mixiユーザー(id:336558)

2015年04月25日20:53

173 view

ルストハリケーン

ドローン発見に「遅せーよ」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=2&from=diary&id=3389302

私はテロには反対であり、
犯人には相応の処罰を望む。

ただ、病的なまでに思い詰めた彼の憂国の心情は、
少し分かる部分もあるような気がする。

「官邸の警備ひとつまともにできないような
この腐りきった安全ボケの政府が、
原発なんて危険なものを扱っていい訳がないだろ!」

これが、彼の伝えたかった
メッセージなのだろう。

犯人のドローンは、2週間以上も
官邸の屋上で気づかれないまま、放置されていた。

そのへんのオフィスビルでも、
警備員が常駐していれば
屋上は毎日隅々まで巡回するだろう。

警視庁の首相官邸警備隊は100人もいながら、
屋上に立哨もつけていないどころか
定時巡回さえ実施されていなかった。

官邸警備に責を負うべき警察幹部たちは、
いったい何を考えて仕事をしているのだろうか。

今回の事件は、山谷えり子国家公安委員長をはじめ
警察庁長官・警視総監などが
たとえ即日全員更迭を食らっても当然の
ありうべからざる大失態だったのである。

犯人のしでかしたことは
確かに一種のテロには違いないが、
極右極左やカルト教団のテロのように
人を殺傷したり、建物を損壊することを
目的としたものではなかった。

世に警鐘を鳴らすこと、ただそれだけが
彼の意図するところだったのだろうと思う。

もっとも、その意図は、ほぼ失敗している。

私たちは彼の轍を踏まないようにしたい。

ソ連末期のことだが、86年に発生した
チェルノブイリ原子力発電所の事故に続いて、
87年には、西ドイツの少年ルスト君が
セスナ機を操ってソ連領内に侵入し、
赤の広場に降り立つという事件が起きた。

国防相・防空軍司令官をはじめ、
赤軍幹部のクビが軒並み飛んだ。

当時、東側の民衆はこの2つの事件で
はっきりと目が覚めたのだ。
普段、口先だけは勇ましい
共産党の官僚支配体制の実態が
どれだけ腐りきって、
安全ボケしているかということに。

いまの日本は、
ソ連末期よりひどい状況だと思う。

福島が爆発したというのに、
原発利権の延命が平然と図られている。

首相官邸のザル警備が発覚したというのに、
政治家・官僚は、市民団体の監視強化だの
ドローン技術の規制だのに事件を利用して
予算を分捕ることしか頭にない。

日本の民衆は、いっこうに目覚める気配がない。

ただ、ルスト君のような行動が
歴史を動かせたのは、当時のソ連共産党が
むきだしの全体主義・一党独裁という
「分かりやすい悪」だったからだ。

現代の日本社会の場合は、
たとえ内実はボロボロに錆びついて
腐り果てているとはいえ、
外形的には民主主義の体裁を保っているし、
憲法も未だ変えられてはいない。
悪は、「分かりにくい」所に息づいている。

こういう社会では、テロなどをやらかしても
情報戦でたちまち「あいつは社会の敵だ」
「人類の敵だ」などと認定されて
結局は潰されてしまうだけのことになるのである。
10 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する