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2015年03月21日21:59

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新国立劇場バレエ トリプル・ビル


2015/3/21土 14:00- 新国立劇場 中劇場

『テーマとヴァリエーション』
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:ジョージ・バランシン
指揮:アレクセイ・バクラン
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

小野絢子/福岡雄大

『ドゥエンデ』
振付:ナチョ・ドゥアト
音楽:クロード・ドビュッシー

「パストラル」(パ・ド・トロワ) 本島美和、米沢 唯、輪島拓也
「シランクス」(パ・ド・ドゥ) 五月女遥、八幡顕光
「フィナーレ」(パ・ド・トロワ) 福岡雄大、福田圭吾、池田武志
「神聖な舞曲」(パ・ド・シス)
 奥田花純、八幡顕光
 寺田亜沙子、奥村康祐
 盆子原美奈、輪島拓也
「世俗の舞曲」 全員

『トロイ・ゲーム』
振付:ロバート・ノース
音楽:ボブ・ダウンズ

マイレン・トレウバエフ  八幡顕光  福田圭吾  小口邦明
原 健太  宝満直也  池田武志  福田紘也


新国立劇場バレエ団のトリプル・ビル、観てきました。

新国のバランシン、ここのところ観るたびに素晴らしいと思います。ダンサーの皆さん、本当にテクニックが確かで音感もよく、バランシンの「見る音楽」という精神を深く理解している気がします。そしてまた、女性ダンサーの皆さんは特にスタイルも美しい。そんな中でも小野さんは本当に完璧でした。どのタイミングをとっても常に正しく美しいポジションで、テクニック的に難しいところでも全く不安なく、指先や髪の毛の先まで神経が細やかに行き届き、また視線の送り方までも音楽に合わせて演技している。本家NYCBのバランシンとは一味違うとは思いますが、これはこれで日本人らしいバランシンの一つの完成形なのでは。個人的にはバランシンは苦手なのですが、新国で観ると退屈することなく美しいな、と素直に思える。今後も美しいバランシン作品をたくさん見せていただきたいです!そうそう、この作品のみ生オケつきでした。中劇場でオケつきのバレエを観られるのはとても贅沢で嬉しいです♪

ドゥエンデ、私は初見です。ドビュッシーの美しい音楽、そしてシンプルだけど印象的な舞台美術と相まってすごく素敵な作品だと思いました。ナチョの舞踊言語、やっぱりすごく好きだなあ。ダンスが本来持っているmovementの面白さ、美しさを感じることができる。うーんナチョ作品を観に遠征したいという気持ちがまた復活してきてしまいました・・・。

バランシンが空気や空間を切り裂く鋭さを持った舞踊言語だとすれば、ナチョのは空気をまとう重さを持った舞踊言語という感じがしています。ナチョの作品はやや重心低めに見えた方が私にとっては気持ちがいい。また、バランシンのように音楽になりきるのではなく、ダンサー本人のキャラクターというか精神性が見える方が好み。そういう意味でこの作品で印象的だったダンサーは本島さんでした。コンテを踊る本島さん、好きだなあ。

最後のトロイ・ゲーム、40年以上前の作品ですが新国で新制作なのですね。正直作品には少し古さを感じてしまったものの、踊っているダンサーの皆さんが楽しそうだったので、まあいいか!という気分に。八幡さんの活躍が嬉しかったです。

休憩2回入れて2時間の短い公演でしたが、バランシンとナチョの作品が観られて満足。お客さんの入りがちょっと悪いのが気になりましたが、新国のバレエのレベルの高さを感じさせてくれるいい公演だと思います。明日が最終日、気になっている方はぜひぜひ行ってみて下さい!

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