支配されていた諸国は次々に離反していきました。ロシア遠征で多大な損害を被ったフランス軍は、四方から迫る連合軍に圧倒され、ついにナポレオンは退位に追い込まれました。フォンテーヌブロー条約とは、フランスと「第六次対仏大同盟」諸国との間で締結された、皇帝・ナポレオンの退位条件を定めた条約です。ナポレオンはエルバ島を隠居地とする事実上の追放とされ、引き換えに２００万フランの年金がフランス政府から送金される事になりました。皇后マリー・ルイーズと息子のナポレオン２世にはパルマ侯国の統治者の地位が与えられました。こうしてナポレオンはエルバ島で２９９日間過ごした後、再び復位して「ナポレオンの百日天下」となります。
その次に、江戸城無血開城です。「鳥羽・伏見の戦い」で幕府軍に勝利した新政府軍は、徳川慶喜追討令を発しました。新政府は東海道・東山道・北陸道の三道から江戸を攻撃するため、東征軍を出撃させました。山岡鉄舟が徳川慶喜の意を体して、駿府まで進撃していた大総督府に赴きました。山岡鉄舟はまず、陸軍総裁・勝海舟の邸を訪問しました。勝海舟は山岡鉄舟とは初対面でしたが、一見してその人物を大いに評価すると西郷隆盛への書状を認めました。前年の「薩摩藩邸焼き討ち事件」の際に捕らわれた後、勝家に保護されていた薩摩藩士・益満休之助を護衛につけて送り出しました。山岡鉄舟と益満休之助は駿府の大総督府へ急行し、下参謀・西郷隆盛の宿泊する旅館に乗り込み、面談をしました。「江戸城総攻撃」の回避条件として、西郷隆盛から山岡鉄舟へ７箇条が提示されました。
１．徳川慶喜の身柄を備前藩に預けること
２．江戸城を明け渡すこと
３．軍艦をすべて引き渡すこと
４．武器をすべて引き渡すこと
５．城内の家臣は向島に移って謹慎すること
６．徳川慶喜の暴挙を補佐した人物を厳しく調査し、処罰すること
７．暴発の徒が手に余る場合、官軍が鎮圧すること
山岡鉄舟は上記７箇条のうち第１条を除く６箇条の受け入れを示し、第１条のみは絶対に受けられないとして断固拒否しました。山岡鉄舟は、もし立場を入れ替えて西郷隆盛が島津の殿様を他藩に預けろと言われたら承知するかと詰問すると、西郷隆盛も山岡鉄舟の立場を理解して折れ、第一条は西郷隆盛が預かる形で保留となりました。山岡鉄舟の下交渉を受けて、徳川家側の最高責任者である会計総裁・大久保一翁、陸軍総裁・勝海舟と、大総督府下参謀・西郷隆盛との江戸開城交渉は、田町の薩摩藩江戸藩邸において、２回行われました。この間、東山道先鋒総督参謀・板垣退助（土佐藩）が八王子に到着、同じく伊地知正治（薩摩藩）が板橋に入り、東山道先鋒総督・岩倉具定も板橋に入ると、江戸城の包囲網は完成し、緊迫した状況下における会談となりました。
第一回西郷・勝会談：江戸に到着したばかりの西郷隆盛と勝海舟との間で行われた第一回交渉では、静寛院宮の処遇問題と以前、山岡鉄舟に提示された徳川慶喜の降伏条件の確認のみで、若干の質問・応答のみで終了となりました。
第二回西郷・勝会談：翌日、勝海舟から先般の降伏条件に対する回答が提示されました。
１．徳川慶喜は故郷の水戸で謹慎する
２．慶喜を助けた諸侯は寛典に処して、命に関わる処分者は出さない
３．武器・軍艦はまとめておき、寛典の処分が下された後に差し渡す
４．城内居住の者は、城外に移って謹慎する
５．江戸城明け渡しの手続きを終えた後は即刻、田安家へ返却を願う
６．暴発の士民鎮定の件は、可能な限り努力する
これは以前、山岡鉄舟に提示された条件を事実上拒否したに等しいものでした。西郷隆盛は勝海舟、大久保利通を信頼して翌日の江戸城進撃を中止し、自らの責任で回答を京都へ持ち帰って検討する事を約束しました。ここに、江戸城無血明け渡しが決定されました。この日、京都では天皇が諸臣を従えて自ら天神地祇の前で誓う形式で「五箇条の御誓文」が発布され、明治国家の基本方針が示されました。江戸へ再来した西郷隆盛は勝海舟、大久保利通らとの間で最終的な条件を詰め、大総督府と徳川宗家との間で最終合意に達し、東海道先鋒総督・橋本実梁、副総督・柳原前光、参謀・西郷隆盛らが兵を率いて江戸城へ入城しました。同時に徳川慶喜の死一等を減じ、水戸での謹慎を許可する勅旨が下されました。この勅旨を受けて、徳川慶喜は謹慎所の寛永寺から水戸へ出発しました。同日をもって江戸城は無血開城となり、大総督府が接収しました。海軍副総裁・榎本武揚は徳川家に対する処置を不満とし、８隻（開陽・回天・蟠竜・千代田形・神速・長鯨・美賀保・咸臨）を率いて東征軍に抵抗する東北諸藩の支援に向かいました。「榎本艦隊脱走」です。
