ちっとも眠くならないのでブログの下書きでも書くとしよう。
タイトル（仮）「日本がアジアインフラ銀行に参加しないわけ」
日本が当面アジアインフラ銀行（AIIB）に参加しないのは多くの人はニュース等で聞き及んでいると思う。麻生財務相は「ガバナンスの問題」を主な理由に挙げているが、これは無論一部に過ぎない。
まず真っ先に挙げられるのは「アメリカが参加しないから」である。なぜアメリカなのか？答えは簡単で世界基軸通貨はドルだから、である。アメリカにして見れば自国が主導的立場にある世界銀行（WB）と国際通貨基金（IMF）の2つを世界戦略の要としているので、中国が主導するAIIBに参加しないのはむしろ当然です。
イギリスが裏切ったのは正直誤算だったと思いますが、ドイツやフランスは予定調和でしょう。EU諸国は既に中国の依存度が極めて高い。アメリカは経済回復して上向きですが、EUは問題点を多く抱えており、解決は困難です。多文化国家の集合体であるEUは全て合わせてもアメリカ1国と同じだけの経済力しか持たない。内面的な対立は冷戦後もずっと続いている、と見て良いでしょう。
日本でもAIIBの参加国が48カ国（3／30現在）に上った事から「参加しなければ乗り遅れる」と言う意見は多い。さて、このAIIBに参加すると本当に日本にとってメリットがあるのか？
現在のところありません。言うまでもないが、日本は他国からの融資を受ける可能性はほぼ０です。現在も使い切れない金が日本の各銀行に大量に眠っております。困った事に企業や銀行は投資先を海外へ向けているんです。無論、民間投資が増えて銀行から貸し出されればそれはGDPになり、廻り廻って皆さんの懐を潤す事になります。しかし海外へ投資となると国内回帰しないので意味がありません。対外純資産は24年連続世界一なのでもういりません。
中国は日米の参加を心から願っているはずです。国際取引には国際通貨ハードカレンシーが絶対に必要だから。ハードカレンシーとは特に信用が高い通貨のことで現在はドル、円、ユーロ、ポンド、フランの５つです。通貨の供給量ではドルとユーロ、人民元、円の順ですが、この中で人民元だけは国際信用がなく国際取引には使用できません。
ここまで書くと察しが良い人はピンと来るかも知れませんが、大量の資金調達をする場合、中国は大量のハードカレンシーを充分に用意できるだろうか？と言う疑問が湧いてきます。インフラ整備となれば準備資金は幾らあっても足りません。数十兆と言う資金が必要になる可能性もある。
人民元がその時点で国際信用を保っていられる保障はどこにもない。そうその際の保険として日米は必要なのです。早い話が「要日」です。
仮に97年のアジア危機の様な局面ではハードカレンシーをどれだけ準備できるか？が生命線になります。当時、IMFは資金難にあたり日本に懇願、故中川財務相は追加出資として1000億ドルを約束し、IMF専務理事から「歴史史上最高の支援だ」と賛辞を送られています。参考
https://www.imf.org/external/oap/pdf/mof0625.pdf
しかし日本はアジアに対しては日米が主導しているアジア開発銀行（ADB）があります。こちらの加盟国は67カ国、AIIBよりも多いのです。日本としてはAIIBに出資する予算があるならADBを補強していけば良いだけの話です。元々アジアに出資はしているのに、いかにも「乗り遅れるな」と言う口調は滑稽であります。
アジアは今後最も成長する、と言われて久しいが実際の所世界で最も貧困層が多い地域であり、世界の貧困層の3分２がアジア地域に集中している、と言われています。中国が目論んでいるのは貧困国に資金提供を餌に新時代の植民地化ではないだろうか？
こんな感じでいいかな？流通量データもPDFで入れるか。。。
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