2015/4/23木 19:00- 新国立劇場
音楽： ヨハン・シュトラウス�鏡�
振付： ローラン・プティ
管弦楽： 東京フィルハーモニー交響楽団
指揮： アレッサンドロ・フェラーリ
ベラ： 小野絢子
ヨハン： エルマン・コルネホ
ウルリック： 福岡雄大
絢子ちゃん目当てで一週間ほど前にチケットを買って行ってきました。
期待にたがわぬ楽しい公演でした！こうもりは何といってもあの音楽がいい。オペレッタのこうもりを聴いたことがないのでどの程度かぶっているか知らないのですが、有名なフレーズは結構使われているとのこと。東フィルの演奏もgood jobでした。
お目当てだった絢子ちゃん、いやこのところ本当に毎回、超絶素晴らしいです。テクニックはもちろんしっかりしてるんだけど、それがこれみよがしじゃなく、むしろ品よく繊細な表現に効いてくるという感じ。いつも書いてますけど、指先から髪の毛一本にいたるまで動きは考えつくされていて、視線や表情もいい意味で計算づく。でも自然。こんなダンサー世界を探してもそう多くはないはず、日本の私達のそばにいて生で観られるなんて日本のバレエファンは幸せものというもの。
ベラは子持ちの主婦（？）の設定。絢子ちゃんがこういう役を演じるのは私は初見です（マノンも観たことない）。彼女、演技も上手なんだなーと感心しました。彼女の視線・表情への気の配り方が、ここでも有効。おうちで主婦してるところと、夜の舞踏会での謎の女性、この二役での清潔感と色気のバランスもお見事でした！
夜な夜なこうもりになって家を飛び出してしまうヨハンを演じたのはABTのコルネホ。彼をライブで観るのは久々でしたが、すっかり脂ののったちょい悪ないい男になっていてびっくりしました。以前新国でテューズリーのヨハンを見た記憶があるのですが、彼のヨハンは最初のベラに対する態度が本当にひどかったんですよねー・・・。でもコルネホのはちょっと鬱陶しいな、くらいで優しい印象。その分ラストは、あーあとうとう尻にしかれちゃったよ、微笑ましいけど可哀想ね、という感じ満載なのですが。踊りはもちろんしなやかで野性的、でも美しくて全く文句なし！
さて、主役の二人以上に重要なウルリックは福岡くん。大健闘だったと思います。一番テクニックがいるのは実はウルリックだよね、というこの作品、きっちり音楽に乗ってジャンプや回転技を決めてました。何より本人が楽しそうだったな〜。王子よりもこういう役の方が似合う気がしてしまった。ただしこの役、新国では八幡さんがキャラも合っててベストだと思うのですが、観られなくてちょっと残念です。
いつもながら新国のコールドはみんなレベル高いし、こうもりは洒落てて遊び心があって、初心者でもとっても楽しめる作品。アピールのしようによってはもっとお客さんが呼べそうな気がするのですが、PR費用なども限られていたりとか、難しいのかな。絶対観て損しない公演です。ラスト一公演、明日までになってしまいましたが、ぜひ未見の方は行ってみて下さい！
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