後に榎本武揚らは箱館の五稜郭を占拠し、最後まで新政府軍に抵抗しました。
その次の次に、済南事件です。済南事件は１９２８年５月３日、中国山東省の済南での国民革命軍の一部による日本人襲撃事件、および日本の権益と日本人居留民を保護するために派遣された日本軍「第二次山東出兵」と「北伐」中の蒋介石が率いる国民革命軍（南軍）との間に起きた武力衝突事件です。国民革命軍兵士による済南商埠地の邦人店舗略奪事件をきっかけに、日本軍と国民革命軍は衝突しました。日本側は、被害人員約４００、被害見積額は３５万９千円、日本人居留民の死者１２名、日本軍の死者２６名、負傷者１５７名でした。中国側の被害は、軍・民あわせて死者は約３０００人、負傷者数は１４５０名です。５月４日午前、日本は緊急閣議を開いて、関東軍より歩兵１旅団、野砲兵１中隊、朝鮮より混成１旅団、飛行１中隊の増派を決定しました。５月８日午後の閣議で、動員１師団の山東派遣と京津方面への兵力増派を承認し、５月９日、第３師団の山東派遣が命じられました。「第三次山東出兵」です。
そのまた次に、日本国憲法の施行です。大日本帝国の敗戦後の被占領期に、「大日本帝国憲法」の改正手続を経て施行されました。施行されてから現在まで一度も改正されていません。日本国憲法は以下で構成されています。
・上諭
・前文
・第１章 天皇（第１条〜第８条）
・第２章 戦争の放棄（第９条）
・第３章 国民の権利及び義務（第１０条〜第４０条）
・第４章 国会（第４１条〜第６４条）
・第５章 内閣（第６５条〜第７５条）
・第６章 司法（第７６条〜第８２条）
・第７章 財政（第８３条〜第９１条）
・第８章 地方自治（第９２条〜第９５条）
・第９章 改正（第９６条）
・第１０章 最高法規（第９７条〜第９９条）
・第１１章 補則（第１００条〜第１０３条）
これを記念して５月３日は、「憲法記念日」となりました。日本国憲法の前文です。「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。」
最後に、三河島事故です。三河島事故は、１９６２年５月３日２１時３７分頃、東京都荒川区の日本国有鉄道（国鉄）常磐線三河島駅構内で発生した列車脱線多重衝突事故です。「国鉄戦後五大事故」の一つです。常磐線三河島駅構内で、貨物線から進行方向右側の下り本線に進入しようとした田端操車場発水戸行の下り貨物列車が、出発信号機の停止信号を行き過ぎて安全側線に進入して脱線し、先頭の機関車と次位のタンク車が下り本線上に飛び出しました。その直後に、三河島駅を４分遅れで出発して下り本線を進行してきた上野発取手行きの下り電車が、下り本線を塞いでいた貨物列車に衝突しました。先頭車と２両目の車両が脱線し、上り本線上に飛び出しました。さらに約７分後、その現場に上野行きの上り電車が進入し、線路上に降りて移動中の乗客多数を跳ねた上、上り本線上に停止していた下り電車の先頭車と衝突しました。これにより、下り電車の先頭車と２両目の前部が原形を留めずに粉砕されました。上り電車は先頭車が原形を留めずに粉砕され、２両目は築堤下に転落して線路脇の倉庫に突っ込み、３両目も築堤下に転落、４両目が脱線しました。この結果、死者１６０人、負傷者２９６人を出す大惨事となりました。国鉄はこの事故をきっかけに、保有するプロ野球球団「国鉄スワローズ」をフジサンケイグループに売却する事になりました。また、この事故により「三河島」という地名が全国にマイナスイメージを持たれるようになったため、１９６８年の住居表示施行を機に一帯の「三河島町」という町名は消滅しました。
今日の誕生日：周布政之助、黒木為�蓮�吉田善哉、ジェームス・ブラウン、橋幸夫、三宅裕司、相原コージ、松尾伴内、野村宏伸、真島ヒロ、為末大、酒井瞳（アイドリング!!!１４号）、ナリタブライアン、香山リカ（リカちゃん）、則巻アラレ
今日の記念日：世界報道自由デー、憲法記念日、ゴミの日、そうじの日
今日の「今日訓」：本日は、１９９１年に「アフリカの独立、多元主義的な報道の促進に関するフイントフーク宣言」が採択された事を記念して「世界報道自由デー」、１９４７年に「日本国憲法」が施行された事を記念して「憲法記念日」、「ご(５)み(３)」の語呂合わせで「ゴミの日」、「そうじの日」となりました。
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