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2015年03月18日20:33

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ベルサイユのばら(漫画)感想

1972年から1973年まで連載されていた説明不要の社会現象級の少女漫画『ベルサイユのばら』文庫版全5巻、読み終えたので軽く感想を。



と感想にいく前にまずほとんどの人が思う疑問「名作かもしれんが何故ベルばら?」というのに答えますw
読もうと思ったきっかけは「傑作マンガベスト100(http://kajipon.sakura.ne.jp/manga.htm)」という、個人が好きな作品を100個程挙げているサイト。
ここに挙がっている作品で自分が読んだことある作品は例外なく好きで、多分この人とは感性が似ているんだろうという確信めいたものがw

新しく何かの作品に手を出すときは色々判断基準がありますが、その中に評判っていうのが大きい要素としてある。
単純に多くの人から高評価を得ているというのも良い作品だと思いますが、ある個人の、特に自分と同じような感性を持つ人の心を大きく動かした作品というのもまた自分にとっての良い作品になり得るというのが自論でして。
そこでこのサイトのランキングの上位10作に入っていたベルばら、そしてその感想で「全男性諸君、これを読まずに死ぬな!!」と書いてあるのだから読まずにはいられなかったということです(笑)


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でここから感想ですが、いやー面白かったです!
最初こそ独特な絵に慣れず困惑しましたが、ベルサイユの宮廷内での争いからフランス革命までを、様々な形の愛を絡めて濃密に描かれていて圧倒された。
一番の魅力はやはり「命をかけた愛」でしょうか。

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好きとか嫌いとか、そんな生半可な言葉は相応しくない程の深い愛がこの作品では描かれています。
各人が叶わぬ恋に身を焦がして想いを叫ぶ姿は胸を打つものがある。

キャラで言えば好きなのはまずオスカル。

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中性的な容姿(というかどう見ても美青年w)で正義感が強く、ベルばらを象徴するキャラだと思います。
軍人として育て上げられた自分と、成長していくに連れて芽生える女性としての自分との間で苦しむオスカルは魅力的だった。

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そしてそのオスカルを支え続けたアンドレ。このアンドレがホントイケメンなんですよねぇ。
作中の男キャラならアンドレが一番好き。
フェルゼンやジェローデルは勿論、出番多くないけど何気にルイ16世とかも好き。

オスカルは別格として、女キャラならアントワネット女王かな。
「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」の言葉(本当は言ってないらしいが)でダメ女王のイメージしかなかったんですが、ベルばら読むとかなり印象変わりました。
生まれた環境から女王として生きることを定められ、人並みの恋も簡単にすることが出来なかったアントワネットは悲劇の王妃として見られるのも分かる気がする。
財政もアントワネットが嫁ぐ前、太陽王ルイ14世の時代から傾いていたみたいですし。


惜しいなと思ったのは、歴史的事実を元にしてるから、読んでるとどうしても世界史の教科書とか「マンガで学ぶ歴史」みたいなのが脳裏にチラついて勉強してるような気分に一瞬なることかな(それを言うとこの作品を根本から否定してるようになるのかもしれませんが・・・w)


・総評
今まで自分の知ってるベルばらと言えばサムネ一本釣りのこの動画↓ぐらいのもので(改めて見るとコメントが酷いw)、



これのせいでネタのイメージが強かったんですがとんでもない!w
絵は確かに癖ありますが、一世を風靡した作品というのはやはり光るものがある。

読み終わった後にWikiを見てると、自分が思った以上に史実に基づいていてビックリw
オスカルやアンドレは創作のキャラみたいだけど、上手く絡ませてるよなぁ。

相当前の作品かつ史実に基づくマンガという慣れないジャンルなので誰にでもオススメはしにくいんですが、興味がある方は是非一度読んでみて欲しいですね。
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コメント

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