先日、一皿百円の回転寿司に行ったら、カウンター席の隣りに座っていたのは、どう見ても小学校高学年ぐらいの男の子だった。
それ自体は珍しくないけど、その小学生は一人で回転寿司に来ていたのである。
小学生が一人寿司?
しかもその小学生は、慣れた手つきでタッチパネルを操作し、寿司を注文していた。
回転寿司には何度も来たことがあるのだろう。
この小学生は9皿の寿司とデザートを平らげた。
つまり、千円超えである。
サラリーマンが社員食堂で500円の昼飯で我慢しているご時世、小学生が1000円以上の寿司を食う。
僕が小学生の頃、一人で寿司を食うなんて考えられなかった。
まあ、当時は回転寿司なんてほとんどなかったし、この小学生だって本格的な寿司屋に一人で入っているわけではないのだが、それにしても時代は変わったのだなあと、つくづく思う。
僕が小学生の時は、寿司はおろか一人で外食するなんて、そんな小遣いも度胸もなかった。
初めて保護者なしで外食したのは中学二年の時、友達と一緒にラーメン屋に入ったのが最初だと思う。
ファーストフード以外で、初めて一人で外食したのは高校生になってからだ。
そのときは、俺って大人になったなあ、なんて思ったものだ。
でも、今時の小学生は、小学校時代から大人になった実感を味わえる。
大人になる進行速度が早くなったのだろうか。
でも、この小学生は、たったひとつだけ子供らしい一面を見せていた。
食べていた寿司は、全てサビ抜きだったのである。
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